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えつこのマンマダイアリー

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夏の里山2013 ~市内谷戸巡り~

2013年08月23日 | 里山・風景

 (↑7月上旬の薄葉谷戸)

 

 大変ご無沙汰してしまいました。お知らせすることなく長い間更新を休んでしまい、申し訳ありませんでしたm(__)m 連日の猛暑の中、みなさまはどのような夏をお過ごしでしたか?
 私は...夫が長い夏休みを取っていたので、長野や山梨の高原にドライブに行ったり、双方の実家に顔を出したり、孫と遊んだり、はたまた雑草まみれの庭を家族総出で手入れしたりして過ごしました。
 冷え症で冷房が大の苦手の私ですが、さすがにこの猛暑では使わざるを得ず...何日か午後だけ冷房の中で過ごしましたが、お腹を壊すは、だるくて動けなくなるは...冷房病? 夏バテ? そんな状態でここ何日かを過ごしておりました(^_^;

 いつまでこんなことが続くのかと思っていましたが、いつの間にかセミが声を潜めるようになり、朝晩の空気も少しずつ変わってきていますね。
 そんなわけで、またぼちぼちブログを更新していきますので、よろしくおつき合いくださいませm(__)m

 

                            


 私の住む東京都稲城市は多摩丘陵の東南部に位置し、多摩ニュータウンとして開発された地域も少なくありませんが、今でもなお、かつての谷戸の地形の名残りや地名が数多く残されています。特に、「坂浜」という地域にはその名残りが多く存在し、地形を利用した里山の暮らしが今でも営まれています。

 ところで、この「谷戸」とは、一般の人には馴染みの薄い言葉でしょうね。私もこの地に住むまで知りませんでした。
 Wikipediaより引用すると...
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 多摩丘陵三浦丘陵狭山丘陵房総丘陵などの関東の丘陵地が長い時間をかけて浸食され形成された谷状の地形は、谷戸、谷津、谷地などと呼ばれている。これらの表記および読みは地域により分布に差が見られ、同様の地形を表す際にも、千葉県などでは「谷津」(やつ)を、神奈川県および東京都多摩地域では「谷戸」(やと)、「谷」(やと)を、東北地方では「谷地」(やち)を使っている場合が多い。
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 ここ、「谷戸」と読んでいる地域では、元々は「谷」だけで「やと」と読んでいました。
 そして、そこでは、豊かな湧き水を利用した谷戸田を開発して稲を植え、丘陵では木を植えて炭を作ったり、畑を耕したり、家畜を飼育したりしました。厳しい自然と共存、共栄をはかってきた里山の暮らしの証でもあるのです。

 私はここ十年近く、地元の谷戸に残る里山の風景に魅せられ、散策の度にカメラに収め、このブログでも度々紹介してきました。そしてこの夏、この過去記事で紹介したように、地元で開いている展示会で坂浜を紹介する機会を得ました。会場に足を運んでいただくに越したことはありませんが、ここでもご紹介します。
 (★これより下の画像をクリックすると大きい画像が見られます。★コラージュ画像の縦横比はハガキサイズに設定しています。★2013年7月を中心に、ここ数年にわたって撮影したものを包括して編集しています。) 

 

 

 坂浜地区は市内の西南部に位置し、『坂浜散歩』(稲城市教育委員会 平成2年発刊)によると、発刊当時の平成の初め頃は、市域のおよそ3分の1を占めていたそうです。その後、その北部と西部の一部がニュータウンとして開発された(私はそこの住民です)ので、現在はもう少し縮小していると思われます。
 まずは、鶴川街道の北側の谷戸から紹介します。

   甚吾(じんご)谷戸
  
 鶴川街道に面し、東隣はワークマン稲城店、北側は稲城中央公園と隣接しています。鶴川街道側から撮った画像が左下、中央公園側から撮ったものが右上です。
 谷戸の水田の側には竹が植えられている(生えている)場合が多く、ここも例に洩れていませんね。

  鶴巻
  
 鶴川街道をはさんで駒沢学園(女子中・高校)の反対側、鶴川街道に面しており、並行して走る京王線の車窓からも見えます。
 ここに限らず、7月上旬の水田脇には、ヤブカンゾウ(右上)が数多く見られました。

  鶴巻
  
 上記谷戸の少し北西に位置しています。この角度でしか撮れなかったのでわかりにくいのですが、明らかに昔は棚田だったことがわかる地形です。現在、一部は畑として使われていますが、大半は草が生えていました。

