絶好調超!!

嵐・大野智さんとにゃんこをこよなく愛するワタシの日々のあれこれ

小さな命でも

2012-10-21 10:18:57 | にゃんこ
日曜の朝早く出かけていった娘から5分もしないうちに電話がかかってきた。「忘れものか~」と思ったら、泣き声で「事故にあって…」
よくよく聞いたら、事故にあったにゃんこがいて、どうしよう、と。後ろ足の骨が出ていて、前足だけで歩こうとしているんだそう。

あと2ヶ月ほどで部活を引退する娘。今日は最後の昇段試験だから遅刻するわけにはいかない。「すぐ行くから、任せて行っておいで」
長男と二人で、バスタオル何枚かと大きな段ボール、動物病院の診察券を持って出かけた。向かいながら、「いくらくらいかかるんだろう?」とか「うちのにゃんこと仲良くなれるかな?」とか考えたけど、娘の言っていた場所にはもう姿がなかった。出血の跡もなかった。

周辺の空き地や駐車場、ゴミ置き場や家と家の間の細い路地。
範囲を広げてあちこち探し、通りがかった人にも声をかけてみたけれど、見つからなかった。1時間が過ぎて、心を残しつつも帰宅することにした。
「野球少年とかけっこういたから、誰かが保護してくれたかもですよ」
そう娘にメールしたら「そうだといいな」
見つけた時点でついていてあげられなかった自分をきっと責めてしまうんだろうな。でも、今は気持ち切り替えて、落ち着いて試験に臨んでくれますように。

私がちょうど今の娘と同じくらいのとき、やっぱり怪我しているにゃんこを見つけたことがある。クリスマスが近い寒い時期、ほとんど夜に近い夕方、踏切から見える線路の中に。暗いなかでも分かるくらいにひどく怪我をしていたにゃんこを見つけて、すぐに駅員さんに言いに行った。中に入って連れてきてくれたら、あとは自分で何とかするから。駅員さんは「できない」と。小さな駅で自分ひとりしかいないから、ここをはずれるわけにはいかないと。そう言われてしまったら、もうどうしていいかわからなかった。地元でもないその場所でどこに動物病院があるかもわからず、自分に支払いができるかもわからず、誰かに助けを頼むこともできず、よろよろと線路内にいるにゃんこをただ見ているしかなかった。その時の自分の無力さ、勇気のなさを責める気持ちが今もきっと心のどこかにある。娘に同じ思いをさせたくないという気持ちが、にゃんこがいたという場所から離れがたくさせる。

家に帰ると、突然一人で留守番させられたにゃんこがぐにゃぐにゃ言いながら出迎えてくれた。うちに来て、もうすぐ丸7年。あのとき、小学生に保護されてなかったら、ちょっとどんくさいうちの子はたぶん野良では生きていけなかったと思う。陽のあたる場所でだらりと伸びてお昼寝している姿はゆるみきっている。たぶん自分を猫とは思っていない、かわいい末っ子。何万、何十万といるだろう野良ネコの中のたった一つの命が今ここにある。ほんのひとつを救えたことに安堵するなんて、自己満足も甚だしいのは百も承知だけど、それでも、奇跡のような出会いがあって、今一緒にいることを幸せに思う。これから先も、同じように出会うことがあったら、迷わず、手を差し伸べる。あの日のにゃんこへの罪滅ぼしかもしれないけど。

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2 コメント

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Unknown (野草博士の助手)
2012-10-24 21:45:57
ジーンとしました。たまるさん一家の怪我した猫ちゃんに対する愛、たまるさんのお嬢さんに対する愛、それらがとてもあふれている記事ですね。私は怪我したにゃんちゃんはきっと誰かに保護されていつか元気になると信じています。
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Unknown (たまる)
2012-10-24 22:00:04
私も、そうであるように強く願います。帰ってきた娘と二人で、涙ぐみながら話しました。心が重くて、とてもつらいけど、こういうふうに感じられる自分でいたいです。
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