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日記的雑記

馬バカな日々

写真展への道のり1

2010年08月12日 12時42分28秒 | 写真

 もうサイトでは告知してあり、ブログの方でも相互リンクさせて頂いている河村さんの『競馬場通りの住人』でご紹介に預かっているのでご存知の方も多いと思いますが、来月9月8日から12日までの5日間、『 Thoroughbred  Portrait 』という個展を開きます。

詳しいことはサイトのトップに書いてありますのでこちらをご覧下さい。

http://www16.ocn.ne.jp/~umabaka/

 さてせっかくの機会なんで、ブログの方でも連動してなにかしたいという気持ちがあるので、製作記とまではいきませんが、動機やらなにやら書いていこうかと思います。

 先ず始めたきっかけなんですが、私は開催場所である cafe ber PULSE さんの常連なんですが、こちらのお店はお客さんと色々なイベントやったりするアクティヴなマスターが経営してまして、1年半位前から冗談半分で言っていたやってみますか的なノリから始動した話なんです。

っで、せっかく勝手知ったる馴染みのお店でやれる訳だし、画一的なただ写真並べてお終いみたいなのだけは避けたくて、よく知るお店だから、この規模だからこそ出来る見せ方なんかを考えたかったし、なんかやっぱり表現者の人達は皆口を揃えて言うけど、楽しんだ者勝ちの世界だよね♪みたいな気楽な気持ちが最初のモチベーションでした。

とはいえ、やるからにはその時その時の出せる全力を出さなければ成長しないし、なにより被写体がサラブレッドなので、撮らせて頂いたりお世話になった人達が、これまで撮影に協力した甲斐があったと言ってもらえる位のレベルにはしないと申し訳ないじゃないかという事に直ぐ気付いてからは、楽しいに辿り着くまでは産みの苦しみ味わう訳です・・・

そんな訳で只今絶賛苦しみの真っ最中です。

 今後も思いついたり、書きたい事があったらこちらに書いていきますし、なにか質問などがありましたらコメント欄の方にご連絡いただければと思っています。


ご報告と久し振りに写真の話も一つ

2008年10月28日 14時55分36秒 | 写真

 第24回福島競馬場主催『馬の絵と写真コンクール』の写真部門で、2年ぶりの入賞となる銅賞を頂きました。

第22回は佳作で入着でしたが、今回は3位入賞、ワイドと複勝では払い戻し圏内ですね(笑)

これで銅賞は2度目、過去に銀賞2回と、我ながら見事なブロコレ倶楽部振りε=(。・д・。)

最近アンバーシャダイ以来の好きな馬殿堂入りを果たしそうな馬がステイゴールドなだけに、こんな所も似てしまったのでしょうか?

では今回受賞させていただいた作品を一先ずご覧下さい。

Agnesdigital010 実はこの作品、撮影者である私は当然意図してこの構図にしたんですが、密かに一つの仕掛けをしています。

それは何かというと、縦に見ても横に見てもどちらも作品として成立するんです。

これはファインダーをのぞいていた時に、どちらの構図も甲乙つけ難かったので、いっそどちらでも大丈夫という珍しいアングルも面白いという判断からです。

コンテストには縦構図で応募しましたが、この様に横構図にしても楽しめます。

Agnesdigital10_2 何故あえてそんな構図にしたのかは、一つに面白かったからという単純な理由もありますが、写真というのは時にはこんな自由な発想で撮ってもいいものだという事を知ってもらいたかったという意図もありました。

