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映画とかマンガとかドラマとか

[映画ネタ] 「この世界の片隅に」本予告

2016-08-24 | マンガ
もうあれから1年半かあ…

(2015/3/18)「この世界の片隅に」クラウドファンディング
(2015/7/12)「この世界の片隅に」制作支援メンバーズミーティング

こうの史代による「この世界の片隅に」のアニメ映画化は、”ネットで制作資金を募る”~という異色のカタチで発表されましたが、公開日も2016年11月12日(土)と決まり、いよいよ予告編が公開となりました



原作を全く知らない人がこの予告を見てどう思うのか、どう感じるのか、事前にかなり強い思い入れを持ってしまって既にこれだけで涙目になってる(ノД`)オレの目からは判断がつかないんですが…

”ジブリっぽい?” とか ”火垂るの墓?” みたいなカンジの印象ですかね



”戦時中” と ”広島” というキーワードが余りにも強力過ぎるが故に、それを前面に押し出した宣伝をすると(内容がいいとか悪いとかの次元を越えて)”忌避感” みたいなのがどうしても先走ってしまう部分に物凄く気を遣ってる風に思えますが、映像のほとんどを日常描写に割いて、主演の声を「あまちゃん」の能年玲奈(現・のん)が務めるというバランス感覚は素晴らしいと思いました

原作ファンからすればこの短い映像だけでも、こうの史代の世界観を ”完璧” にアニメーションで表現しようという意気込みは十二分に伝わって来ます

片渕須直監督がこの作品に着手してから実に6年(!)が経過し、当時の広島の情景を可能な限りリアルに再現しようと ”執念” とも言える調査と取材の果てに、今まさに制作は佳境のまっただ中にあるのだそうですが、もう後は作品が無事に完成してくれるのを祈るばかりです(-人-)
コメント (6)
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[テレビアニメ] 「うしおととら」最終話

2016-06-25 | マンガ
もう↓この時から一年かあ…

「うしおととら」PV公開
「うしおととら」第一話

1988年から30年近くサンデーを買い続けていますが、「パトレイバー(88)」「うしおととら(90)」「GS美神(91)」と、ほぼ同時期に連載されていたこれら三作がオレにとって未だに不動のサンデートップ3作品であり続けています

この頃のサンデーは(1980年前後に続く第二の)”黄金期” と呼ばれていたそうですが、確かに上記三作の他にも「帯ギュ」やら「今日俺」やらがいて、更には圧倒的な安定感を誇る高橋留美子やあだち充がどっしり控えてるってのは低迷にあえぐ今のサンデーからは想像を絶する布陣でしたねえ…(遠い目)

オレ自身が最も多感な時期に触れた作品だから~っていうのも勿論大きいんでしょうけど、”時代を超えて語り継がれるべき(その価値のある)名作”っていうのは間違い無く存在すると思うんです

特に「うしおととら」については ”少年マンガのひとつの到達点” とまで評された程でしたが、「うしおととら」の何が凄いかっていうと、 ”感情の振れ幅” と ”熱量” に集約されるんじゃないかと……正直、1990年の連載開始当初の頃から(主に絵柄について)”古臭い”、”ゴチャゴチャしすぎ” といった批判もありまくりだったんですが(^_^;)、作者である藤田和日郎自身からして過剰なまでにマンガを愛するタイプの漫画家であり、その溢れんばかりの情熱が原稿にほとばしる作風に多くの読者が ”強制的に” 慣らされていったという実状がありましたw

しかも物語が数千年の長きに渡る因縁や宿命をバックボーンとして内包していた事から、日本の平安時代や更には古代の中国・インドにまで作劇の舞台が及ぶにつれて ”古臭い” 絵柄についてもむしろ ”時代性を超越” している側面の方が自然に強調されるようになっていった気がします

