<天照大神(あまてらすおおみかみ)>
各町内が所有する
絢爛豪華な「江戸型人形山車」が巡行する地元の秋祭り。
金糸銀糸の華やかな刺繍に彩られた幕や
欄間などの細かい彫刻など、
山車自体いろいろ見どころがありますが、
最上部でパワーを放つ人形たち抜きでは語れません。
本まつり初日のメインキャストをご紹介します。
<日本武尊(やまとたけるのみこと)>
<神武天皇(じんむてんのう)>
以上は古事記や日本書紀に登場する人物で
金色が陽にあたり輝くのを意識してみました。
この日はほかに仁徳(にんとく)天皇が登場しました。
<弁慶(べんけい)と牛若丸(うしわかまる=源義経の幼名)>
※牛若丸は人形ではありません。
町内の男の子数人が交代で扮しています。
<静御前(しずかごぜん)>
<桃太郎(ももたろう)>
以上は歴史上の逸話や
童話などの登場人物より。
<諫鼓鶏(かんこどり)>
中国の英雄や故事などにちなんだ人形もあります。
この日は他に張飛翼徳(ちょうひよくとく)が登場しました。
(2体の人形を所有する町内は
翌日はもう1体の人形に替えます)
見る角度などにより
表情やたたずまいが違って見えるのも興味深く、
さすが江戸末期から明治にかけて活躍した
江戸の有名人形師作のもの、と
感心する素晴らしい人形たちです。
祭りでは
これら人形山車が複数向き合って始まる
‘ぶっつけ’と呼ばれるお囃子の競演が
一番の見ものですが、
町対抗であるのと同時に
天照大神VS桃太郎
弁慶VS神武天皇
静御前VS日本武尊など
時間と空間を越えた対戦になるのが
また面白いのです。
(栃木市・「とちぎ秋まつり」蔵の街大通りにて)