拈華微笑 ネンゲ・ミショウ

我が琴線に触れる 森羅万象を
写・文で日記す。

 『亀仙人』考

2018年08月17日 | 観自在

 ボクの机の上の棚に高さ7cm のプラスチック製亀仙人像がある。20年ぐらい前、ローザンヌの本屋さんに何故か亀仙人像があって
 『いくらですか?』と聞いたら、『持っていけ』と言われ以来ここに祀ってあるのだ。

 そのせいではないのだろうが、こちらで結婚した友人夫婦にいまだに『亀仙人に似てる』・・・と言われている。
 そして、だんだん亀仙人の年齢(は不明だが)に近づきつつあるいま、これに関して何か書きたいと思ってこれを書き始めたまさにその時

 ながら作業でYoutubeで日本の今日のTVワイドショーを見ていたら、先日山口県で行方不明になっていた2歳男児を発見したことで脚光を浴びた
 『尾畠春夫』さん78歳の特集をやっていて、その生き様に度肝を抜かれてしまった。

 1939年生まれの彼は、小学校5年生で農家で働くようになり、中卒後魚屋勤務、30歳過ぎに別府に自分の魚屋店を持ち、
 40歳で登山を覚え、以来登山道にある椅子やらをボランティアで修復作業し、65歳で仕事を退職した後は66歳で
 徒歩日本縦断3300Km、100日間の旅を実行、その後2011年の東日本大震災で500日間のボランティア活動を皮切りに各地で
 ボランティア活動を現在に至るまで続けている。
 そのために自家製のダンベルなどで身体を鍛えているというのだ・・・

 ボクより12歳上の爺さんとは思えないような、屈託のない人柄と体力にじつに圧倒されてしまった。
 ボランティアをしていても、一切の見返りを求めない彼こそは日本が誇る無名の本物の『亀仙人』であろう…と。

 最近になって、老害とも言える日大理事長、アマチュアボクシング会長『山根明』…などなど『今だけ、金だけ、自分だけ』を信条とした
 欲で凝り固まった連中ばかりがのさばっている日本にあって実に清風を吹き込んだ爽やかな話題が今、注目されていることはうれしい…と
 思うと同時にこの尾畠亀仙人とはほど遠い自己のあり方に恥じ入るばかりである。

 

  普通の競泳用のメガネだと鼻が低い為か、必ず水が入ってくるためこのような大袈裟なマスクをしている『亀仙人見習い一撮』の図

 ・・・で、本来『亀仙人考』で書きたかったことの一つは、年取ると身体が亀の甲羅のごとく固くなる…という視点である。

 ボクが30歳の頃、習い覚えた中国気功体操『練功十八法』をこの歳になるまでほぼ毎日実行してきた者として言えるのは
 人間は歳がゆくと身体が固くなる…という事実をあらためて世間人々に声を大にして警告したいことだ。
 まぁ、歳いったら身体が固くなる、というのは常識みたいなものであるが、それにしてもそれに対して何もしていない
 なにも予防をしていない人々が大半であることを実に不思議に思う今日このごろ、あらためてそのことをまだ爺、婆になっていない
 人々に、是非そういったことにもっと関心を持って、なにか有効なことを今のうちから実行を…というようなことを提案したいのだ。

 本当に、ボクは毎日固くなっている身体に驚きながら必死にほぐしている状態なのだ。
 
 


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