★南朝芽ちゃん(7)、行方不明事件。
この第一報を聞いた時、「奇妙だな」と思ったことを覚えている。
そして次第に報道が大きくなったが、それでも「奇妙だな」という思いは否めなかった。
それでちょっと調べて見た。
そうすると、テレビも現地取材していた元刑事も黙して語らなかった重要な情報があったのだ。
それは朝芽ちゃんは発達障害児だった。
そして母親は中国人だという。
具体的には、朝芽ちゃんは、発達障害で療育中の児童、人との会話は難しく、話しかけても「おうむ返し」か、一言だけ言うのみで会話は成立しない。
多動性の猪突猛進タイプで疲れ知らず、人との会話は困難だが人見知りしない。
コンビニなどの狭い空間に行くと恐怖で走り回る、普通はコンビニは狭いと思わないが、極端な閉所恐怖症かも知れない。
好きな場所は開放感がある公園だそうな。
そして、水が苦手。
母親と約束した自宅前の公園には朝芽ちゃんのトートバッグが残されていた。
そしてそこから約1キロ離れた江戸川の近くにある公園まで一人で行ったことは防犯カメラで確認されているが、そこに朝芽ちゃんのキックスケーターが放置されていたのは、発達障害児であるなら不自然ではなかった。
ただ、水が苦手と言いながら、濁流が勢いよく流れる江戸川の河川敷に降りて、岸から遠くないところに、靴と靴下が残されていたというのは、どういうことだろう。
つまり裸足になった理由は何か。
裸足になればそこから遠くに行ったということは考えにくい。
自然に考えれば自ら入水したのか、それとも誰かに突き落とされたのか、あるいは事故とみせかけて誘拐されたのか。
そこから1キロ離れた下流で朝芽ちゃんの帽子が発見されたが、それが意味することは?
こういう児童の場合、目を離してはダメなタイプなのに、なぜ朝芽ちゃん一人を先に行かせたのか、謎は深まるばかりだ。
そして父親もいるそうだが、なぜか父母ともテレビの前に出て捜索救出の訴えをしない。
最後に、こういう児童を保護する為に「GPSチップ」が市販されているけれど、そこまで頭が回らなかったのか。
(じゅうめい)