拈華微笑 ネンゲ・ミショウ

我が琴線に触れる 森羅万象を
写・文で日記す。

 イチ・ジイ(地球重力)の有難み

2021年12月18日 | 観自在

  今現在、地球上空約400Kmを周回している前澤友作氏の中継動画を見た。

  短い動画の中、彼が話したことで印象に残った言葉があった。

  『重力の有難みを実感しました・・・』 

  私はこの一言を聞いて、重力だけに『重い』…と駄洒落ではなく評価。

  何百億円払ったのか知らないが、この一言をいえるだけの体験をした価値はあったと、彼の宇宙旅行を評価したのだ。

 

  同じ体験を私は10年という時間を費やして『坐禅』で体験したのだと思う。

  坐った最初は全く痛くないのに… 徐々に徐々に『(1g)イチ・ジイ(地球重力)+アルファ』…の重力が私の半跏趺坐に組んだ足に重くのしかかる。

  毎回その『重力+アルファ』・・・の痛みと、我が脳内の『制御不能な妄想観』とが混交するなか、

  一瞬ふと我に返ると、そこは薄闇の静寂が支配する道場という空間が広がっていた・・・

  脳内の大騒動と対極の静寂に、私は戸惑い、自分が宇宙空間に漂っているような錯覚すら起こした。

 

  そもそも、『坐禅』は地球の重力を実感する・・・他の妄想など思いの一切ない、真に『イチ・ジイ(地球重力)』を実体験する『行を修める』ことなのだ。

  私はそれに10年という歳月を捧げ、彼はそれに百億円という金を捧げたにすぎない。

        

          宇宙旅行は金持ちの道楽?・・・では、坐禅は貧乏人の道楽か? どちらも命がけであるが…