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ブログスムタ

演劇だの映像だの猫だの犬だのなんでもいくぜ!

感想:ハン・ソロ

2018-07-08 11:21:43 | 歪んだ批評
ハン・ソロ。面白かったっす。

ハン・ソロの若かりし頃を描く作品という位置付けで、生き延びれば良いという目的は序盤に達成されてしまいます。

後はお金を得るための所謂生業エピソードと恋愛が描かれるんだけど、この生業が問題で、如何に危険なミッションを請け負っても、「お前この前やってたスターウォーズ7(8?)までピンピンしてたじゃん、という(まあ、そんな風には見ませんけど)。

SFではよく「エネルギーの争奪」が描かれます。本作もエネルギーの争奪エピソードがメインになっています。間違っても佐川運輸や日通に就職して「これからは宇宙の時代だ!」と奮起、宇宙の流通網を確立する井戸田潤的な展開はありません(←書いておいて凄い観たい)。本当はお金や金塊を奪い合いたいんだけど宇宙人が日本円欲しいかな? 金は全宇宙未来永劫宝なのかな? と考えたあたりでどうてもそうなってしまうらしく。

これが僕にはどーしてもピンとこなくて「自分の問題」と捉えられないのですね。

映画の問題を自分の問題としてうまくやったのが「ジュラシックパーク(1)」でした。昨日観て面白さにびっくり。

恐竜のテーマパークを作りたいというじーさんの目的が、観ている僕にとって「本当にあったら行きたいよな」という想い、実現できそうな理論が「もしかしたら」という妄想を膨らませます。映画では恐竜があまりにも危険すぎるため取りやめるべきだ、という議論になりますが、これは観客である僕自身の問題でもあるわけです。「いやいや、上野動物園みたいにきちんと飼育スペース分けて入れときゃいけるじゃん」と言いたいわけです。
本作はこのあたりが薄いのですが…まあ、僕個人がひねくれているだけかもしれません。

恋愛に関しては、あれですね。若さ爆発ですね。

映画小説演劇、どれも青臭い恋愛が「ああ、辛いね」「いいね」「そうだよね」とか感じられてしまいますが、実際見ている側はそんなピュアな訳がなく、人生の中で欲望にハマって泥沼化して、ドロドロの癖に、憧れてしまうのでしょうかね、純愛に。

ああ、そうだ。争いのタネに「女性」という考え方がありますね。なんたら団体から凄く叩かれそうですけど、そうだなあ、何か権力的なしがらみがあって、そうだな、女王とかお姫様にして…あれ? それがもしかしてエピソード4(最初の作品?)。

なんの感想だかわからなくなってきたので、きちんと書いておくと、メカだのキャラクターだののデザインが良いです。特に列車のデザインがとても良い上に時折富士山みたいな、なんて言うんですかね、真横に傾いて走行するんです。あれ中身どうなってるんだろう、と思いますがきっと遠心力か何かでうまくいってるんでしょうね。兎に角かっこいい。star warsは兎に角メカと異星人とレーザーと爆発の映画ですから、このあたりがやっぱり観たいですよね。
あとね、最後の方の星の原住民みたいな方々が良いのです。衣装もいいし、いそうだし、兎に角かっこいい。いいなあ、あれ。写真集出して欲しい。目で見て楽しむ作品でもありますから、ここはやっぱりしっかり作っているのが絶対良いですよね。思うんだけど、スターウォーズってスピンオフの方がきちんとしてるんじゃなかろうか。

本作の失敗は主人公の役者かな? 文句言ってるのは「ハリソンフォードを観たかった」だと思うんですよね。こればっかりはマンガ実写化に近いものなのでしょうね。かわいそうかも。

感想:夢 マクベス(演劇仲間ことのみ)

2018-05-28 12:33:17 | 歪んだ批評
感想:夢 マクベス

役者さんが1年かけてどれだけ成長できるか、というプロジェクトでした。私も前半戦参加しておりまして、中間地点で台本を持ったままのリーディングに参加させていただきました。

