東成区深江地域の南深江公園には、約1.5メートル四方の小さくて可愛い「菅田」があります。
昔、深江は菅の産地で、その菅を利用して菅細工を作り、暗越奈良街道では菅笠が売れました。現在は東成区に菅田は無く、菅を復活させるために『深江菅田保存会』が立ちあがり、平成19年に菅田を復活させたそうです。
10月頃に菅草を植え付け、翌年の梅雨明け頃に刈り取られます。最終的には人間の背丈くらいの高さまで伸び、菅笠などの材料になります。
以下、東成区役所HPから。
伝統工芸の“深江の菅笠”は大嘗祭や20年に一度の伊勢神宮式年遷宮の際に献納されてきました。歴史ある菅細工を伝承するため、深江菅細工保存会が活動を続けてきました。その伝統を一層地域のまちづくりに活かすため、地元の方々が中心となって「深江菅田保存会」を結成して平成19年10月14日(日)には南深江公園に菅田を復興し、地元深江小学校4年生も参加して菅草の苗植えを行いました。
南深江公園の菅田に植えられた菅は、深江の菅です。深江地域に明治の頃にはたくさんあった菅田はだんだんと少なくなり、今では姿を消してしまいましたが、深江の菅が絶えてしまわないようにと、深江菅細工保存会のメンバーが代々育ててきたものです。また、深江小学校4年生は総合学習の時間に地元の伝統工芸菅細工の体験学習をする予定で、式典に登場した菅笠にも興味津々、大喜びでした。
地元の想いが込められた南深江公園の菅田は、来年の夏頃刈り取られた後、天日干しにされ“深江の菅細工”に活かされる予定です。
南深江公園
場所:大阪市東成区深江南2-9