武士の一分:
「たそがれ清兵衛」「隠し剣 鬼の爪」に続き、監督・山田洋次、原作・藤沢周平による時代劇の三作目です(そういえばいつの間にか三部作というくくりになってますが、山田洋次の次回作は時代劇ではなくて昭和初期の太平洋戦争直前を舞台にするのだそうです)
安定して手堅く面白い作品だと思いましたが、三部作として見ると今回のが一番薄っぺらいカンジを受けちゃいましたね…ハナシがひたすら小じんまりしてるということもあるんですが、小さいなら小さいで、終盤の決戦に至るまでの悲壮さがもっと必要だったのではないかと感じました
キムタクが視力を失ってどん底に落ちて、”武士の一分”に拘る演出が、脚本的にもビジュアル的にも生ぬるかったと思います
エラゴン 意志を継ぐ者:
「ロード・オブ・ザ・リング」三部作の世界的大ヒットによって、二番煎じを狙ったファンタジー大作がいくつか公開されていますが、「ナルニア~」に続いてまたもやガッカリ映画でした…orz
とにかくダイジェスト感がヒドいので、何もかもがご都合主義に感じられ、ドラゴンを含めた登場人物の誰一人にも深みや面白みがありませんでした
次にハリウッドが送り出すファンタジー大作は「ライラの冒険」というそうですが(「ロード~」のピーター・ジャクソン監督が「ホビットの冒険」を手がけるのは早くて再来年以降だそうで)、今度は面白いといいなあ…
鉄コン筋クリート:
松本大洋による名作マンガの完全アニメ化です
お正月映画の枠で公開されているということで、劇場には小さな子供を連れたファミリー層も多かったんですが、これは家族連れにはキツいでしょう…ぶっちゃけ、一般の観客でも原作ファンでないとキツい作品かもしれません
でも、原作ファンならかなり楽しめる内容だったのではないでしょうか
それにしても松本大洋の独特の世界観をよくもまあ、これほど再現したものです
もう何年も前からこの作品を製作していた裏側をちょこっと知っていたので、こうして無事に公開されただけで、感慨もひとしおです