人間ドラマを生み出す ”憎しみ” や ”哀しみ” といった負の感情の連鎖に如何に対応するか、少年マンガの醍醐味である ”直情性” や ”純粋性” は一歩間違えれば ”胡散臭い”、”非現実的”、”ダサい” と揶揄される危険性があるものの、”血みどろの茨の道” を(普通の中学生である)主人公に延々と進ませる事で有無を言わせぬ説得力を醸し出しているのがホントに凄かったんです……ホラー要素、バトル要素、感動要素が絶妙にミックスされ、読者の感情を揺さぶる表現が全33巻(+1)を通してひたすら継続するというだけでも凄いんですが、終盤の展開に向けて膨大な数の登場人物や莫大な量の背景設定が全て(文字通り ”全て”)収束していく構成は実に見事としか表現しようがありませんでした

これ程巨大な ”風呂敷” をキレイに畳んで見せた作品は、マンガだけに限らず、小説、テレビ、映画等あらゆるエンタメ史上を見渡してみてもそう存在しないのではないかと思わされる程です



そんな「うしおととら」の今回のアニメ化ですが、全39話という構成がとにかく ”短か過ぎた” という一語に尽きます(;´Д`)……一般的に週刊少年マンガの展開を忠実にアニメ化しようとすると、単行本一冊分を3話くらいかけて映像化するのが理想と言われていますが、そこから換算すると「うしおととら」を完全アニメ化するのには最低でも100話以上の分量が必要だったんですよねえ…

実際、今回のアニメ化でカットされたエピソードは6割じゃ効かない気もするので、もし完全アニメ化が実現してたら2~3年をかけて放映される必要があったワケですが、どこかにそんな幸せな世界線が存在しないものか(^0^;)

でもいくら完全アニメ化では無かったからといって、今回のアニメ化が無意味だったとは思いたくないですな

要所要所で原作のペースにほぼ忠実にアニメ化されたエピソードもありましたし、やはり動きと音と声が付く事で全く新しい感動が生まれたことも間違いありません……OPが本編のダイジェスト映像的にまとめられていましたが、原作からの ”見せ場” シーンの連続を劇場アニメ級のクオリティで毎週見られた事だけでもアニメ化してくれた甲斐があったってものです( ゚∀゚)o彡゚

本編の内容も最終決戦で ”全てが収束” する展開から逆算して、”全て” の要素を洗い出して行ったのだと思われますが、アニメ版はアニメ版でキチンと伏線等を回収しながらラストに向けて盛り上がりまくっていましたし、第3クールに入ってからはずっと涙腺がぶっ壊れた状態で見続けてましたからねえ(ノД`)

絵についてはテレビアニメなのでシーン毎にクオリティの差がついてしまったのは仕方が無いですが、”藤田絵” と呼ばれる鬼気迫る描写もちゃんと再現してくれてて、アニメ版スタッフの原作愛をしっかりと感じることが出来ました

声についてですが、うしおの実直さと熱血な演技は ”いい奴” っぷりが全面に出ていましたし、2000年を生きている大妖怪とらのツンデレ等のギャグキャラとしての側面と老獪で博識な側面、そしてかつて人間であった部分の ”熱さ” を併せ持ったコンビは最高でしたヽ( ̄▽ ̄)ノ 

うしおととらが出会っていく人々、妖怪たちもどれもイメージ通りの配役で、ツイッターなんかを見てるとベテラン勢が「うしおととら」に出られるのが嬉しいと感想を書いてたりするのが感慨深かったりもしました

そしてこの作品の根幹でもある「白面の者」

中盤辺りまで ”林原めぐみ” という名前がエンドロールでも明かされない状態で登場し続けていたと思いますが、いやー、この人が白面を演じてくれた事でアニメ版の評価が3割アップしたと言っても過言では無いと思いますd(≧▽≦*)

個人的には、”ラスボス” という概念を新しい次元に押し上げたんじゃないかとまで思ってるんですが、可憐な少女から妖艶な毒婦、果ては一瞬で何万人も滅せられる大怪獣に至るまでの形態変化をたった一人の演技力で表現させるなんて、普通に考えると正気の沙汰ではありませんよね(゚Д゚;)

