ステイゴールドが世を去りました。
人気種牡馬ステイゴールドが急死…オルフェやゴールドシップ輩出
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150205-00000539-sanspo-horse
2000年以降の自分の中の競馬熱を支えてくれた数ある名馬の中でも、最も大きな存在であったと断言できるのがステイゴールドでした。
今でも最初に会った時の事を鮮明に覚えています。
始めて会ったのは種牡馬入りして一年目の夏。
やはり始めて撮影する馬というのは多めに時間を割いても撮りたい存在ですが、彼は放牧地の中心寄りの場所にいるため距離が遠くてなかなか写真が撮れずにいたら、ついにど真ん中で昼寝を始めました(笑)
諦めた私は早朝から撮っていたこともあり、柵沿いで腰を下ろして一緒に昼寝。
その後何かの音でステイと同時に目を覚まし、二人目が合ってから周りを見る。
何事もないと確認して安心して、ステイも目を覚ましたから自分も一応レンズを向けてみるかと思っていたら、寝転んだ状態から起きると同時に垂直ジャンプ!!!
現役時から色々話を聞いていましたが、『本当に気まぐれで小さな柔らかな馬体が相まって猫みたいな馬だな~』と思ったのが第一印象でした。
そんななかなか強烈な印象を残した出会いもあって、現役時よりも好きになってステイを毎年撮影していく中、初年度からステイ産駒は走ると言い続けていた甲斐があったどころではない、オルフェを筆頭に産駒の大活躍に大いに喜び、競馬BooKのビッグレッド様の広告でも自分が撮ったステイの写真を使ってもらうなど、まことに勝手ながら縁の深い馬と思うことが続き、ここ数年は生きている馬の中で最も大事な存在と慕ってきました。
そんな大切なステイの若々しい馬体と性格にすっかり安心しきっていた中、今回突如訪れた訃報には、ただただ茫然自失です。
とてもではありませんが、そんな簡単に感謝や別れを告げられるような存在ではありません。
シンザンを失った時のように、胸の中心にぽっかりと穴が開いた喪失感を味わってます。
今頃ステイはこんな感じで雲の上にトンと降り立って、残してきた皆様子でも見てるのでしょうか…
長年使ってきた北斗星が今年なくなってしまうこともあり、昨年暮れに5年ぶりに訪ねられた冬の日高で会えたのがこれほど救いとなるとは…
ステイは冬になると、夏と違って訪ねる人が少ないせいか、いつもより懐っこく構ってくれる事が増えたんです。
構ってくれるから柵沿いに来るので写真はあんまり撮れなかったけど、その分傍に沢山居れた。
その時の記憶が今はなによりの思い出です。
別れを告げるにはまだまだステイの記憶に向き合わなくてはいけません。
それほど自分にとっては大きな存在だった。
今年の夏、その墓前に立つ頃にはありがとうと伝えられるようにならなくては。