出来上がりましたね、マクベス。

話しは「ある夫婦の日常会話」から始まりました。野菜を切る妻、仕事から作業着で帰ってきた夫。
テレビに映るマクベスを見始め、いつのまにか夫はマクベスとして「夢」に入って行くという導入です。

これは「演劇仲間ことのみ」の主宰、ひらぴんさんの「演劇をやりたい!」という現実が反映されている部分でもあり、それがタイトルの「夢」なのだそうです。

始まればそれはまごう事なきマクベス。長くラグジュアリー(豪華)な台詞が続きます。凄い。

役者さんは全員、個別に属している団体があり実力派なのですが、それにしても始めてお会いして読み合わせた時とは格が違います。

変な癖も抜けていました。演出家さんはマクベス夫人を演じた役者さんに「聞いたか?良かったなー」と言ってましたが、僕は寧ろ他の役者さんのイントネーションの変わりように驚いていました。

私もこの舞台立ちたかった、と思いました。平日日中の稽古、本番の場所の関係で集客が見込みにくい、などなどありまして泣く泣く断念いたしました。自身のお客さんが来ない経験を一回しましたが、なにやってんだおれーと思いましたもんね。

さて。私はマクベスなどの昔の有名戯曲は避けるべきだ、というスタンスの持ち主です。

シェイクスピアさんにはそろそろお休みいただきたい。貴方の演劇は時代には合わない、そういうスタンスなのですが、骨子はやはり面白いですね。

演出家さんとお話ししました。私はマクベスを、心地よい台詞以外の台詞をぜーーーんぶ取っ払いたい! マクベスとバンクォが魔女に会うシーンの台詞は要らないし、バンクォが殺されるシーンの「月か、今何時だ?」も取っ払いたいです!とお話ししました。

演出家さんからは「シェイクスピアの時代は照明器具がなく、昼夜が作れなかった。だから今何時だ?が必要で、衣装も普段着だからそいつが誰か、どんな階級かもいう必要があった。なので、現在の舞台技術を使い過ぎると台詞がうるさくなってしまう」と仰ってました。なので「できるよ」と仰られる。ただ、その美しい台詞を活かす方向に振りたいとの事でした。人の数だけ想いも違うのですね。

シェイクスピア作品は、翻訳家の演出が入っており、それを演出家が演出するダブル演出な気がします。それはよくない事…物を書くのが楽しいと感じる私からすると腹立たしい事なのですが、それでも骨子は残され「アリだね、アリ」と思いました(なんて上から目線なんだ!すんません)

そうそう門番の酔っ払いがとても可愛くて。
あれは役者さんの中の酔っ払いのイメージなのでしょうか、選択する演技に人柄が出るなーと思いました。

ことのみ主宰さんは、千秋楽を終え「夢から醒めた」のですが、また、眠る。眠れば夢も見る(笑)。

感想:テンに降っては

2018-05-21 07:34:22 | 歪んだ批評
同期、真柄氏の最後の演劇、の感想。個人で何かを行うという事は、続けて行くのが難しいものだなーと感じつつ。


あらすじ:不慮の事故で亡くなった男がいる。死後の世界で彷徨う彼の元に二人の天使がやってくる。
彼を救うためにやってきた天使たちは、彼の過去を追っていく…


小劇場の演劇、という私の中では王道を行く作りで、綺麗に纏まっていると感じました。上手くやれば新人戯曲賞の一次予選位通過できる気がします。

この世界では、成仏するのに「記憶」と「未練」を見つける必要があり、主人公の男はそれが見つけられずただただ彷徨っていました。
この男を成仏させる為、二人の天使がああでもないこうでもない、と頑張る、という話です。

架空の世界なので独自ルールと独自な言葉が使われるのですが、「初めて死んだ」人がいる為お客さんは一緒にそれを理解して行くこととなります。

お客さんに色々と考えて答えを見つけて欲しい、という作りな気がしましたので、「テンに降るって、成仏するって事か」と主人公が言ってしまったのはとても意外でした。

お客さんとしてはこの世界の構造と、最終目的との繋がりを探す為、その仕組みを追いああだこうだ、となってしまう訳ですが、描きたかった部分は家族との日常なのではないか、と誰かが言ってました。