エフェクトがかかってたりはしたものの、他者を嗤い、嘲り、滅する事で愉悦の極みに浸る事しか知らなかった ”絶対者” が、最終盤では徹底的に翻弄された挙げ句にあんなイノセントな存在にまで変貌する様は物語としての感動とは別個に、声優としての演技力への ”畏怖の念” まで抱かせられましたから…



今回のアニメ化で、果たしてどれだけの新規ファンを獲得出来たかはわかりませんが、原作マンガをまだ読んでない方は是非とも読んでみて下さい

アニメ版でカットされたエピソードは決して、不要と思われたからカットされたワケではありません……アニメ版スタッフもストーリー構成を担当した原作者自身も、断腸の思いでキャラや妖怪をカットしたんです

オレは当事者でも何でもありませんが間違い無く断言出来ます

”お前たちの旅は無駄ではなかった” という東の長のセリフがあったかと思いますが、原作はアニメ版の3倍濃い ”出逢い” と ”別れ” に満ち満ちた旅だったんです

つまり原作マンガを読めばラストの感動も3倍増しってことです(当社比)

是非とも原作マンガの方も!!
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[マンガ] 「僕だけがいない街」最終巻

2016-04-27 | マンガ
本来は(紙の単行本からは一週間ほど遅れて)5月2日に発売されるとなっていた三部けい「僕だけがいない街」最終8巻のkindle版が急遽、本日4月27日発売となってて角川書店も粋なサプライズをしてくれますなヽ( ̄▽ ̄)ノ 

アニメ版(第四話時点)感想
アニメ版最終回感想
実写映画版感想

これで遂に実写映画版、アニメ版、原作マンガ版と三種類の「僕街」の ”エンディング” を堪能出来たワケですが、こんなに短い期間に集中して(感覚が新鮮な内に)全然違うメディアごとの面白さを味わえる機会なんて今後もそう無いでしょうし、実に貴重な楽しみ方をさせてくれた作品だったと思います

最終巻のあとがきによれば、実写映画版の企画が持ち込まれたのが2巻が発売される前(2013年6月)、その少し後にアニメ版も動き出していたとの事で、原作マンガの終了時期(つまり今)に合わせて、作者自身を始め膨大な人数と労力と資本がまとめて動いていた背景事情が窺い知れますが、ちょうど今テレビで「重版出来!」という ”マンガの現場” を舞台にしたドラマを放送しているのでついつい、”裏方” の人たちへの想像が及んでしまいます(^0^;)

まずは2013年3月に原作マンガの第一巻が発売されて結構な評判となった事が全ての始まりだったんだと思われますが、3年先の ”今” を目指してメディアミックス戦略を組立てて ”仕掛け” をした人(たち)がいるって事ですよね

メディアに強い角川書店ならではという事なのかもしれませんが、実写映画とアニメでは制作に関わる人数やら職種やら資金やら期間やらがまるで違ってるでしょうから、それらを同時進行させて同時に終わらせるなんてとんでもない苦労だったのではないでしょうか

しかもその苦労を、まだ連載序盤でしかなかった原作マンガの ”その後の伸び” を信じて手探り状態で進行させたって事でしょうからねえ……そもそもの原作マンガが途中でコケちゃったりしたら何の意味もなくなってしまうワケで、これら全てを背負わされた原作者のプレッシャーたるや想像を絶しますな(゜Д゜;)

・面白いマンガを作る
・販売促進をかける
・映画とアニメで相乗効果

言葉としては簡単に書けますが、どれか一つの要素だけでも成功させられる保証は全くないのに(むしろ意図して成功させられる確率なんて限りなく低い)、これら全てが成功しないと ”仕掛け” が連動しないってどんだけ高いハードルなんだ…


ぶっちゃけ、原作マンガの6巻~7巻辺りの展開についてはちょっと無理矢理引き延ばし?みたいに感じられた部分があったりしたのも事実なんですが、こういう戦略上のことだったのかもしれませんね……まあ、でも例え引き延ばしだったとしても、そのおかげで従来のタイムリープ物とは違った視点を導入出来た側面もあったでしょうし一概に功罪は語れそうにありませんが

