話を聞いてゆくと、自分とお友達の望む演劇に大きな差がありました。その人は「セットはいらない」言いました。私はセットは必須と思いました。多分、嫌な思いをさせてしまったと思います。あああ、もうしわけないでした。
何故にそこまでセットにこだわるでしょう。私は自分に確認した。
実は私も「セットなんか」というひとりでした。
真っ黒な小屋の姿で、輝く役者さんを見た時、真っ黒な木の箱の中に輝く宝石を見た思いがありました。美しくて、とても素敵で、これが演劇を始める大きなきっかけのひとつだったのです。(その真っ赤な宝石は…戸田恵子さんなんですけどね。美しいと思いました。)まあ、その舞台にセットはありましたけど、その存在にセットが姿を消したように思えたのです。
ただ残念なことに、多くの演劇は、多くの小劇場系演劇はコストや手間を惜しむためにセットを用意しません。反面、私の打った演劇は多くのものを用意しました。非常に手間がかかり辛い思いをしました。
コップに口を近づけ、クククっと飲み干すその芸をみせるのが観客の為か、あるいは本物のコップですっと飲むか。テレビカメラの代わりにどこにフォーカスさせるのか、と云う問題でしょうか。私は私に問います。
真剣な話の最中に落語のような酒の飲み方を見せるフォーカスは邪魔になるのではないか? そこは本物を持っていた方が邪魔な思いをさせないのではないか?と思うのです。これはあくまでも私の場合です。いやいや、そこまで演芸しなくてもいいじゃないか、手でクッとやればいいじゃあないか。となるとそこは単純な手抜きなわけです。コップはどの家にあるもので、用意できない理由がないのです。
私はできれば、役者さんに少しでも豪華な舞台に立って欲しいです。大黒のみの舞台で愚痴を言うお客様も結構見てきました。私たちの始めた頃は2,500円でも高額なチケットとされ、「さぞ立派な舞台を見せてくれるのでしょうな。まさかセットなしとかありえませんな」と言う陰口を嫌という程聞いてきましたし言われました。悔しかったです。
あと。素晴らしい演技は、余計なものを消すのです。それは、空港で飛び立つ飛行機に注目するあまり、手前の金網が見えなくなるそれに似ています。セットがあって、それが邪魔なら役者はそれを消して、違う風景で塗り替えるだけのチカラがあるのです。
私と友人と、それ以外の人の方向性の違いはとても面白く、私は重なっていないことをとても嬉しく思います。私は私以外が主宰をする場合はそれに異議を唱えるつもりはないのでした。
ただここだけ知って欲しいのと、私の時は私のやり方でよろしくね、と思うのでした。
何故にそこまでセットにこだわるでしょう。私は自分に確認した。
実は私も「セットなんか」というひとりでした。
真っ黒な小屋の姿で、輝く役者さんを見た時、真っ黒な木の箱の中に輝く宝石を見た思いがありました。美しくて、とても素敵で、これが演劇を始める大きなきっかけのひとつだったのです。(その真っ赤な宝石は…戸田恵子さんなんですけどね。美しいと思いました。)まあ、その舞台にセットはありましたけど、その存在にセットが姿を消したように思えたのです。
ただ残念なことに、多くの演劇は、多くの小劇場系演劇はコストや手間を惜しむためにセットを用意しません。反面、私の打った演劇は多くのものを用意しました。非常に手間がかかり辛い思いをしました。
コップに口を近づけ、クククっと飲み干すその芸をみせるのが観客の為か、あるいは本物のコップですっと飲むか。テレビカメラの代わりにどこにフォーカスさせるのか、と云う問題でしょうか。私は私に問います。
真剣な話の最中に落語のような酒の飲み方を見せるフォーカスは邪魔になるのではないか? そこは本物を持っていた方が邪魔な思いをさせないのではないか?と思うのです。これはあくまでも私の場合です。いやいや、そこまで演芸しなくてもいいじゃないか、手でクッとやればいいじゃあないか。となるとそこは単純な手抜きなわけです。コップはどの家にあるもので、用意できない理由がないのです。
私はできれば、役者さんに少しでも豪華な舞台に立って欲しいです。大黒のみの舞台で愚痴を言うお客様も結構見てきました。私たちの始めた頃は2,500円でも高額なチケットとされ、「さぞ立派な舞台を見せてくれるのでしょうな。まさかセットなしとかありえませんな」と言う陰口を嫌という程聞いてきましたし言われました。悔しかったです。
あと。素晴らしい演技は、余計なものを消すのです。それは、空港で飛び立つ飛行機に注目するあまり、手前の金網が見えなくなるそれに似ています。セットがあって、それが邪魔なら役者はそれを消して、違う風景で塗り替えるだけのチカラがあるのです。
私と友人と、それ以外の人の方向性の違いはとても面白く、私は重なっていないことをとても嬉しく思います。私は私以外が主宰をする場合はそれに異議を唱えるつもりはないのでした。
ただここだけ知って欲しいのと、私の時は私のやり方でよろしくね、と思うのでした。