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「調布 妖怪通信」 アーカイブ

過去teacupへ投稿した妖怪関連の情報の配信記録
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妖怪より恐いお奉行様

2021-12-28 16:17:00 | 妖怪
本ブログで目指している『妖怪千物語』の完遂まで、残り10話あまりとなりました。とは言っても、実際に人が大勢集まって100話の怪談を語る会である「妖怪百物語」や水木しげる大先生による書籍『妖怪100物語』に比べると、全くの低レベルで、恥ずかしいものです。そこで今回は敬意を表する意味で、1968年公開の映画『妖怪百物語』から、そこに登場する興味深い妖怪登場シーンを幾つか紹介したいと思います。
怪談を語り終る度に蝋燭の灯りを一つずつ消していき、100本目の灯りが消えたとき、妖怪が出ると言われており、上のタイトルバックは100話後の「憑き物落し」(妖怪退散)の"まじない"のシーンとなっております。そして、その映画での100話目の妖怪が「土転び」で、2014/8/29の記事でも詳しく紹介しております。
人を驚かすだけの妖怪ですけど、驚かすのも程があるやろと思います。

次は妖怪映画では定番の「のっぺらぼう」に、「化け提灯」・「白粉婆」です。この複数の「のっぺらぼう」の登場シーンは水木大先生による妖怪画「ずんべら坊(2017/6/10の記事参照)を彷彿させます。また、「化け提灯」は落下した後、全体が燃え尽きる前に、「火の玉」になりました。
「白粉婆」は『今昔百鬼拾遺』の再現(jpg)で、リアリティがあります。

次は「火吹き婆」(2020/8/20の記事参照)です。動物系や龍/怪獣の妖怪ではなく、口から火を吐く人型の妖怪は珍しいと思います。
如何せん、火に勢いが無く、リーチが短いのが残念なところ。

次は、この映画で最も不気味な妖怪の一つ「大首」。2005年の映画『妖怪大戦争』に登場した「大首」(2015/10/10の記事参照)や今年上映された『妖怪大戦争』の「大首」よりも恐怖感があります。下のカットは堀の中から登場した「大首」と、"障子を開けたら、そこには「大首」"です。
こっわ!

でも本当に恐ろしいのは、権力を持った人間の欲望かもしれません。長屋の取り壊し中止を陳情しに来た娘を騙して、「何も恐がる事はない。」と言いつつ、手込めにしようとする恐いお奉行様(下のシーン)、"百物語"の後、「憑き物落し」をせず、賄賂を貰うとさっさと帰るような恐いお奉行様には、妖怪達も容赦はしないのです。
この後、助けに来るのは妖怪ではなく、お決まりの二枚目な浪人です。

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へんな妖怪 マレーシア編 ⑦

2021-12-23 21:05:00 | 妖怪
今回は、前回記事の続編で、水木しげる大先生の妖怪画集『妖鬼化』から、マレーシアの妖怪を"○○の精"をメインに集めてみます。

この妖怪は「へんな妖怪 マレーシア編 ⑤」で紹介した「尖り目」と同様、薬効がある木をを管理する役目があります。「アカル・チェンドゥアイ」という木の根には媚薬的な効能があるのでしょう。気になりましたが、Googleでは判りませんでした。


上の二つの妖怪は、その姿から"UMA"感があります。「出っ歯の精」はその出っ歯を取ると、「ダース・ベイダー」の頭部に足が生えったって感じですで、案外、エジプトの「メジェド」(2016/11/28の記事参照)の頭巾の中は、こんなのかもしれません。

この妖怪は"バイセクシュアルな変質吸血鬼"といえるでしょう。人間に対する復讐の気持ちを持っているとの事ですが、スケベ過ぎる妖怪って事で、人間に捕まり、強引に去勢されたのかもしれません。

この妖怪は"精"ではありませんが、その代わり、"精子"を食べると言う、困った妖怪です。どうやって精子を食べるかはよく判りませんが、その口の形から、吸引するのではないでしょうか。
一方、日本が誇る"目玉のお化け"である「目玉親父」は精子は食べないものの、女性の胎内に入り込むという、ある意味、"精子を食べる"以上に、ヤバい性癖があります(2008/9/26の記事参照)。そしてついに、ねこ姉さんにロックオン! (画像クリックでやや拡大)
茶碗風呂より極楽気分になれそうじゃ。


へんな妖怪 マレーシア編 ⑥

2021-12-20 17:30:00 | 妖怪
本ブログでは、今年の後半『水木しげるの妖怪伝』からのマレーシアの妖怪を5回に渡って掲載しましたが、水木大先生はマレーシア妖怪がよほど気にいっているらしく、まだまだ多くの妖怪を図画にされております。その中から今回は、妖怪画集『妖鬼化』からいくつかピックアップしていきます。


マレーシアにはこのように、日本妖怪にはないような奇妙な性質をもつ妖怪が多いのも、水木大先生がマレーシア妖怪に魅かれる要因の一つであるかもしれません。「足食い」がいるなら、「手食い」もいるのかと思いますが、案の定、いました。
人畜無害な「足食い」とは違い、こちらは"有害妖怪"です。

次は名前に"アントゥ"が付く妖怪を2つ。"アントゥ[Hantu (ハントゥ)]"とは"霊的な存在"つまり"精霊"の事です。


覚えにくい名前より、水木大先生にはいっその事「おちんちんお化け」って名前を付けて欲しかったと思います。ところで、"おちんちん"があるなら、当然"キンタマ"も って事になるのが、マレーシア妖怪。2019/12/19の記事で「キンタマ妖怪」を紹介しておりますので、興味があれば参照して下さい。で、次も"下ネタ妖怪"です。

