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[ニュース] 中国の衛星破壊実験に懸念

2007-01-21 | 雑記

中国が弾道ミサイルでの衛星破壊実験に成功
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070119it03.htm

中国が弾道ミサイルによって人工衛星を破壊する実験をしたという記事なんですが…アメリカと中国による覇権争いが宇宙空間にまで及ぶ様はまさに、マンガ「MOONLIGHT MILE」そのまんまの展開です

現在、地球の周囲を回っている人工衛星は数千機あると言われていますが(機能不全なモノも含む)、衛星放送やら通信やら観測やらで平和利用されているのはそのごく一部で、近代戦略の根幹を為すシステムとして、大半の衛星が軍事目的だったりするのが現実です…しかも軍事衛星の場合、存在自体が公表されていない衛星も数多くあるとのこと(アメリカの宇宙開発はNASAによるスペースシャトルを使ったものばかりがニュースとして取り上げられますが、米軍の管轄でもロケットはガンガン打ち上げられています…平均して年に5~6回以上、有人で打ち上げられているスペースシャトルにしても、そのミッションの大半が軍事目的の為に内容が極秘扱いだったりするそうで)

そんな時代の二大軍事超大国であるアメリカと中国が互いに宇宙開発において牽制しあうのは当然の結果です…今回の中国の行動もアメリカがその意図を知りたいとか言ってますが、”お前ら(西側諸国)の衛星なんざいつでも撃ち落せる”という示威行動なのは明らかです

中国の衛星破壊実験で破片が多数発生、危険性を憂慮
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070120i416.htm

そしてその破壊実験の結果、発生した無数のデブリ(宇宙のゴミ)が大変な事態を引き起こそうとしています

どんなロケットでも地球の重力を振り切るために極限まで軽くする必要があります…その事実は、ロケットや人工衛星が構造的に非常に脆くならざるを得ないということに繋がり、たとえほんのわずかな大きさのデブリが直撃するだけでも大事故となってしまう危険性があるんです

1985年の東西冷戦の真っ最中に、アメリカが今回の中国と同様の衛星破壊の実験を実施したことがあるんですが、そのせいでその衛星が飛んでいた周回軌道がデブリで一切使用不能になり、大問題となりました(その後、軌道がクリアになるのに20年近くかかったとか)

…アメリカと中国が争うのは勝手ですが、日本などの他の国もデブリのせいで宇宙開発そのものが立ち行かなくなる可能性があるわけで…何より中国は今回の実験で、(先進国との)技術格差が縮まらないのなら宇宙と断絶することも辞さないキチガイぶりをも発揮しそうなイメージが出来上がってるのが怖いです…orz

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