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「年金制度」 人口構成の変化を見越した制度設計  

2012年05月15日 | Weblog
                        ◎2004年の年金の制度改正では、日本の人口の構成の変化が見越された制度設計になっています。

                          

                         日本の年金制度が作られたころは、現役世代11人が高齢者を一人を支える人口構成でした。

                         それが、1994年では、5人で1人、現在は3人で1人、21世紀半ばには1人で1人になると言われています。

                         胴上げ型から騎馬戦へ、そして肩車型になる中で、年金制度も破たんするのではと心配されてのご質問がありました。

                        
                          

                         2004年の年金制度の改正では、日本の人口構成の変化を見越した制度設計がなされており、5年ごとに行う財政検証では、

                         新しい人口推計のデータが盛り込まれてもいます。

                         また、5年ごとに財政検証を行うことも定め、出生率や人口推計については国立社会保障・人口問題研究所の将来推計を使用し

                         賃金上昇率や物価上昇率、年金積立金の運用利率の設定についても細かく検証されます。

                         日本の年金制度は、当初は積立方式でスタートして、高齢化の進展等により、現役世代の保険料により高齢者の年金給付を

                         支えるという賦課方式に変わっています。

                         2004年の年金制度の大改正のおり、140兆円にのぼる年金積立金を100年かけて給付に回し、保険料負担増を緩和する

                         「年金100年安心プラン」も実現。

                         積立金の減少に応じて、経済状況も鑑み、財政検証の結果で年金財政の給付と負担等の検討も行われます。


                          

                         失われた10年から20年などと言われ、日本経済は現在も円高・デフレ等長引く不景気が続いており、多くの人が

                         将来への不安を抱いています。

                         このような環境の中で、「年金は破綻する!」というように不安を煽る声にどうしても耳を傾け更に不安が拡がります。

                         年金制度の論議については、あくまでも制度全体に目を配りつつ落ち着いてしっかりと議論する必要があります。

                         現在の公的年金制度は、破綻することはありませんし社会保障全体をこの国の近い将来のあり方として、しっかりと

                         形を指し示す必要があります。