マンガ、アニメ、映画と「僕街」全体としてはどの媒体も夢中になって楽しまさせてくれましたし、”仕掛け” は ”大成功” だったのではないでしょうか

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[マンガ] 「HUNTERxHUNTER」連載再開

2016-04-18 | マンガ
冨樫義博「HUNTERxHUNTER」連載再開との事でオレのジャンプ購読も復活です

画像は今週発売された2016年20号と、2014年27号からの「ハンター~」だけを切り取っておいてあるやつで、いつ連載が止まってしまうのか、いつ33巻が発売されるのかが全く不明だったので保管してたんですが、6月3日に第33巻が発売されるとの事で(2012年12月の32巻以来、3年半ぶり!)ようやく処分することが出来そうですw

もはや何年前に描かれたかわからない、ゴンが陽気にはしゃいでるイラスト画像が連載再開を表紙の隅でアピールしてますが、既にこの物語の主人公は完全にジンの方に移行して久しいので何だかモヤモヤしてしまうのはオレだけでしょうか(^_^;)

今回の休載期間である1年8ヶ月を全く感じさせることも無く、当たり前の様に話が前回の続きとして再開されましたが、懐かしい(物語上でも現実の時間上でもw)キャラが再登場してるのが非常に嬉しかったですねえ……少年マンガにおいては ”強さのインフレ” 現象によって過去のキャラは基本的に使い捨てにされるのが宿命でしたが、複雑極まりない設定の念能力の特性が思いもしなかった活用のされ方をしたりするのがこの作品の特徴だと思うので、これからどう展開して行くのか実に楽しみですヽ( ̄▽ ̄)ノ 



いやー、それにしても主人公がジンに移行~したと先に書きましたが、主人公の視点が子供→大人へとシフトした事によって、語られる描写が非常に難解になってるのが凄まじいですな

ゴン(子供)視点の時点で、社会の理不尽さであったり残酷性であったりする要素が類型の少年マンガの追随を許さないレベルで突き抜けていた作品ではあったんですが、ジン(大人)視点に移行した事で物事の背後にある利害関係や政治的な策謀策略といった描写がとんでもない次元に到達してしまったという感があります(゜Д゜;)

ゴン編であれば感情のままに突き進むことで周囲が(相手が子供ということで)折れてくれていたような状況があったとしても、ジン編に入って、最早そんな甘い幻想を露程も許さないシビアな展開がひたすら続いているというカンジなので、こちらとしても読むのに非常に気合いと根気が必要となってしまって大変疲れるんですがw、とことん理詰めで緊張感を煽りまくる展開が面白くてたまらんです( ゜∀゜)o彡゜

今回の再開にあたって保管してた341話からまた読み直したんですが、息子ネテロの行動とそれに対抗する十二支ん、ジンとパリストンの軋轢、カキン王位継承権争い、といった要素のそれぞれの絡み合い方が余りにも複雑怪奇で、雑誌掲載から2年近くが経過してようやく意味が飲み込めた部分なんかもあったりして、いやはや、作者の頭の中は一体どうなってるんだ?と改めて感嘆せざるを得ません

一部では深刻な病状を抱えてるとのウワサも出ていますが、どうか一話でも長く、作者の健康状態が持続してくれるように神様に祈るばかりです(-人-)
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[テレビアニメ] 「僕だけがいない街」最終回

2016-03-25 | マンガ
こちらの感想エントリの追記という事で書き加えようとしてたんですが、余りにも良い出来の最終回だったので独立したエントリにする事にしました(^O^)



アニメ版の最終回を見終わりましたが、いやー、実に素晴らしい最終回でした!ヽ( ̄▽ ̄)ノ

大小様々な伏線をキレイに回収しつつ、同級生たちもユウキさんも誰も彼もがハッピーになって、おまけに真犯人まで(ある意味で)救ってしまった展開はご都合主義的だったかもしれませんが、悟がずっと受け続けてきた苦難からしたら、これくらいの幸せを享受して当然ですわ!!

