社会の鑑

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横浜市長選に表れた菅政権の末期

2021-08-24 13:09:00 | ノンジャンル
8月22日に行われた横浜市長選挙は、立憲民主党が推薦した山中竹松氏が小此木八郎元国家公安委員長や林文子市長を破り当選した。
投票総数1,507,554のうち、山中氏は506,392票を獲得し、33,59%を占めた。これに対し、小此木氏は325,947票で、21,02%、林氏は196,926票で、13,06%であった。
山中氏は、コロナ対策の専門家であり、IR反対の立場が功を奏したのであろう。
私がこの開票結果で一番注目したいのは、菅義偉首相の地元である神奈川2区と小此木元国家公安委員長の地元である神奈川3区での票の現れ方である。
小此木氏は、菅首相の地盤である神奈川2区(西区、南区、港南区」で48,653票に止まり、全体の22,94%であった。2017年に行われた衆議院選挙では、菅首相は123,218票を獲得し、全体の57,1%を占めていた。小此木氏は、約75,000票を減らしたのである。
彼自身の地元である神奈川3区でも、59,706票を獲得したにすぎず、2017年の衆議院選挙では101,157票獲得したことと比較し、41,000票減らしたのである。
この結果をどのように見たらよいのであろうか。
林市長のIR推進の政策は、市民から多くの反対が寄せられていたにもかかわらず、地元の経済界からの要望に応えることを理由とし、その政策を推進してきたのである。もともと、IR事業を推進してきたのは菅元官房長官であり、現在の首相である。その首相が横浜市の自民党を一つのまとめきれず、IR取りやめることを政策とした小此木氏の支援に乗り出したのである。IR政策の推進を継続した林市長を支援せずにだ。
この結果は、それぞれの地盤での惨敗となった。
これで菅氏の政治人生は終わったのと同然である。死に体となった菅氏は、どのような手を打ち、反撃しようとするのであろうか。
日本全国にまん延しているコロナについて、有効な対策を打ち立てられずに、オリンピックとパラリンピックは強行する。この矛盾した姿勢は、多くの反発を買うに違いない。
菅氏は、安倍首相の番頭にすぎず、首相の位の相応しいものではない。
ここまで支持率の落ちた内閣は、早急につぶれるに違いない。
今年の後半に予想される総選挙では、この市長選挙の勢いを生かし、自公政権にNOを叩きつけようではありませんか。