国の方針に左右される「公立」、一貫した「私立」 「円周率は、およそ3」などの内容が盛り込まれた、新学習指導要領は2002年より導入されました。「総合的な学習の時間」などを新設するも、「学校5日制」を実施し、授業数や学習内容を削減、いわゆる「ゆとり教育」のスタートです。
しかし、その後、文科省は早々と見直しに着手、「いったん教科書から消えた内容が、あらためて教科書へ戻ってくる」というような事態も発生し、まさに教育現場は混乱を極め、いまだ、その余波は尾を引き、抜本的な解決には至っていません。
こうした「ゴタゴタ」に、ふりまわされ続けているのが「公立」、独自の教育方針により、「ゴタゴタ」の影響を受けずにいるのが「私立」、といえましょう。
「ゆとり教育」などに、わき目もふらなかった私立中高一貫校の姿勢が、コロコロと変わる国の教育方針によって逆説的に評価された形となります。
授業内容の充実や、大学進学実績は「私立」に軍配 かつて、私立中高一貫校は「高校受験がない」という点のみがメリットとしてクローズアップされていたのですが、それに伴う授業内容の充実や、その結果による大学進学実績が近年は認知されてきています。
そうした学習面においては、「公立」よりも「私立」に軍配が上がることは間違いありません。というよりも、公立中学校ないし公立高校のシステムでは、私立中高一貫校に対して、到底、太刀打ちできないほどの差があるのが現状です。
部活動や課外活動などについても「私立」に分があり 学習以外の面、例えば、部活動や課外活動、あるいは施設や様々なイベントにおいても、「公立」よりも「私立」に分がある点は間違いないでしょう。
生徒が楽しく、また熱心に学校生活を送ることができるという点は、決して公立中学校だからできない、ということはありません。
公立の部活減少の原因は教員のモチベーション部活顧問として手当てが出ない、出ても非常に少ない点 ただ、例えば部活動について、ちょっと見方を変えて教員側から考えてみます。
まず、「公立」で部活動の顧問となった場合、土日の試合や練習に帯同をしても手当てがでない、または非常に少ない、という点は先ごろ問題となっています。
顧問になってもならなくても給与は変わらず、また、土日に練習をしても試合に出ても手当は少ない、となれば当然、教員のモチベーションは下がります。また公立中学特有の転勤も、部活動に熱を入れるには妨げとなります。
そのような要因に加えて、少子化の影響も伴い、公立中学校では盛んな部活動が著しく減少しているのです。
「私立」における部活動は、生徒獲得の手段 反面、「私立」における部活動は、まず、それ自体が生徒獲得の手段となっていることが多いです。
部活動で活躍をすること、また、そのような部活動を作り上げることが、受験生を獲得したい学校側にとっては大きな課題となりますので、おのずと顧問となる教員のモチベーション向上へは力が注がれます。
そして、運動系であれ文化系であれ、施設がより整っているのも私立中学校が多く、恵まれた環境で部活動を行うことができるため、顧問が「場所取り」をするなどの余計な労力もほとんどかかりません。
「やる気のない先生」による部活動か、「やる気のある先生」による部活動か、どちらが魅力的で充実するかは明らかです。そして、こうした傾向は、部活動に限らず文化祭や体育祭などのイベントでも見られるため、やはり学習面以外の学校生活面でも「公立」よりも「私立」が充実しているという感はあります。
しかし、公立も活発な動きを見せ始めています「公立中高一貫校」「学校選択制」「構造改革特区」の開始 こうして書くと、どうしても私立中高一貫校を薦めているようにしか伝わらないでしょう、しかし、今の日本社会においては、それが事実といえます。
現状では、「通学時間」「学費」以外の面で、私立中高一貫校が公立中学校と比較してデメリットとなる点は、「いじめに遭うと人間関係が6年間も続く」「専任講師が少ない」などの特徴的なものに限られます。
「公立」も手をこまねいているわけではなく、「公立中高一貫校」を新設したり、「学校選択制」や「構造改革特区」による特徴的な学習スタイルなど、自治体レベルでも様々な動きを見せたりはしています。
しかし、首都圏で人気の高い公立中高一貫校については、まだ大学進学という面での実績がなく、また、自治体レベルで打ち出す方策は、私立中高一貫校からすれば「別に珍しいことではない」というものが多く、やはり「私立」の優位性は揺るぎません。
全ての私立が「公立よりも良い」とは断言できません「評判が落ちた」「定員割」という私立中高一貫校が出現 ただし、全ての私立中高一貫校が「公立中学校よりも良い」と断言できるわけではありません。
中学受験をする割合が増えてきたというマーケットに対する、私立中高一貫校の対応は様々であり、それによって学校の特色に変化が生じたケースはあります。
その中には、「評判が落ちた」という私立中高一貫校も存在します。大学への進学実績が急降下している学校であったり、また、かつて「伝統校」として人気の高かった学校が、定員割れによって部活動もイベントも行えなくなっていたり。
「私立だったらイジメには遭わない」ということはありません。「私立だと素行の良い生徒に囲まれていて安心」ということもなく、「私立だから先生が優秀」とも言い切れません。
私立、公立という観点で見ることは危険 ただし、全ての私立中高一貫校が「公立中学校よりも良い」と断言できるわけではありません。
中学受験をする割合が増えてきたというマーケットに対する、私立中高一貫校の対応は様々であり、それによって学校の特色に変化が生じたケースはあります。
その中には、「評判が落ちた」という私立中高一貫校も存在します。大学への進学実績が急降下している学校であったり、また、かつて「伝統校」として人気の高かった学校が、定員割れによって部活動もイベントも行えなくなっていたり。
