この、演劇といふものはいつまで経っても自分で立とうとしない。生まれてからこのかたずっと飯を食うだけ食い、愛情を注がれるだけ注がれ、挙げ句の果てに手放され。
そのでかくなった図体を、これには素晴らしい未来がある筈だ、と手を差し伸べるが、わがまま至極、どうする事もできぬ。
大半の者は先代から引き継いだ方法で機嫌をとるのだが、喜びはするもののそれ以上先には進まぬ。その芽は育ち切っており初めて見る者以外は驚きもしない。ただ、そこに本質がある事も確かで切り落とす事もできない。
私はそれに靴を買い与え、三輪車を買い与えて、様子を診るのだが果たして。
そのでかくなった図体を、これには素晴らしい未来がある筈だ、と手を差し伸べるが、わがまま至極、どうする事もできぬ。
大半の者は先代から引き継いだ方法で機嫌をとるのだが、喜びはするもののそれ以上先には進まぬ。その芽は育ち切っており初めて見る者以外は驚きもしない。ただ、そこに本質がある事も確かで切り落とす事もできない。
私はそれに靴を買い与え、三輪車を買い与えて、様子を診るのだが果たして。