ブログスムタ

演劇だの映像だの猫だの犬だのなんでもいくぜ!

Needs?

2019-02-24 20:55:20 | 歪んだ批評

アリータを見ました。すごく面白かった。なんで日本人はこう云う娯楽に満ちたものを作れないのかなあ、と思いつつ、おや、原作は日本じゃないですか、と笑ってしまうが、海外の評価を見て笑ってしまった。

 北米最大の映画レビューサイト、ロッテントマトでの評価
 評論家スコア  60
 一般観客スコア 93

全く…評論家というのは…。

いや、気持ちはわかる。アクション中心の映画と、心に訴えかける哀しみの大きい映画なら後者を「素晴らしい映画」と位置付けたい。
潜在的に抱えている心の、誰もが気づいているが気にかけないようにしている繊細な部分を詳らかにし、それを嘆いたり笑い飛ばしてみたりして心に寄り添う…そんな映画を「素晴らしい」としたい気持ちはよく分かる。

先日、「テレビドラマや映画にタバコのシーンを入れるのはやめろ!と言うのは現実と作り物の区別がつかない思想だ」と言うツイートがバンバン飛んでいた。
飛んでいたっつっても2〜3件だけど。

過去に作ってしまった映画で、タバコのシーンをわざわざ消す必要はないと、僕も思う。まあ、本気で頑張れば消すこともできるだろうとも思う。

ただ、「タバコのシーンをこれから撮る作品に入れたい」となるとちょっとうーんと思ってしまう。
作り手の「タバコは雰囲気があってイイでしょ」と視聴者の「タバコ見たくないなあ」と言う感覚の違いは、僕なんかは見たくないなあ、と見なくなってしまう気がするんだ。

アリータは、エンタメに舵を振り切った映画で、少なくとも学生さんたちに「これ、素晴らしいですよ!」とは薦められない(すげ〜面白いよ、と言う薦め方はできる)。
でも、観客を喜ばせるならこっち、とか、技術的なことで見るべきはこっち!とか思う訳です。

アクションばかりじゃないか! CGじゃないか!
なんですけど、アクションはその一流の方々が、CGにしてもその表情を作った役者が裏には居て、同じ技術でエンタメ映画を作り上げているのだと思います。

エンタメという形にするか、芸術という形にするか。どちらが有用でどちらが人々を喜ばすことができるか。
どちらのチケットを多く買い、どちらのグッズを買い求め世の中を回してゆくのか。

最終的に、どちらが人に喜ばれたのか。その辺、もうちょっと日本の作り手さんたちにも考えてほしいな。



舞台に立つ前に。

2019-02-17 09:00:43 | 公演打とうぜ
「出番が来るまで楽屋で寝そべり、出番が来たらむくりと起き上がり舞台に立つってのは、お客様に対して失礼じゃないか?」というツイートを見かけた。
あはは成る程魅力的な言葉で、僕もこういうの大好きなんだがしかし。

初めて打った演劇の楽屋は寝る人たちだらけだった。そりゃそうよ、オムニバスで自分の出番は最長でも15〜20分。
最後の作品なんかは出番まで一時間以上あって、客入れ含めたら90〜120分やることないんだもの。
正座して精神統一してるなら兎も角、特にやることない人もいるだろうし、最初に出ちゃってから終わりまでな〜んにもすることがない人も出てきちゃう。

そういう方々に、あなたお客さんに失礼だから、きちんと座って待っときなさい、なんて言えないですしねぇ。

言ったら「なんでですか? そんなの意味あるんですか? わけわからないです顔が濃いです」とか言われそうですし。最後に悪口付け加えるのやめてもらえます? え、被害妄想ですか?そうですか?

社会人としてはもう一歩踏み込んで、待機中にお客様の為に何ができるか考えたい。空調を気にするとか、客席に気を配るとか。何か舞台上であった時にすぐ対処できるように、とか。お、若干ブラックな香り。

小劇場なんかさあ、役者もスタッフも一丸が楽しいじゃない。舞台から戻ってきて、音楽流して、また登場するような。
変に立派なスタッフ揃える必要ないのよ。僕も音響オペ照明オペプロジェクターオペ+声の出演とかやって大笑いしてたんだから。

でもさ、俺としては舞台上で最善のパフォーマンスをしてくれればそれが一番いいかなあ、と。で、裏話暴露された時に聞いたお客さんが大笑いして「寝起きであんな演技ができるの、すごいねえ」と言ってくれればそれでいいかなあ。

…ただ、その言葉が引き出せなければ出番まで起きて待っておくしかないかもねぇ。
これは精神論でもお客様を大事にする、でもなく、いい加減な演技であなたの役者人生を縮めないために。

苦しい。。

2019-02-14 22:48:56 | 公演打とうぜ
一生懸命、創っている。

次回作「竜を倒しにゆくのです」。

セリフを削り、あまり真剣に考えたことがなかった相関図を作り、バックボーンの年表を作り。
目で見ることを重視、文章から絵コンテに、絵コンテから文章に。

出来上がるものはきっと、たいしたものじゃない、と思う。
でも、すべてやった事がないので、とても辛い。進まないし、面白くもない。

つど面白くなるよう、頑張っているけど...どうなるのだろう。