漫画家として芽が出ないトラウマの原因ってだけでなく、どうやらリバイバルという能力(?)そのものも真犯人との一連の因縁のせいで顕現してたっていう風な背景事情だったようですが、アニメ版独自の演出である ”青い蝶” も最後に小憎たらしい出逢いの演出をしてくれましたねえw……神様だか何だか知りませんが、悟に長年、過酷な(ゼロかマイナスにしかならない)リバイバル人生を強いていた罪滅ぼしといった所でしょうか(*´∀`)

…あまり大きな声では言えませんが、逆説的に、実写映画版を先週見といて心から良かったなとまで思ってしまいました(実写版を好きな方、申し訳ありませんw)

あの原作ファンからは大ブーイング(^0^;)の実写版でオレが解釈した(ドボン以降の)落とし所についてはこちらの映画感想を読んで頂くとして、ああいうオチも一つの選択肢として有り得ただろうと思わされた事で、アニメ版の最終回がまた一段と感慨深くなってくれました

ああ、良かった
みんなが幸せになってくれてホント良かった(ノД`)

ずっと気になってた悟の文集の内容の使われ方もこれ以上無いってくらい神がかってたです……シリーズ作ならではの回想シーンの演出と相俟って、こういうのを ”感動” って言うんでしょうな

うーむ、BDの上下巻セット買っちゃおうかなあ…

アニメ最終回のサブタイトルが ”宝物” でしたが、まさに(BDを)宝物にしたい!っていう欲求が高まりまくってますよ、ええw

あとチラ見してたネットの書き込みによれば、原作マンガの終盤(最終巻は4月26日発売!)では更に突っ込んだ内容でイロイロと深い展開になってるとの事なので、大いに期待して待ちたいと思います!
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[マンガ] 藤田和日郎「双亡亭壊すべし」

2016-03-24 | マンガ
二年ほど、青年誌へと執筆の場を移していた藤田和日郎の週刊少年サンデーへの復帰作が「双亡亭(そうぼうてい)壊すべし」です

いやー、ここまで引き込まれる第一話なんてちょっと過去の記憶にないくらいのインパクトだったのではないでしょうか( ゜∀゜)o彡゜

何せ、ホラー・伝奇・怪奇・ミステリー・アクション等、これまでの藤田作品でお馴染みの要素の数々が、まるで長期連載の終盤を思わせるかの様な、尋常でない情報量と物量を出し惜しみ一切無しで注ぎ込んで来てるっていうイメージなんですよ(゜Д゜;)

矢継ぎ早に登場するキャラクター達が理不尽な恐怖に振り回され、抗う様はホントに何が何だかわからない状態なんですが、とにかく ”双亡亭” という建築物の存在が非常にヤバいというのは絶大な ”説得力” と共に全読者に伝わったと思います

これはこの世ならぬ存在だ

この世に在ってはならぬ存在だ

破壊されなければならない

壊すべき

壊すべし


もう「双亡亭壊すべし」っていうタイトルというかフレーズが頭の中にこびりついてしまって離れそうにないんですがw、何でしょうね、日本語の持つ ”趣き” とか ”響き” の奥深さみたいなのを実に効果的に活用しているのではないでしょうか……そういや以前、高橋留美子が連載の第一話の中で執拗に主人公の名前を繰り返させる事で読者に強く印象づける~みたいな事を語ってた気がしますが、そのメソッドの究極形かもしれませんな

ただ、流石に第一話でいきなり風呂敷を拡げすぎなのではないかと、読者としてもちょっと心配になった程の展開なんですが、それというのも雑誌媒体としてのサンデーが今や死に体だっていう背景事情がある気がしてなりません(;´Д`)

真偽の程は定かではありませんが、一年ほど前にネットでウワサされていた内部情報として、”サンデー休(廃)刊までの猶予は二年あるか無いか” というレベルにまで追い込まれているとの事で、従来の藤田作品の様な5年や10年といった長期展望なんて悠長なことを言ってられないのが現実なんでしょう…

