シリコンバレーで綴る弁理士日記

創英特許事務所の米国オフィスに駐在する弁理士が日常の出来事や発見を書き綴ります。

(68) タイムゾーンとサービス

2006年04月13日 | 仕事
先日、「3種の神器」について綴りましたが、特許事務所で働く者にとって実際の業務で大切なのは、「お客様からの要望・質問に対して、的確かつ迅速に回答すること」であると思っています。

いくら経験・経歴・資格等が素晴らしくても、お客様のニーズに応えられなければ単なる飾りになってしまいます。一方、お客様がその瞬間に遭遇している問題をスパッと解決できれば、経験が浅かったり立派な資格が無くても、さしたる問題では無くなると思います。

ここシリコンバレーオフィスでは、日本のお客様に対するサービスと同じように、米国クライアントからの要望や質問に対して、的確かつ迅速に回答することを日々心掛けています。

ここで日本と少々違ってくるのは、アメリカ本土には4つのタイムゾーンがある点です。東から順に、各ゾーンは「東部 (Eastern)」「中部 (Central)」「マウンテン (Mountain)」「太平洋 (Pacific)」と名付けられています。隣り合うゾーンの時差は1時間なので、ここカリフォルニアの太平洋タイムゾーンに対して、ニューヨークやワシントンDC等の東部タイムゾーンは、3時間進んでいることになります。

我々の米国クライアントは、カリフォルニアに限らず、全米各地にいらっしゃいます。そしていつも心掛けているのが、クライアントから質問や要望があった場合、「そのクライアントのタイムゾーンでその日の午後5時までに回答する」というものです。つまり、即日の回答です。自分が質問する立場でも、随分と日数が経過してから受けた回答よりも、質問の直後に来た回答の方が鮮度が高く有難いので、即日回答することをここでの業務のポリシーにしています。最終的な回答をするまでに日数がかかる場合でも、質問を受けた時点で考えられる範囲の返事を即日にするようにしています。

もちろん、午後5時ギリギリに回答すれば良いという意味ではなく、なるべく早く回答するようにしています。そうすることにより、一日に何回か質疑応答のキャッチボールを繰り返すことができ、問題解決をスムーズに行えます。

即日回答を実行するためには、例えば、朝出勤して東部タイムゾーンのクライアントから質問のメールや留守電が入っていた場合は、シリコンバレーの時刻で遅くとも午後2時までに回答することになります。同様に、中部タイムゾーン及びマウンテンイムゾーンのお客様からの問合せには、ここの時刻でそれぞれ午後3時,4時までに回答します。

そして最後に、創英の東京本部が営業を開始する午後5時30分(日本の翌朝9時30分)までに、本部へメールを送信することになります。

このように、アメリカと日本を合わせて合計5つのタイムゾーンが、毎日の仕事のペースメーカーになっています。

April 12, 2006

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