ZEN and ZOO  玉野大介

動物園の中に禅の精神、禅の芸術は生き残っているか、そんなわけの分からないテーマを小脇にかかえ、美術を中心につづります。

不審者の雰囲気

2011-09-21 17:14:36 | カフカ
不審な人物を描いてみたいと思い、考えていたら、基本的に絵に描かれる人物というのは出来る限り不審人物と感じさせないように描かれているのかもしれない、と思えてきた。部屋の中の人物ならその人物がその部屋にいて当然であるように描かれる。歩いているなら、そこを歩いて何の違和感もないように描かれている。警官が職務質問しようなどとは決して思わない。しかし、人間は自分の狭いテリトリーを出れば、他人から見れば、どことなく不審な人間なのだと思う。だから、ある部屋にいる人物を描くとき、許可無く他人の家に入り込んだ不審者の雰囲気を醸し出すように描くべきだと思う。