おそらく単行本にして精々5冊分(連載約一年分)くらいの長さを想定して、スタートダッシュから一気に畳みかけて来ているのではないかという気がしてます

一足先にサンデーの連載陣に復帰している西森博之の作品も、”絶対にハズさ(せ)ない” 気概みたいなのが満ち満ちてるカンジですし、「双亡亭~」の気合いの入りようと合わせて、昨年からの新たな編集体制がまさに ”背水の陣” であることの証左っぽいですよねえ…

個人的に最近のサンデーは(内容的に)確実に復調傾向にあると感じられてるので、このままいいカンジの流れになってくれるのを祈るばかりです(-人-)



160330追記:
第二話を読みましたが、タコハも謎の中心に近い因縁を持ってる様ですな

双亡亭の由来は大正時代からっぽくて、意外と歴史は浅いかなという印象でしたが、丁度100年の節目とかそういう設定があったりしそうなカンジもします

第一話ではごく普通の子供だった緑朗が ”地獄” を見せられて、狂気に絡め取られてゆく様が今回のラストでしたが、(子供のまま)復讐に取り憑かれるとやがては ”双亡亭絶対壊すマン=青一” がその行き着く先の姿って事みたいですねえ……「うしおととら」で登場した ”特殊災害対策室” が再び出て来た展開にワクワクが止まりませんが、”獣の槍” と ”字伏せ” たちとの因縁と共通したものを感じてしまって哀しくなるなあ(ノД`)

青一がどのようにしてああいう異形の能力を身に付けたかはわかりませんが、おっぱい…じゃなくて紅さんの存在が、オカルト的な現象への対抗策を持ってる人間達が現代日本にもそれなりにいる事を示唆しているので、ひょっとしたら光覇明宗みたいな大規模な組織もあったり…?


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ああ

2015-11-30 | マンガ
また昭和が一つ、終わってしまいました

まさに ”特異な” という形容しか出来ない作家さんだったのではないかと思いますが、個人的には「水木しげる伝」や「ゲゲゲの女房」といった、水木先生の人となりを伝える作品の方の印象が圧倒的に強いので、遠い親戚の方が亡くなってしまったかのような寂しさが感じられてなりません…

ご冥福をお祈りします
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2015-11-19 | マンガ
あー、良かった

先週辺りから片渕監督のTL上では続々と第二弾のはがきが届いている報告がリツイートされてるのに、ウチには全然届かなくてしょんぼりしてました(^_^;)

近年は、郵便のやり取りそのものを公的な手続きやら年賀状くらいでしかやらなくなってますが、”お便り” というコトバの暖かみを噛みしめております
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2015-11-06 | マンガ
ええええ

モーニングの「決してマネしないでください。」が次回で最終回なんて…orz

学術ネタは勿論、ラブコメ展開にしてもいくらでも引っ張れそうな内容ですし、何より作者さんがもう少し続けたそうにしてるっていうのが残念でなりません(…ツイートがどうにも歯切れが悪いのはこれは仕方ないか(^0^;))

あと飯島さんとの鉄板なオチもいいんですが、個人的にはゾンビちゃんの想いの方も気になるナリ…

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2015-10-30 | マンガ
「すべてがFになる」を見てたら、来年からノイタミナ枠でスタートする「僕だけがいない街」の予告が流れてましたが楽しみだなあ(*゜▽゜)ノ

「四月は君の嘘」と同様に、原作とアニメ版の終了時期をシンクロさせたりするのかな

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[マンガ] 河合克敏「とめはねっ!」全十四巻

2015-10-10 | マンガ

「とめはねっ!鈴里高校書道部」の ”とめはね” とはタイトルに書道部とあるように、書道における筆遣いの ”とめ” と ”はね” の事です

作者は少年サンデーにて80年代から「帯をギュッとね!」や「モンキーターン」といった青春スポーツ物の名作を手がけてきた河合克敏で、青年誌に移行してからの最初の作品の題材がまさかの ”書道” だったのに当時のファンは大いに驚かされました

