テーブルのたのしみ

くらしのたのしみのスタッフブログ。大のパン好き。そして器好き。
主に都内パン情報やテーブルを彩る楽しみをご紹介します。

母の日に思うこと

2013-05-16 | うつわ


古伊万里の蕎麦猪口にぐぐっと魅かれるのは、絶対に母のDNAだと思います。

私には一番なじみのあるうつわ。

小さいころから、お白湯もお茶もコーヒーも、ジュースだってなんだって蕎麦猪口で頂いていたので、
自分で食器を買うことになった時に一番最初にほしいと思ったのは蕎麦猪口でした。


猪口とは酒器や小鉢のこと。

江戸時代には向付として使われていた猪口を、
あるお蕎麦屋さんがつけ汁を入れる食器にぴったりだと『蕎麦猪口』と呼ぶようになり、それが浸透したのだそうです。




こちらは母が集めた蕎麦猪口。

母の勤務先の近くに骨董品屋さんがあり、お給料日になると自分へのご褒美としてひとつづつ集めたそうです。

蕎麦猪口は18世紀中ごろから大量生産された器だそうで、デザインも豊富、
文様の種類は数千とも数万とも言われています。

使い勝手がよくて便利というだけでなく、
自分の好みのデザインのものをみつけて、ひとつづつ集めてゆくという楽しみもありますね。


…と、ここまで書いておいてなんなのですが…。

私はまだ自分好みの古伊万里の蕎麦猪口に出会えていません…。


とりあえずは、古伊万里の向付で好みのものをみつけたので、そちらを愛用しています。
それが最初のお写真のうつわです。

京都のてっさい堂に行くと、このタイプの向付がずらーーーっと並んでいて、
そのたくさんの中からお気に入りを見つけ出すのは、私の京都の楽しみのひとつです。

蕎麦猪口は気長にお気に入りを見つけてゆきたいと思っています。



大好きな人が好きなものを、好きになるということもありますし、
大好きな人に似ている人を、好きになるということもあると思います。




母の日の前日にふらーっと立ち寄った本屋さんで出会った本。

昨年65歳になられた栗原はるみさんが「65個の『楽しくて』『愛しくて』『ワクワクする』こと」を選んだというエッセイ本。

なにげなくパラパラとページをめくっていたら、

「あ、ママだ…」



胸がきゅーんと熱くなって、早速買って帰ることにしました。


大好きな人に少しでも近づいてゆけたらいいなぁと思った、今年の母の日でした。

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