拈華微笑 ネンゲ・ミショウ

我が琴線に触れる 森羅万象を
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  馬骨禅話〜新たなる『脚下照顧』

2023年04月20日 | 東洋自分なり研究所

  Youtubeの Pivotチャンネル 配信動画にゲストで出雲充氏(株・ユーグレナ社長)が出演して、あまりにもその提言のユニークなことに魅せられてしまった。

 

  彼によると、2025年を境にミレニアム世代(デジタルネイティブ世代)が生産年齢人口(15〜64歳)において2人に1人の割合になり、

  2025年以降は必ず『デジタルとサステナビリティの時代』へと変わっていき、いま大きな問題となっている『格差や気候変動』を解決に導き

  『サステナビリティ・ファースト』でない企業はいずれ『恐竜と同じに無くなってしまう』、淘汰されてしまう・・・というのだ。

 

  彼が主張する年代『2025年』といえば、『2025年問題』といって

  団塊の世代が約2,200万人を超え、国民の4人に1人が75歳以上という超高齢社会に突入することを端緒に
 
  「人口と労働力」「医療」「介護」「社会保障費」「空き家」など、主に5っが問題として顕著になる・・という話を聞いたことがあり
 
  ネガティブで重たい問題が2年後の『2025年』には待っているのだと思っていたところに、デジタルネイティブ世代の若者達によって
 
  大社会変革が起きる…という大変肯定的な提言を聞き、『乞うご期待』の気分となった。
 
 
  しかし、『デジタル』はともかく『サステナビリティ(自然環境保持)』系の話や上記の『2025年問題』を思う時、
  
  日本の伝統文化の土台を担う、『禅』というものを新たな視点で研究、実践することで日本だけではなく、
 
  世界に範を示す問題解決法を提示出来るだろうに…などと、『禅』をまったく知らないであろう『デジタルネイティブ世代人』に
 
  おせっかいな提言をしてみたくなってしまう馬骨がいる。
 
 
  私がこのブログで『禅』について何かを書く時、私は何故か? 皆さんが『禅』をよく知っている…事を前提としているようなところがある。
  
  しかし、それは大きな誤りであることは事実だろう。それこそ生産年齢人口のうち何%の人が『禅道場』という場で『坐禅』修行をしているだろうか?
 
 
  今思うと、私は実に恵まれた環境で禅修行をすることが出来たと思う。鎌倉時代以来の伝統を誇る禅寺で、居士として参禅を許され、雲水とともに
 
  僧堂で接心に打ち込むことができた。その実現には、同じ境内に居士向けの道場『居士林』の土日坐禅会に黙々と5年通った実績もあっただろう。
 
 
  私は2025年が、彼が言うように『デジタルとサステナビリティ時代』であればこそ、デジタルネイティブ世代(意識が外に釘付け)の人々に
 
  行き方として正反対の『道』の代表である『坐禅』修行に注目して欲しいと思う。
  
   実践した者は、じつに『遠回り』・・・と絶対に思うだろう。 というか『坐禅』で貴重な時間が失うのでは…という恐怖感が沸くだろう。
 
  
       
  
           禅でいう『脚下照顧』というのは、中途半端なものではない。
           俺様と思っているプライドなんかいとも簡単にペロッと剥がされる・・・こんな親切な処は他に無し