そしてテレビなんかではたまに ”書道パフォーマンス” といって、大人数で音楽に合わせてタテヨコ数メートルにも及ぶ巨大な書を書き上げる派手なイベントが紹介されてたりもしますが、基本は静かに文字を書くだけ~というひたすら地味な題材なのに、熱血スポ根モノに匹敵する位のエンタメ性を見事に表現してみせた作者の演出手腕にまた更に驚かされたという…(゜Д゜;)

オレは掲載誌であるスピリッツの購読を三年ほど前に止めて以降、単行本の方も読んでいなかったので今回改めて七巻くらいから最終十四巻までを一気読みしたんですが、いやはや、素晴らしい作品でした!

古代中国から伝わって来た漢字と、そこから派生した仮名文字から構成される日本語を今もオレらは何気なく使っていますが、世界的に見ても独特なその来歴の面白さや、絵画なんかにも通じる ”美術作品” としての書の本質にアカデミックに迫る側面は本当に興味深い内容でしたねえ

内気で平凡な男子高校生と、日本最強クラスの柔道女子高生との恋愛要素なんかもあったりしますが、書道部の面々のキャラが異様に ”立って” いるのがとにかく楽しかったです……光画部の某センパイを彷彿とさせる上級生キャラが個人的に一番のお気に入りなんですが(オレの読んできた全マンガ史の中でもトップクラスに大好きですw)、NHKで実写ドラマ化された時にそのイメージの再現性に拍手喝采したっけなあ(o^∀^o)



「とめはねっ!」の元々の掲載誌であるヤングサンデーが休刊となって、スピリッツに移籍して来た頃からずっと不思議だったのが、なんで青年誌でこの内容をやるんだろう?~という事でした

少年誌から青年誌に活動の場を移している作家さんも非常に多いですが、大抵はエロさやバイオレンス描写がちょっと増えてたり、登場人物の年齢層が上がってたり、題材そのものが社会人目線だったりするもので、確かに今作も ”書道” という非常に渋い題材ではありますけど…

この作者はボートレースなんていう、スポーツ物としてだけでなくギャンブル興業としての側面もあった「モンキーターン」をキレイに ”青春モノ” として完結させましたし、「とめはねっ!」は登場人物達も高校生の部活モノで「モンキーターン」よりも遙かに少年マンガらしい題材なのになあ、と思ってたんです

ですが今回、初めて終盤(十三~十四巻)の展開を読んだことで、”ああ!ここに行き着く流れを最初から想定してたからか!” と納得させられました

ネタバレはしたくないので是非とも全十四巻を通して読んで貰いたいんですが、このマンガは ”大人” に読んで貰う必要がどうしてもあったんです(…勿論、文化系部活モノとしてリアル中高生が読んでも全然構わない、どこまでも爽やかで普遍的なエンタメ性を兼ね備えた名作である事には違いないんですが)

この ”衝撃” は、オレなんかがここでいくら言葉を費やしてもその片鱗さえ表現出来そうにありません

この世に ”作品” というモノが何故存在しているのか、美術、芸術、娯楽等、その手法や目的や形態は様々なれど、”作品” がそれを見る者、触れる者に与える影響力の本質とは一体何なのか?

そして ”作り出す” 側の心理(真理)とは?

「とめはねっ!」という作品を通して示される境地を是非とも自分の目で確かめてみて下さい

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[マンガ] 「究極超人あ~る」新作読切

2015-09-14 | マンガ
3年ほど前にも同じタイトルのエントリを書きましたがw、週刊ビッグコミックスピリッツの創刊35周年と、ゆうきまさみのデビュー35周年を引っかけた企画として「究極超人あ~る」の新作読切が掲載されてるとの事で、スピリッツ最新号を2年ぶりくらいに買ってきました

扉絵からさすがのパロディです(スピリッツならではw)

今回の新作は全く内容が無いように見えて…

安心してください、やっぱりありませんよ(←とにかく明るい安村風にw)

連載最終話の直後から話が続いてる風にキチンと仕切り直してるのが、律儀というか何というか(^_^;)

これからも折に触れて描いていきたい~的なツイートを作者がしてましたが、まさか「あ~る」がライフワーク的な作品になるとは……時代性を完全に超越してしまった不思議な作品ですw
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2015-09-04 | マンガ
いやー、第拾話のクオリティが異様に高かったですな!

