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一太郎に関するジャストシステムと松下の裁判

2005年02月09日 18時40分08秒 | 日記
就活メインのブログなんで話がいつも就活に偏ってるけど、もともとPCとかソフト開発に興味があってこの業界に入った経緯がある。
今日は、いつもと趣向が違うけど、ソフト開発者の間で話題になってる松下VSジャストシステムの特許権裁判について書きます。
ジャストシステム敗訴ってこだけど、同じ業界の人間としてこれは納得がいかない。
ソフト開発経験、ユーザーインタフェース設計に少しでも関わったことがある人ならたいていはそう思うんじゃないだろうか。

そもそもほとんどのマスコミが「ジャストシステムが敗訴」「一太郎販売差し止め」しか報道してないから、肝心の「何が問題なのか」が伝わってない。まとめるとこうなる。
(以下は「shoda T.的うぇぶログ」に事実関係が詳しく掲載されているので、そちらも参考にしていただきたい)

・Windowsの標準的な機能に状況依存ヘルプというものがある。
 ワードとかエクセルにも「ポップヒント」という名称で搭載されているので
 知らない人は試してみて欲しい。ヘルプメニューから選んで、画面内を
 クリックすると、吹き出しみたいな囲みの中に説明が表示される。

・状況依存ヘルプのしくみ自体は、だいぶ以前からWindowsに搭載されていて、
 Windowsで動くソフトなら誰でもその機能を組み込むことができていた。
 ジャストシステムの一太郎も組み込んでいた。

・ところが、松下電器は1980年代の終わりごろに、この状況依存ヘルプの
 しくみを「アイコン」という単語を使って特許申請し、信じられないことに
 1998年にそれが認められてしまった。

・松下電器はこの特許をたてにジャストシステムを訴えた。焦点は、
 特許中の「アイコン」が、一太郎の状況依存ヘルプを実行する
 ツールバーのボタンにあたるかどうか、という点になり、今回の裁判官は
 該当する、と判断した。(ボタンのデザインが「?」だけなら"文字"だが
 ?にマウスカーソルの矢印が重ねられているので"アイコン"と言えるとのこと)

松下電器は、正当な特許に基づいて訴えを起こし、勝訴したってことになるんだろう。
しかし、この程度の標準的な機能を特許申請して権利としてふりかざす松下電器のスタンスにも、字面だけを追って本質的な問題をまるで無視して判決を下した裁判所にもあきれ果てる。
先輩に聞いてみたら、実はずっと以前からすでに大手電器メーカーが将来に備えて何でもかんでも特許申請する動きが懸念されていたそう。今回はその中のひとつが表面化したってことなんだろうけど、こんなことで販売差し止めの判決が出てしまうなら、中小が多いオリジナルのソフト開発会社はこれからますます開発、販売に制限が出ることになりかねない。

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