阪神間で暮らす-2

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単独直撃 デニス・ロッドマンが語った“金正恩の人物像”

2017-12-14 | いろいろ

より

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単独直撃 デニス・ロッドマンが語った“金正恩の人物像”

 元米プロバスケットボール・NBAの「スター選手」デニス・ロッドマン氏(56)が来日。これまで5回訪朝し、金正恩委員長のみならず、トランプ米大統領とも親交がある“問題児”が、本紙の単独インタビューに応じ、緊迫する北朝鮮情勢や米朝両国のリーダーについて語った。

 「米朝関係は、深刻ではないと思う。北朝鮮国内で何が起きてきたか、知り得る人はあまりいないだろう。メディアで多くの『物語』が捏造されていると思う。例えば、キム(金正恩)がグアムにミサイルを撃って燃やそうとしている、とかね。そんなことは現実に起こっていないし、日本でも中国でも、多くの人がだまされて混沌としている。彼はそうした状況を理解するのに十分なほど賢い男だよ」

 政治的な思惑を抜きに訪朝することを意識しているという。

 「私が知り得る限り、彼は『何もかも思い通りにしたい』というわけじゃない。生まれた瞬間から『指導者』として生きていかなければならなかったから、地位を継承せざるを得ない立場にいた。私は彼のパーソナリティーを尊重し、自分で見たものを信じるだけ。なるべくシンプルに接しようと思っているんだ」

 今年6月の5回目の訪朝の際には、トランプの自伝を正恩にプレゼントしている。

 「周りにたくさんの幹部がいたから、本を何冊かプレゼントしたら『おお、重いですね』と言われた。それから皆が本を集中して読み始めて、ビックリした。その時は、彼らがドナルド(トランプ)をどんな人物か知りたがっているなんて思いもしなかったからね。本について『素晴らしいね』なんて言われて、何だか困惑したよ」

 トランプと正恩は対立しながらも互いに「興味」を抱いているようだ。

 「直接の話し合いではないけれど、ドナルドは対話を模索しているらしい。初の訪朝から5年経った私の使命は、両者にとって『使者』であること。たくさん話すことが重要なんだ。アメリカ人にとっても、北朝鮮の人にとっても、戦争はお互いに理解するための機会を奪うだけだ。対話が実現すれば、歴史的な日になる。2人とも素晴らしい人間だから、両国の関係もきっと良くなる」

 正恩はいたって「普通の人」だという。

 「冗談好きで、一緒にバスケットボールをするし、スキーもする。私は彼が『無辜の民』を殺すようなハートの持ち主ではないと思っている。何の理由もなく誰かを殺すような人じゃない。北朝鮮を米国の利害から離せば、全てが落ち着くはずだよ」


キムとドナルドに必要なのは「信頼」だ

 北朝鮮の金正恩委員長とトランプ米大統領の相性はどうなのか――。

 「キム将軍(金正恩)もドナルド(トランプ)も『マッド・マン(無鉄砲)』だろう(笑い)。2人とも“大きな子供”で、私に言わせれば、『戦争ゲーム』をしているだけだ。テレビのショーと変わらない。彼らは、やりたいと思ったことはやるし、権力が好きなんだ。ただ、ドナルドは人格者だよ。おしゃべり好きで、人の話を聞くのも好き。何より権力を愛している」

 正恩とトランプの間には「信頼」が必要だという。

 「北朝鮮で私は最大の尊敬を払ってもらっている。『私たちはあなたを信じてます』っていう具合にね。互いに信頼することが重要だと思う。人間関係というのは、信頼によって成り立ってるんだ。キムやドナルドは誰も信頼していないのだろう」

 米朝両国のリーダーの相性については懐疑的だ。

 「2人が『仲良く』なるのは難しいと思う。コミュニケーションをとるのに、長い時間がかかるだろうね。今、一番大事なのは、物事を落ち着かせること。両国の『扉』は、今、開いている」

 北朝鮮の人はアメリカ人を憎んでいないという。

 「北朝鮮で現地の人に『アメリカ人は嫌い?』って聞くと、『そんなことない』と言われるんだ。病院や学校に行くと『ロッドマンさん、ありがとう』って感謝される。悪いのは、人じゃない。政治なんだ。大統領も将軍も、それぞれ主張がある。“シーソー”みたいなもので、向こうがイエスと言えばこちらがノーと言い、こちらがイエスと言えば向こうがノーと言う。こんなこと誰も望んでいない。ドナルドと話す機会があれば、北朝鮮が何を望んでいるのか伝えるつもりだよ」

 北朝鮮の人についてアメリカ人はどう思っているのか。

 「ほとんど何も知らないだろう。もし渡航が禁止されていなければ、現地に行って確認することをオススメするね。北朝鮮に行ったら捕まると思っている人も多いだろうけど、観光するには問題ない」

 今回、来日前にグアムを視察したという。

 「北朝鮮はグアムに対して何もしないし、全て大丈夫だ、と伝えてきた。北朝鮮の人々も指導者も、私を信頼しているから大丈夫だとね。米政府から頼まれたわけではなくて、自分の判断でグアムへ行ったんだ」

 バスケを引退し、今は合法大麻の取引に使われる仮想通貨「PotCoin」(ポットコイン=POT)の援助で、世界中を旅している。

 「ポットコインはスポンサーだよ。この後は、北京に向かう。訪朝の準備を整えるつもりなんだ。近々、また北朝鮮へ行く予定だよ」

 (聞き手=本紙・高月太樹)
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