最近のアマチュアカメラマンさんたちは本当に腕の達者な方が多く、プロでも思わず降参という言葉が喉まで出そうになる位の作品を撮れる方が多数存在します。

しかしそうして多くの人たちが写真を撮るようになり、競技人口が増えると、どうもなかには自分から可能性を狭めている人たちがいるような気がしてなりません。

カメラは○○○が一番、デジタルじゃなきゃ駄目、風景を撮るならフィルムは○○、カメラは中盤でなくては。

こんな感じで固定観念に縛られている人たちの意見の耳にする度、写真はもっと自由なものだという事を知って欲しいと思っていました。

写真は原理だけ言えば極めて単純な、箱に針で穴を空けただけというピンホールカメラでだって写す事は出来ます。

しかしそれを自分が納得する作品に昇華するためには、自分にとっての写真を写るから、撮るに変えなくてはいけません。

写真は撮影者の意図が反映されて始めて作品になります。

カメラの性能が高くなり、写るだけなら誰でも出来るような時代になった今こそ、固定観念を捨て、自由に作品を作って欲しい。

そういった意味で、「こんな感じでもっと面白おかしく写真って撮っていいんだ」っと、少しでも思って下されば幸いです。

世間にはもっと飛び抜けた自由な発想で、撮影機材を自作する人たちも大勢います。

しかし根本的な気持ちは今回私がこの写真を撮った時と変わらないはずです。

楽しんで撮る。

何事にも決め付けたり、囚われたりせず、貴方の眼に映った光景をそのまま印画紙に焼付けられる道を探しそれを作品にして自分も周りの人も楽しませる。

そうしてもっと写真を好きになって下さい。


馬の撮影あれこれ

2008年02月15日 03時39分22秒 | 写真

 前回の記事でのコメントで撮影機材などを尋ねられたのですが、返事を書き始めたらコメント欄では長くなりそうでしたので、新しく記事として返事を書こうと思います。

トロットサンダーを撮影した当時の撮影機材はCanonのEOS1-Nだったと思います。

レンズは70-200㎜のレンズがメイン。

後は構図によって広角なんかも使ったりします。

使用したフィルムは確認すれば分かりますが、アスティアの100、もしくはプロビア100Fあたりだったかと。

 現在はカメラが主にEOS1V、もしくはサイドカメラとなったEOS1-N、フィルムはベルビア100Fをメインに使用しています。

ちなみにレンズは現在も変りません。

それとデジタルカメラに関しては現時点では全く使う気になっていません。

ここ1,2年で出た一眼レフのカメラなら四切でも鑑賞に堪えられそうなレベルにまでなってきていますが、まだまだフィルムの方がプリントした状態では上だという判断からです。

特にサラブレッドの様な被写体に関しては、断然フィルム派です。

理由はデジタルだと色調が硬くなりやすい事と、たてがみなどの細かい部分や毛並みの質感の表現がイメージ通りにいかないからです。

今後さらに技術が上がり、コストパフォーマンスも良くなればデジタルに移行せざるおえませんが、今のところはフィルム一本です。

 絞りとシャッタースピードに関しては特に決めていませんが、基本的には絞り優先で撮っています。

私は自分の撮る馬の写真は、基本的にポートレート(人物写真)に属していると思います。

Admirejapan06  ですので例えば左の写真の様に、主役である馬を目立たせるために、背景をなるべくぼかす様にしています。

そうすると絞りは基本的には開放に近い設定となる訳で、必然的にシャッタースピードも速くなるので、生き物である馬を撮るには都合がいいです。

ただf 2.8だと顔の中でもピントの甘い部分が出てきやすいので、f 4前後で撮影するようにしています。

 でも基本的にはその時、その時で考えるようにしています。

コメントして下さったtokaiteio2006さんの様に馬産地で直に馬を見た経験があるのならご存知だと思いますが、馬は基本的には放牧地では草を食べていますよね。

実際にはシャッターを押すような事は殆どないわけですが、私はその草を食べている間に色々と考えるようにしています。

背景をここにしたいから先回りして待っているとか、注意深く馬を見て癖を熟知して行動を予想して撮るとか、とにかくその辺をたえず考えるのが馬の写真を撮るコツだと思います。

例えば集牧の時間が近くなると厩舎に帰りたくて頻繁に動いてくれるのでそこが狙い目の馬もいますし、逆に放牧に出されてすぐだと広いところに出れて嬉しくて結構歩き回るから撮りやすい馬もいます。

この辺の馬ごとの個性を掴んでおくと、結構便利ですよ。

その日の馬の機嫌なんかもかなり影響するので、とにかく注意深く馬は見ているに越した事はないと思います。

以上、こんな感じでどうでしょうか?

私ごときではこのくらいの話しか出来ませんが、参考になってくれれば幸いです。


多忙ですがカメラに関して少々

2006年12月29日 00時31分49秒 | 写真

 久し振りの記事なんですが、現在仕事に追われております(苦笑)

有馬記念の事とか、この眼で見てきたばんえい競馬の事とか、色々書きたい事はあるのですが、今日現像上がったフィルムをスキャニングする時間もありません。

なんとか年内にスキャンしたいと思ってるので、それが終わり次第、今回の旅のご報告をしたいと思ってますのでもう暫らくお待ち下さい。

しかし最近は本当にデジタルカメラの撮影が主流なんだなとどこ行っても思わされるご時世になってきましたね。

ばんえい競馬の時や、あの日(これはまだ秘密です)も、新聞や雑誌の仕事に関わっている人達にとってはもうカメラといえばデジタルしかないんだろうなと思いました。

仕事の性質を考えれば当然の選択なんですが、最近アマチュアカメラの人達や出来上がりの時間に関して差し迫らないような仕事をしている人達までデジタルじゃなきゃ駄目だみたいな感じになってきた気がするのは私だけでしょうか?

確かにデジタルはここ最近はかなりフィルムの領域に近づいてきましたが、私に言わせれば作品レベルの撮影に関してはまだまだ遠くフィルムに及ぶものとは思えません。

最初に言った通り、撮影対象に対して効率や性質がデジタルの方が適正がある場合はともかくとして、ちらほら耳にするフィルム=過去のものといったような認識はいかがな物かと。