第壱話(出会い)と、第七話(旅立つ回)と今回のオマモリサマのエピソードではダイジェスト感が全然無くて、ここまで凄いレベルで原作を再現してくれると、やはり全話じっくりと完全アニメ化して欲しかったと叶わぬ夢を…(ノД`)
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2015-09-02 | マンガ
これ実際に届いてみると、想像してたよりもすっごく嬉しい仕掛けだなと実感(*^_^*)

それにしてもハガキのデザインから文面までこだわりが凄い…(゜Д゜;)
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[マンガ] 田辺イエロウ「バードメン BIRDMEN」

2015-08-27 | マンガ
発行部数が(休刊寸前の)危険水域にまで低迷していると言われる週刊少年サンデーに新たに就任した編集長が先日発表した、”誌面刷新” の宣言文みたいなニュースがネットの一部で騒がれています

> 多くの連載作品が誌面を去り、代わりに才能溢れる新人・若手作家さんが~
>


↑この一文によって、一体どの連載が打ち切られるんだ?といった憶測がファンの間で交わされていますが、個人的に一番、戦々恐々とした思いでいるのが田辺イエロウの「バードメン BIRDMEN」です

2013年7月の連載開始から2年余りが経過していますが、月イチでのシリーズ連載という形式なので単行本はまだ5巻までしか発売されていません(…作者さんがアシ無しで一人で全部描いている?)

(週刊誌で)月イチで~っていう部分がネックになっているのか、そもそものサンデー読者が激減しているせいなのか、一部のマニアにしかこの作品のとんでもない面白さが知られていないっぽい現状がとても歯がゆくて歯がゆくて…(;´Д`)

「バードメン」の物語はいわゆる ”ヒーロー物” にカテゴライズされると思うんですが、かつて「エヴァンゲリオン」がロボット物の、「まどか☆マギカ」が魔法少女モノの常識やタブーを悉く打ち破った作品であったのと同様に、「バードメン」はヒーロー物としての常識とタブーを打ち破り続けている作品です

数々の謎が少しずつ解き明かされるタイプの作風でもあるのでネタバレは避けますが、「パーマン」や「ガッチャマン」といった古典ヒーロー物から現在も続いている特撮戦隊シリーズへの多大なオマージュを捧げつつ、”現代の世相” を非常に巧妙に作品に反映させているのが特徴でして、現代に生きる中学生の生々しい心理に始まって、生命倫理学や進化論に至るまでのSF的な要素をこれでもかと詰め込みながらも、見事なエンタメ作品へと毎回 ”昇華” させている作者の演出手腕には惚れ惚れするばかりで…ヽ( ̄▽ ̄)ノ 

かつては常識であった ”正義と悪” なんて概念が、21世紀の現代に語られるべきテーマとしては如何に不自然であるか、あり得ないことであるかを「バードメン」の読者は徹底的に思い知らされます……”敵” らしき存在が登場し、”戦い” も発生するんですが、そこには善も悪もないにも関わらず、主人公達が戦うべき理由がキチンと設定されていて、読み進める内にそこに至る動機や心情や必然性の流れがとても自然に演出されているのに誰もが驚かされるのではないでしょうか

そして「エヴァ」にせよ「まど☆マギ」にせよ、慈悲も情けも通用しない、容赦の無い ”現実” を視聴者(読者)につきつける展開が話題を呼びましたが、「バードメン」においても、主人公だろうとヒーローだろうと ”死” が紙一重の存在であることが常に示唆されている緊張感がまた素晴らしいんですよ( ゜∀゜)o彡゜

オレの印象だと物語はようやく序盤から中盤に差し掛かってる所かな?といったカンジなので、打ち切りだけはホント勘弁して貰いたいです…
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