マレーシア妖怪に"下ネタ妖怪"が多い点にも、水木大先生が魅力(ミリキ)を感じたのかもしれません。ちなみに水木大先生の代表的"下ネタ妖怪"の一つに、2019/12/14の記事で紹介したその名もストレートな「チンポ」があります。最大の特徴は"おちんちん"が3本あり、推力を得る為の噴出孔などの役目があるのですが、果してそれだけでしょうか・・・。下の犬山まなさんにも確認が必要です。(画像クリックで拡大)
モザイクしたのは1本だけ。残りの2本は所在不明です。


オミクロンな ω

2021-12-17 16:30:00 | 妖怪
前回の記事に続き、アフリカの妖怪(エジプト除く)を並べていきます。2015/7/3の記事で、アフリカのジャングルにいる"人間妖怪"の「さかさ男」を紹介しておりますが、かの水木しげる大先生も、妖怪名は「アシャンティ」と異なるものの、恐らく同じ妖怪をコミカルに描かれておりますので、一番手として紹介しましょう。
「さかさ男」の仕打ちで、手足逆さで生きるより、魂を食われる方がいいかも。

ということで、今回は水木先生によるアフリカ妖怪を続けます。次は『世界の妖怪大百科』からです。上の「アシャンティ」も同書からですが、その他にアフリカ各地の妖怪として「イブリース」・「ワニつき」・「マーリド」(秘密会議などを姿を消して盗聴するという精霊)が掲載されております。尚、解説からして下の「ワニつき」の図画は、「ワニつき」の人を殺して、ワニの姿になった"人"であろうと推定されます。
同じ姿が見えない妖怪でも、日本の「影女」は風情がありますね。

次は、『世界の妖怪百物語』から「頭蓋骨男」。地獄にいた頭蓋骨だけの「頭蓋骨男」が地獄の友人達から身体パーツを良いとこ取りしながら色々と借りる事でパーフェクトヒューマンに変身し、アフリカのとある町の美しい娘と結婚します。その後、「頭蓋骨男」の故郷である地獄に2人で出向いた際に、友人達が貸した身体パーツを取り戻したため、元の頭蓋骨だけに戻ってしまったというストーリーです。
お相手の娘はどうなったかというと・・・ 娘が「頭蓋骨男」の家で老齢の姑の世話をしながら暮らしていましたが、姑が親切にしてもらったお礼に、娘を人間界へ帰してあげたとさ。

次はトレーディングカードゲームの『水木しげるの妖怪伝』から2つ、空飛ぶ象の姿をしたケニアに棲息する幻獣の一種「アエロファンテ」とシエラレオネの湿地帯に生息し、二枚貝のような外骨格をもつ奇怪な珍獣「ミコストリウム・ブルガリス」です。

"発見された"ってあるけど、本当だったら大事件ですやん。

アフリカ妖怪の最後は、前回記事と同様、『あにめたまえ! 天声の巫女』からで、「ブルトゥンギン」さんです。ナイジェリアに伝わるハイエナ人間で、獣人「ワーハイエナ(Werehyena)」の別名ともされています。
・・・にしても、お尻は大き過ぎでしょ。


オミクロンな"おっパイ"

2021-12-13 18:51:00 | 妖怪
日本の新型コロナウイルスの感染状況は、低い水準で推移はしているようですが、新しい変異株であるオミクロン株への警戒と対応が慌ただしく始まっております。このオミクロン株の初の感染例報告が南アフリカからであった事から、アフリカ各国の人々は脅威にさらされていることでしょう。もちろん、アフリカの妖怪も然りと言う事で、今回はアフリカ妖怪についてです。但し、本ブログで頻出の「ミイラ男」に代表されるエジプトの妖怪は除きます。では先ず、例によって、佐藤有文著の『いちばんくわしい世界妖怪図鑑』からピックアップしていきます。最初は「蛇くいイチモン」。毒蛇を食べてくれるという、人間にとっては"有益妖怪"といえるでしょう。
鎖に繋がれていますので、人に飼われる事もあるのでしょう。

次は"有害妖怪"で、アフリカの怪鳥「バジリスク」です。Wikipediaの解説によると、"ヨーロッパの怪物で、全ての蛇の上に君臨するヘビの王"とされておりますが、本図鑑ではその姿形は似ているものの、全く違う解釈がなされております。
"もともとはトカゲの一種"って、ひょっとして、このトカゲの事?

次は、アフリカのジャングルにいる妖怪「幽鬼ゴモラー」です(同著者による『妖怪大図鑑』では、悪臭妖怪ゴモラー」になっています)。特徴を一言でいうと、"臭いおじさん"ですが、臭いだけにしてればいいものを、人間を動物の姿に変えるという余計な事をする"有害妖怪"であります。
この「ゴモラー」は水木しげる大先生も図画にしておられます。但し、悪臭という特徴は同じでも、形はよく判らないとし、人間の姿にはなっておりません。
南アフリカ原産で、悪魔の花といわれる「オオバナサイカク(大花犀角)」という強烈な悪臭を放つ植物があるようですが、もしかするとこういった、原因がはっきりしない臭い場所を、アフリカの原住民は妖怪のせいにしていたのかもしれません。
さて、『いちばんくわしい世界妖怪図鑑』には、「世界の超悪魔」の項があるのですが、その中からアフリカの悪魔を一つ、『ゴメリー』です。
黒人限定で被害を与えるって、今はやりにくいでしょうね。

今回の最後は『あにめたまえ! 天声の巫女』からアフリカ妖怪、「象女房」と「ヤムイモ娘」です。アフリカだから肌の色を黒褐色にしているのでしょうが、この御時世、"偏見だ"って茶々を入れてくる人もいるかもしれませんね。
・・・にしても、おっぱいは大き過ぎでしょ。