元々の技術体系からして根本から違うものですし、現時点ではどっちが優れているのかではなく、使用する場合の適正によって使い分けるのが正解だと思います。

どうも世間でこの辺の認識がされておらず、何でもかんでもデジタルって動きが最近強すぎるんじゃないのかと。

私はご老人になんかには迷わずフィルムカメラの方をお勧めしてますよ。

だって保存する事を考えたら、ネガなんて湿気や日に当らない場所といった辺りを気にして保管してれば10年単位で品質保てますしね。

デジタルだと記憶媒体をいちいち何年か毎に移しておかないと再生できなくなっちゃいますし、あとあとの手間考えたらネガの方が断トツで楽できます。

それに仮にネガの色が無くなってきても退色加工で再生できるし、それからデジタルにしても遅くわないと思いますよ。

大体撮って家ですぐプリント出来るなんていいますが、いちいちそんな事してたら写真1枚辺りの単価がえらい事になりますし、その分の手間だってかかります。

まあ、こうして色々書きましたが、結局何が言いたいのかというと、なんでもかんでもデジタルの方が優れているみたいに誤解されるような最近の風潮が見るに耐えられなくなってきたんで気持ちを吐露したかっただけなんです。

だって何度でも言いますけど、現時点ではフィルムの方が作品の出来は絶対に良いんですから!

どうもこの辺の方の誤解を解いておかないと、フィルムが可哀想で仕方ないんです。


Nikonの決断のもたらす影響

2006年01月15日 03時29分28秒 | 写真

 馬バカですが、カメラマンでもあるんで真面目に写真の話もしようかと思いました。

というか銀塩とデジタルの転換点にも成りかねないニュースが2日前に流れたので、一カメラマンとして発言しときたい事もあるという処です。

もう勘のいい人はお解かりでしょうが、ニコンのフィルムカメラ事業の大規模縮小のニュースの事を言ってます。

発売して間もないフィルムカメラの頂点『F6』と初心者の玄関口『FM10』を残し、他のフィルムカメラの生産を終了してデジタルカメラ事業に集中するという事ですが、私的にはこの判断は不安の一言。

確かにフィルムカメラの出荷台数は全体の3%にまで落ち込んでいますが、だからといってニコンまで生産を止めるというのは如何なものかと。

 冷静に写真を取り巻く現状を見ると、まさに写真界はその歴史上最盛期を迎える処まで来ているんじゃないかと思う程の勢いです。

何故かというとデジタルカメラ、取り分けカメラ機能付き携帯電話の登場による所が多いんじゃないかと思います。

この手軽にそして身近に置かれたカメラの出現で、携帯電話出現以前と以降ではまったく別の世界といってもいいという位写真の意味が変わったと思いませんか。

もう江戸時代と現代ぐらい違うと思うんですよ。

それ以前はカメラをいつも持っているような写真を撮る人達でも少数派の人たちしか撮らなかった日常のちょっとした場面や、突発的な事故の様な衝撃的なシーンまで携帯電話さえ持っていれば誰でも気軽に写真を撮れる時代になりました。

分かりやすい例として昨年の尼崎線の脱線事故の際に、車内の様子を携帯電話で撮影した映像がありますが、その現場に居合わせれば誰でも写真が撮れてしまう時代なんです。

 そのためカメラというものは『F6』『EOS1V』等に代表される様な超高級フィルム機と、コンパクトカメラに変わる手軽なデジタルカメラの2極化された存在になってしまってます。

別にどちらが良いとか悪いとか言いませんが、デジタルに関してはまだまだ技術的な不安が多いのに、まさかニコンが真っ先に路線変更するとは思ってませんでした。

 確かにソニーをはじめ、他業界からの参入があるデジタルカメラの開発は真っ先にしなければならないとはいえ、今回は個人的には先走り感も強くあるんです。

この件で一層デジタルへの移行が加速化すると思いますが、私的にはデジタルってカメラも印刷も、なんだか皆先走っている感が漂っていて信用できないんですよね。

だいたい露出に関しても、「気に入らなければ撮影後にパソコンで幾らでも直せます」とか誇大広告を謳ってる怪しい店が多いし、インクも実際何年持つか誰も見てないんですから大丈夫と言われてもと思っちゃうんです。

よく誤解されてるんですけど、デジタルの適正露出ってリバーサルフィルムより厳しいんですよ。

最初の露出間違うと印刷しても絶対撮影時の色出ませんし。

それに保存が一番大変で現行の技術じゃCDやDVDなんかに保存しても、データが徐々に壊れていくんで定期的に入れ替えなきゃいけないという問題も。

 とはいっても使う人の大多数は、「そんな細かい事まで気にしてない」と仰るんでしょうが、写真を作品としてのレベルで考えて扱う人間には死活問題です。

銀塩(フィルム)の技術ってそれこそ坂本竜馬が写っているモノクロ写真の頃から積み上げられてきた物で、カラーフィルムに付いてもフジカラーなんかの技術は相当完成されたものなんです。

安易に「もう写真といえばデジタルだ」と言われても、現行の技術に劣るものを商品として扱うなんて論外です。

今後デジタルしか残らないじゃなくて、最低でも先ほど挙げた問題点を克服して現行の技術と遜色ないものにデジタルが成長するまではフィルムカメラをサポートする体勢をメーカー側も協力して創って欲しいんです。

最終的にどうなるのかは私なんかではとても予想が付かないんですが、元々の技術体系が違うんですから完全に住み分けしてフィルムも残って欲しいんですけどね。