燈子の部屋

さまざまなことをシリアスかつコミカルかつエッセイ風に(?)綴る独り言的日記サイトです

施設探しの遠い道のり

2015-07-23 13:13:04 | 介護
 母が入院してもうじき3か月──新館の急性期病棟にいられる時間は残りわずか。
 施設探しが容易に進まない現状では、あとひと月ぐらいなら延長させてもらえそうだ。
 しかし、それ以上となると、旧館の慢性期病棟へ移されるだろう。
 古い病院なので、旧館にはエレベータがなく、部屋や設備は快適とは言い難いらしい。
 早くなんとか決めないといけないのだけど……。

 最初に、義父を看取った施設に問い合わせてみた。
 サイトで「入居者募集中」の表示を見たからだけど、あいにく満室だった。
 いつ空きが出るかわからないので、常に募集をかけているのだ。
 そのぐらい、考えればすぐわかることなのに、鈍いぞ、私。

 第一希望の物件にフラレたので、ネットから市内の施設の一覧表をダウンロードし、検討した。
 が、いわゆる有料老人ホームというところは、入居一時金がやたらと高い。
 それを払わずに済む場合は、月額利用料が高く、年金ではとても賄えない。
 父の遺産を充てる手もあるけど、まさかの時のためにできるだけ温存しておきたい。

 近頃流行りのサービス付き高齢者向け住宅、いわゆるさつき住宅は、幾分リーズナブルだ。
 いろいろある中で、病院と自宅に近い施設をピックアップし、サイトから資料請求をした。
 すると、1分足らずで電話が鳴り、椅子から飛び上がりそうになった。
 空きが3室ということで、即応態勢を取っているのだろうけど、まずは郵便で資料が届くと思っていたので、本当に驚いた。
 担当者から見学をしてはどうかと言われ、善は急げとその週末に予約をした。
 そして、幸いにも予定のなかった夫と二人で現地に行き、部屋を案内してもらった。
 広さも設備も申し分なく、ここなら母も満足できるだろうと思った。
 ただ、夜間は常駐者がおらず、緊急時はセキュリティ会社に通報する仕組みなのが少し気になった。
 でも、今では母も落ち着いて寝られるようになったので、たぶん問題ないだろう。

 3日後、K1先生と母との三者面談で施設の見学について話し、週末の外出許可をもらった。
 夫にはドライバーをお願いすることにしていた。
 ところが、その翌々日の夕方、担当者から断りの電話があった。
 情報パス(介護保険サービス情報提供パス)を元に内部で検討した結果、24時間常駐の施設のほうがよいと判断したという。
 本人と会う前に断ってくるなんて、正直言って腹が立ったけど、仕方がない。
 担当者は、母が統合失調症で入院したことが気になったようだ。
 情報パスを書いたのはK1先生のはずだけど、いささか張り切り過ぎて、アダになってしまったのか。

 担当者は、以前、母と似たような経緯のお年寄りが入居3日目に夜間徘徊し、他人の部屋に入るなどしたため、退去してもらったことがあると明かした。
 そう言われると、私も母の行動を完全に保証することはできない。
 環境が変わるとストレスが増えて、ぶり返すかもしれないとは思う。
 徘徊こそまだしないだろうけど、間取りを間違えて他人の部屋を開けようとすることはあるかもしれない。
 身に着いた行動というものは、なかなか変えられないものだから。

 それにしても、認知症でも入居可というのは、ただの謳い文句だったのだろうか。
 これからは、24時間常駐で探すほうがいいかもしれない。



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