「西武池袋・ヨドバシ」騒動のウラで進む、外資系ファンドの“日本席巻”

「西武池袋・ヨドバシ」騒動のウラで進む、外資系ファンドの“日本席巻”
>事業会社そごう・西武の業績は2022年度で営業収益4963億円。10年前（2011年度は8110億円）のわずか6割水準に落ち込んでいる。純利益ベースでは130億円の赤字で4期連続となる。

>買主のフォートレスはそごう・西武の虎の子の資産である西武百貨店池袋本店不動産をヨドバシカメラに3000億円弱で売却すると発表した。2200億円で買収してすぐに、3000億円を得るのだから、まるで錬金術師のような技だ。

>セブン＆アイHDはそごう・西武売却に伴い、事業会社に貼りついていた借入金2000億円を返済、HDからの貸付金1659億円のうち916億円の債権を放棄するなど譲渡評価損、損失補填含めて1457億円の損失を計上、実質的な株式譲渡額はわずか8500万円になると発表した。散々な結果になったのである。

>セブン＆アイHDは百貨店事業の再生を目指し、その努力が水泡に帰したことで事業をあきらめ、そごう・西武の持つ資産の価値を過小評価していたともいえる。ことの是非は別として買主であるフォートレスは、そごう・西武の事業よりも彼らが持つ不動産の価値に着眼し、ヨドバシカメラを連れてくることによってしっかりと含み益を実現してしまったのである。

>西武百貨店池袋本店の建物売却については、その後のヨドバシカメラの進出、低層部での売り場面積確保などで豊島区や店舗従業員が大騒ぎであるが、フォートレスはあくまでも資産ポートフォリオの見直しの一環で、なるべく良い条件で建物をヨドバシカメラに売却しただけの話である。

従業員が大騒ぎするのは理解できるが豊島区や老害区長が民間の事業に口を出すのが間違い、そごう・西武に融資する訳でもなんでも無い豊島区に何の権利があると言うのだ?完全に自助では再建できない傾いた会社より成長の可能性がある会社の方が街の魅力を増してくれるのにエゴ丸出しの老害区長が口を挟んだから、そごう・西武の価値が下がったのではないのか?