拈華微笑 ネンゲ・ミショウ

我が琴線に触れる 森羅万象を
写・文で日記す。

 西瑞三兄弟~AD(28歳)の場合

2014年10月11日 | 瑞西考
  相方の従姉妹の息子達三兄弟の動向は連続ドラマを見ているようで面白い。
  年齢的にも28、31、34歳と3歳ずつ離れていて人としてもっとも動向の激しい年齢で最年長のMGはこの夏結婚したばかりだし(8月のブログにアップ)
  2番目のTMは憧れの日本滞在三度目に挑んで2週間ほど前に出発した。

  彼ら3人とも、地元スイスの大学へは行かず高卒以降それぞれの道を求めて就職しながらも、より自分らしい生き方を模索中であるようだ。
  (思えばボクも彼らの年齢の頃は客観的に見ればかなり動いていたっけ。)

 昨夜はその三男坊ADが家に遊びに来てくれて、今年帰国するまで3年半滞在していたサンフランシスコなどの話を中心に花が咲いた。
 彼はレストランで働きながら英語や映画制作の勉強をしていたが、お金が続かなくなり一時帰国することとなった。
 帰国してからは、スイスでは義務になっている軍隊入隊の代わりに社会奉仕活動をしている最中で、それが済んだら再び勉強の為に  
 兄のMGも住むことになっているカナダの大学へ行く予定になっているらしい。

 米国に数年住んでいたADに一番聞きたかったのは、ボクが堤未果さんの本などでよんだ『貧困大国アメリカ』・・・についてどれくらい
 彼自身が感じたか?・・・ということであったが、その点についてはボクが予想していた以上に彼はアメリカの現状をよく知っていた。(当たり前か?)
 むしろボクが驚き、関心した事は、彼が帰国したスイス、といってもローザンヌという小都市についての感想であるが
 彼によると彼の知っているアメリカやカナダに比べて『どこか窮屈・・・』さを感じる、というのだ。
 ローザンヌは基本的に人口が少ないのに外国人がやたら多い割に、社会的、文化的によそ者が入る余地がない偏狭さを感じる・・・というのだ。
 彼の言わんとするところはわかるような気がする。スイスの中でもローザンヌは昔からカルバンなど宗教改革派の影響が強く
 移民は受け入れるが、ある一定程度以上になると高い壁があって寛容さに欠ける・・・というようなところが確かにあるとボクも思う。
 しかし、自分たちの権利を守ろうとするなら、そういう部分があっても仕方がないのではないかと、ボクなどは思うのだが。

 何からなにまで小さい国スイス。そこから羽ばたいていろいろ見てやろう!と、思うのは若いうちは当然だし、今はネットのお陰で
 距離感が薄くなっている世界であると同時に、貧富の差が大きく広がろうとしているかつてなかった危機的時代にあって
 例えば、この三兄弟の行末はどのようなものであるか?・・・小説を読むような楽しみがアラ還のボクに縁として結んでくれた『レマン湖』
 に静かに眼を注ぐのであった。(その前にボク自身の尻に火が付くかも知れないが)

       
      ボクの栖近くの公園の壁に新しく描かれた絵を完成させるため石を貼り付ける作業をしている黒人青年。
 
  


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