武子太郎の武子の一文

役者、タケシタロウの気ままな日記でございます!

エンゲキに通ずる一文

2010-06-10 23:54:13 | 日記
村上春樹
スプートニクの恋人より


ピアノに才能があり、ピアノをずーっとやってきたある女が、あっさりピアノをやめたことに対する主人公の女性の質問。
「ピアニストになるために、あなたはそれまでずっといろんなことを犠牲にしてきたわけでしょう?」

に対する女性の返答

「わたしがピアノのために犠牲にしてきたのはいろんなことなんかじゃない。

あらゆることよ。

わたしの成長過程に含まれたことのすべて。

ピアノはわたしに、わたしの肉や血をまるごと、供物として要求したいたし、それに対してわたしはノーということはできなかった。

ただの一度も」


うむ、芝居をやって痩せる理由はこれです!


自分が培ってきたものや、大事なもの、果ては食ったものまで、舞台というイキモノは捧げろと要求します。

それに逆らうことはできない。

絶対。

この女性の気持ちがすごくわかる。

それは、今まで生きてきた自分を否定することだから。


怪我?

体重?

睡眠?

関係ないね!

それでいい芝居ができるのなら、喜んで捧げます。


芝居は、ある意味ではこの世のものではない。

それに対して、何かしらの生贄をが必要となる。


何かしらの生贄を捧げることにより、初めて呪術的な力を帯びる。


どこかで生命的なパワーを費やさなければ、

それは生きた舞台にはならないのです。

舞台にはマモノが住んでるんじゃない。

舞台がマモノなわけで。


飼い慣らしてやろうじゃない、人喰い竜を!



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4 コメント

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Unknown (ライフアンバランサー)
2010-06-11 02:44:57
はじめまして。

公演面白かったです。
有り難う御座いました。

それにしても武子さんは熱い人なんですね!

このブログを読んで感動しました!

色々大変だと思いますが身体に気をつけて頑張ってください。


東京は観にいけませんが、いい爪跡残して下さい。

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ライフアンバランサーさん (たけし)
2010-06-11 11:24:44
あ、見にきて頂いたんですね!

コメントありがとうございます!

まだまだクロムの武子としては認知されてませんが、少しずつ頑張っていきやす!

東京頑張ってきますよ~
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熱いにゃー☆ (つかま)
2010-06-12 17:17:13
伝わってきます熱!!

頼もしい♪


そんな情熱の結晶、

生き様、

だから観客の私たちは魅せられるんですね!



でも怪我には気をつけて下さいね★ラストまで駆け抜けるために!
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つかまさんへ (たけし)
2010-06-13 03:19:06
いや~ほんと二週間は気合いだけでは乗りきれんすからね~。
僕が好きな本、新渡戸の武士道に、
勇気と無謀は違う。
武士道とは生き場所と死に場所を見極めること。

見極めることなくただ敵陣に突っ込むのは犬死にだと書いてありました。


怪我やむなしとは思ってても、全公演のお客様を考えると、怪我しないように務めるのが役者ですよね!

ういす!

気をつけます!
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