そう見ると作者の描きたかった部分に、作家の顔が見えてきます。不公平、不均等、なぜ自分だけ。そういう不満が少なからず作者の人生にあるのかな?と感じます。
もうひとつ、作者が顔を覗かせるのが漫才の部分でした。

小劇場の「白系」演劇として、良い出来だと思いましたが実はこれからではないかな? と感じました。誰もが荒削りな演劇からはじめて上手くなって行く訳で、この作品は綺麗に整ったものでした。ここから自分の「色」が出始めるハズなのですが、これが最後というのは誠にもったいない限りだと思います。

さて、最後に。

役者さんについて。若い男の子がとても可愛かった(その気は無い)。
あと寺坂さんが綺麗になってました。あのルックスならちょっと低めの声、ゆったりした動作で大人な女性の立ち振る舞いが似合うと感じます。そろそろ若い子は卒業かな。

感想:スター・ウォーズ/最後のジェダイ

2018-01-07 13:08:54 | 歪んだ批評
本年一発目の映画の感想です。宜しく御願い致します(誰に言ってるんだ...)。

さて、私大満足でございます。欲を言って良いならもう少し短くしてもらうと嬉しいです。不要な話しはなかったですけどね。

まず。出てくる人を好きになれました。あのカイロ・レンですら好きになれました。
妙な面白さがありましたです。なんとなくみんな滑稽というか。ああいう色が僕は好きです。人を好きになることがまず大事かなあ、と思いました。ディープなスター・ウォーズファンは嫌かもしれませんけどね。

迫力もあったし、色々と良かったなあ。

残念なのはJJが変なもの設定しちゃったからそれに沿う必要があったことでしょかね。まずあの星が地球に見えて仕方がないですよね。うーむ。

なんか変な編集のところがありましたが...楽しかったなあ。

ちなみに4D で見たんですけど何度も何度も水が顔に吹きかけられて僕と隣のサラリーマン大激怒。
降りかかるたびに3D メガネを外し「あ〜!もう!」と同じタイミングで同じように顔をぬぐってました。あれやめれ。



【感想】ハローハリネズミとか。

2017-07-18 07:06:28 | 歪んだ批評
【ハローハリネズミ】良いなーと思いました。絵面というか色というか、世界観というか凄いなーと。

で、僕はというと、森田氏観て笑ってるだけだったらしいのですが、まあ、良いすよね、それで。

ただ、笑ってたらしき所と、実際僕が「面白いなー」と思っていたところには食い違いがあって、これだから笑いって嫌なんだよね。コントとか小劇場でやっても笑ってるから満足かというとそうでもないことがあるんだよね。

お子様オーディションの所はゲタゲタ笑いました。トリックか。

昨今のドラマを観てると、ですね、ウケないことを前提とした笑いが多く、ちょっとなーと思うのですが、オーディションはゲタゲタ笑いました。ゲタゲタ。

「大根監督は撮り直しが多いそうで役者が大変だと言ってますがー」というレポーターに「こっちだって大変なんだよ!」と言った監督が面白かったっす。たくさん撮ってしまった素材から選ばなければいけないのは大変だろうなーと思いました。


【いきものがかり】ハシカナ+動物、というあざといコンビネーション。もう少し動物を撮って欲しい気がするけど、まあ。渡部氏も良いスネ。怖いけど。

リアリティゼロで、滑り笑いで、綺麗すぎる色で…と色々問題あるものの、満足度が何故か高いもので、ああ、楽しいってなんだろう?と思ってしまう。結局可愛い子や可愛い生き物が出てりゃいいやーってのが正解なんだろうか。やだねー。

ただやっぱり引き締めてるのが渡部氏で、おれあの人顔怖くて嫌なんだけど観ちゃうんだよね。

なにかこう、観たいなコアを外してるドラマな気がするんだけど…何故か楽しみなんだよね。そういうもんかね。