  堂ヶ谷戸
 
 
 (かさ)谷戸親水公園の東側にある棚田で、ひょっとすると上谷戸地区に属すかもしれません。境界がわかりづらいのです。堂ヶ谷戸の住人である知人によると、堂ヶ谷戸に入るのでは?ということでした。
 下段左端以外の4枚は、同一棚田を角度や季節を変えて撮ったもの、左端は建物をはさんで東側にある棚田を道路側から撮ったものです。

  (かさ)谷戸
  
 上谷戸親水公園の最上流にあり、若葉台公園に隣接しています。

  於部屋(おへや)
  
 於部屋の西端にあり、ニュータウンの長峰地区と鶴川街道の間に位置していて目立たないため、近隣の住民でないと存在を知らないのではないかと想像されます。坂浜地区をよく歩く私でも、最近まで見落としていました(^_^;
 右上の画像は、一段高い所を通る道路脇の植栽の間から写したものです。

 

 ここからは、鶴川街道の南側の谷戸です。

  於部屋
  
 於部屋は鶴川街道をはさんで広がっており、こちらは鶴川街道からほんの少し南に入ったところにある水田です。地主さんのご厚意で、毎年1月上旬に行われるこの地域のどんど焼きの会場として開放されます。

  シサリギ
  
 三沢川のすぐそばにあり、『坂浜散歩』にはカタカナで「シサリギ」と記されている場所で、京王線が通る前はもっと広い水田だったようです。
 

  薄葉(うすば)谷戸                   
  
 駒沢学園の北側に隣接していて、京王線から一部が見えます。
 昭和初期の地図には「臼場」と表記されています。その昔、坂浜地区には三沢川沿いに水車が12基もあったことを考えると、臼場という名前にもうなずけますね。それがいつの間にか「薄葉」になったのかな?
 『坂浜散歩』によると、かつては常に清水が湧き出て道までぬかるんでおり、田に太い丸太を投げ込み、それを渡り歩きながら農作業をしたそうです。渓流に沿って細長い谷戸で、奥(下段左端)は畑になっており、最深部にはぶどうがなっていました(左から2番目)。

  清水谷戸
  
 駒沢学園の南側に隣接しています。
 かつて訪れた2007年(左上)と2010年(右上)には、まだきれいな田んぼでした。3年ぶりに訪れたところ、都の多摩ニュータウン事業部の事業予定地になっており、荒地と化していました。とても残念ですが、景観を残しつつ有効利用されることを切に願います。

  小田良(こだら)谷戸
  
 このブログで何度も紹介してきた、坂浜で一番大きな谷戸の水田です。道路からは見えませんが、この奥にさらに細長く水田が広がっています。

  西小田良谷戸
  
 「稲城ふれあいの森」の南側に隣接していますが、一般道からはアクセスできないため、緑に囲まれたとても静かな谷戸で
す。7月には源氏ボタルと平家ボタルの両方が同時に見られる貴重な水田です。 

  前芹(せり)
  
 鶴川街道から南に少し入ったところ、京王線をはさんで「稲城ふれあいの森」の北側に位置します。最も高い場所から見下ろすと、畑や棚田が下流までずっと続いている様子が手に取るように眺められ(左2枚はズームして撮影)、すばらしいロケーションです。最下流にある棚田が、次に紹介する棚田です。
 

  前芹(せり)
  
 上記の棚田に続く棚田で、京王線若葉台駅から数分の場所です。周辺のマンション群が水面に映り込むところなど、なかなかシュールですね。
 左2枚は、学園通りをはさんで駅寄りの水田。右画像は通りの反対側の棚田で、上記棚田の方角を見上げる形で撮っています。
 さらに、もっと下流にある芹沢谷戸は、現在京王線の操車場になっていますが、かつては排水に苦労するほど地下水が湧き出る“どぶっ田”だったそうです。


  くだんの展示会場では、上記の各谷戸の写真を、プロのアーティストによるイラストマップとともに紹介しているので、谷戸同士の位置関係がつかめますよ(#^.^#)  稲城市城山体験学習館で今月一杯開催しています。ぜひ一度訪れてみてくださいm(__)m

 

                           

 こちらはおまけ...今月初め、愚息が近所の若葉台公園で雉のファミリーに遭遇しました。親子5羽組だったとかw(☆o◎)w 若葉台駅から徒歩3分ほどの場所なんですよ。

           
 7mほど離れたところから、パパと雛2羽を携帯で撮ったらしいのですが、画像がひどくて雛がよくわかりませんね(^_^; 私もこの近辺で雉を見たことはありますが、いつも単体で...5羽を一度に見られるのは、かなり稀少な機会だと思います。

 


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