「私立だったらイジメには遭わない」ということはありません。「私立だと素行の良い生徒に囲まれていて安心」ということもなく、「私立だから先生が優秀」とも言い切れませ
しかし、その後、文科省は早々と見直しに着手、「いったん教科書から消えた内容が、あらためて教科書へ戻ってくる」というような事態も発生し、まさに教育現場は混乱を極め、いまだ、その余波は尾を引き、抜本的な解決には至っていません。
こうした「ゴタゴタ」に、ふりまわされ続けているのが「公立」、独自の教育方針により、「ゴタゴタ」の影響を受けずにいるのが「私立」、といえましょう。
「ゆとり教育」などに、わき目もふらなかった私立中高一貫校の姿勢が、コロコロと変わる国の教育方針によって逆説的に評価された形となります。
授業内容の充実や、大学進学実績は「私立」に軍配 かつて、私立中高一貫校は「高校受験がない」という点のみがメリットとしてクローズアップされていたのですが、それに伴う授業内容の充実や、その結果による大学進学実績が近年は認知されてきています。
そうした学習面においては、「公立」よりも「私立」に軍配が上がることは間違いありません。というよりも、公立中学校ないし公立高校のシステムでは、私立中高一貫校に対して、到底、太刀打ちできないほどの差があるのが現状です。
部活動や課外活動などについても「私立」に分があり 学習以外の面、例えば、部活動や課外活動、あるいは施設や様々なイベントにおいても、「公立」よりも「私立」に分がある点は間違いないでしょう。
生徒が楽しく、また熱心に学校生活を送ることができるという点は、決して公立中学校だからできない、ということはありません。
公立の部活減少の原因は教員のモチベーション部活顧問として手当てが出ない、出ても非常に少ない点 ただ、例えば部活動について、ちょっと見方を変えて教員側から考えてみます。
まず、「公立」で部活動の顧問となった場合、土日の試合や練習に帯同をしても手当てがでない、または非常に少ない、という点は先ごろ問題となっています。
顧問になってもならなくても給与は変わらず、また、土日に練習をしても試合に出ても手当は少ない、となれば当然、教員のモチベーションは下がります。また公立中学特有の転勤も、部活動に熱を入れるには妨げとなります。
そのような要因に加えて、少子化の影響も伴い、公立中学校では盛んな部活動が著しく減少しているのです。
「私立」における部活動は、生徒獲得の手段 反面、「私立」における部活動は、まず、それ自体が生徒獲得の手段となっていることが多いです。
部活動で活躍をすること、また、そのような部活動を作り上げることが、受験生を獲得したい学校側にとっては大きな課題となりますので、おのずと顧問となる教員のモチベーション向上へは力が注がれます。
そして、運動系であれ文化系であれ、施設がより整っているのも私立中学校が多く、恵まれた環境で部活動を行うことができるため、顧問が「場所取り」をするなどの余計な労力もほとんどかかりません。
「やる気のない先生」による部活動か、「やる気のある先生」による部活動か、どちらが魅力的で充実するかは明らかです。そして、こうした傾向は、部活動に限らず文化祭や体育祭などのイベントでも見られるため、やはり学習面以外の学校生活面でも「公立」よりも「私立」が充実しているという感はあります。
しかし、公立も活発な動きを見せ始めています「公立中高一貫校」「学校選択制」「構造改革特区」の開始 こうして書くと、どうしても私立中高一貫校を薦めているようにしか伝わらないでしょう、しかし、今の日本社会においては、それが事実といえます。
現状では、「通学時間」「学費」以外の面で、私立中高一貫校が公立中学校と比較してデメリットとなる点は、「いじめに遭うと人間関係が6年間も続く」「専任講師が少ない」などの特徴的なものに限られます。
「公立」も手をこまねいているわけではなく、「公立中高一貫校」を新設したり、「学校選択制」や「構造改革特区」による特徴的な学習スタイルなど、自治体レベルでも様々な動きを見せたりはしています。
しかし、首都圏で人気の高い公立中高一貫校については、まだ大学進学という面での実績がなく、また、自治体レベルで打ち出す方策は、私立中高一貫校からすれば「別に珍しいことではない」というものが多く、やはり「私立」の優位性は揺るぎません。
全ての私立が「公立よりも良い」とは断言できません「評判が落ちた」「定員割」という私立中高一貫校が出現 ただし、全ての私立中高一貫校が「公立中学校よりも良い」と断言できるわけではありません。
中学受験をする割合が増えてきたというマーケットに対する、私立中高一貫校の対応は様々であり、それによって学校の特色に変化が生じたケースはあります。
その中には、「評判が落ちた」という私立中高一貫校も存在します。大学への進学実績が急降下している学校であったり、また、かつて「伝統校」として人気の高かった学校が、定員割れによって部活動もイベントも行えなくなっていたり。
「私立だったらイジメには遭わない」ということはありません。「私立だと素行の良い生徒に囲まれていて安心」ということもなく、「私立だから先生が優秀」とも言い切れません。
私立、公立という観点で見ることは危険 ただし、全ての私立中高一貫校が「公立中学校よりも良い」と断言できるわけではありません。
中学受験をする割合が増えてきたというマーケットに対する、私立中高一貫校の対応は様々であり、それによって学校の特色に変化が生じたケースはあります。
その中には、「評判が落ちた」という私立中高一貫校も存在します。大学への進学実績が急降下している学校であったり、また、かつて「伝統校」として人気の高かった学校が、定員割れによって部活動もイベントも行えなくなっていたり。
「私立だったらイジメには遭わない」ということはありません。「私立だと素行の良い生徒に囲まれていて安心」ということもなく、「私立だから先生が優秀」とも言い切れませ