気ままな遍路人

人生いろいろ…徒然な日記

不思議体験14

2008-01-28 22:57:31 | 不思議体験

私が仕事の関係(10数年前)で東北地方にいた時の不思議体験です。

その日は、仕事の工期が迫っていて、現場の近くのホテルに泊り込んでいました。仕事が終わり、風呂に入り夕食をホテル1階の食堂で食べ、それぞれの部屋でくつろいでいる時でした。

飾り気のないシングルの部屋で、私はベットの上で明日の行程を再度チェックしていました。20分位経った頃、私の意志とは無関係に「死にたい・・・。寂しい・・・。」と私自身が思い始めていたのです。次に気が付くと、私は部屋の隅の柱のところで、右手に浴衣の帯をもっていました。そして、部屋のテレビ(電源は入れていない)には、苦しそうな女性の顔がくっきりと浮かび上がっていたのです。

「体が勝手に動く!まずいぞ!助けてくれ!」と心の中で叫ぶと、次の瞬間「パァー!」と光が射し、体が自由になりました。それから、私は慌てて同僚の部屋へ行き、経緯を話すとその同僚も私ほどではないですが、同様な状態になったというのです。

これは、ただ事ではないと思いましたが、その夜は同僚の部屋で明け方まで過ごしました。

朝になって、同僚と二人でフロントに話そうかどうか考えていたのですが、同僚がとりあえずトイレに行こうというので、1階のトイレに入ったところ、男子トイレなのに長い(30㎝位)女性の髪らしきものが、フワフワと床に数本漂っていたのです。

もう遠慮している余地もなくなり、二人でフロントに駆け込んで、昨夜からの経緯を話しました。「とにかく、本当のことを教えて下さい。このホテルで何かありませんでしたか?。」・「本当のことを聞いたからといって、ホテルを変えたりしないから教えて下さい。」と二人で聞いたら、「解りました。お二人の説明があまりにも具体的なので話します。実は当ホテルには直接関係ないのですが、ここから数十m先のペンションで以前に殺人事件がありました。その時の被害者とお二人の見たもの(人相)が、多分同じ人だと思います。昨夜の現象はその事件と関係があるのでは・・・。」と教えてくれました。

同僚と顔を見合わせて、しばらく無言のままになりました。それからフロントに「狭くても良いので二人部屋にして下さい。」とお願いし、残りの数日間は部屋の四隅に盛塩(同僚の意見)をして過ごしました。そして、私は自分なりに「成仏して下さい。」と手を合わせ、一心に被害者の方のご冥福を祈りました。

その後、ホテルを出るまでは何事もなく、無事に仕事を終え帰宅することができました。ただ、数十m先のペンションへは一度たりとも見に行くことはしませんでした。

その後、ペンションは取り壊しになり、犯人は捕ったそうです。