相撲太郎

“相撲好き”の相撲マニアック日記

楽しみな春日野幕下トリオ

2005-12-27 23:59:37 | 相撲部屋探訪
 先場所は栃乃花の復活劇が話題になったが、同じ春日野部屋では今、幕下で熾烈なライバル争いが展開されている。先場所三段目優勝で一気に12枚目まで番付を上げた明徳高校出身、スーパールーキー澤井のライバルの影山。平成15年春、法政大から第2検査を経て入門し、今場所、自己最高位の20枚目の加賀谷。昨年春、東洋大から前相撲を経て、これまた自己最高位、16枚目の木村山。けいこ場でも三人の実力は伯仲していて、見応えがある。
 影山は型にこだわらず、立ち合いから一気の馬力で持っていくのが持ち味。公称167センチ(?)の加賀谷は相手の懐に潜り込み、右四つ左上手を浅く引けば、出羽鳳のような巨体でも、投げやひねり、下から持ち上げるような寄りもあり、力を発揮する。ここ最近、急激に力を付けてきており、タイプは違うが「舞の海2世」と呼ばれるほどの活躍は十分期待できる。木村山は左からおっつけ、右で突き放す押し相撲タイプ。学生時代は2位、3位が多く、プロ転向後もデビューから6場所連続6勝1敗で、ことごとく優勝を逃している。よく言えば、安定した実力はあるということだ。
 けいこを見た限り、三人の実力は伯仲しており、ほとんど横一線。来年はこの中から必ずや関取が誕生するだろう。もしかしたら相乗効果で三人とも上がるかもしれない。とにかく楽しみだ。
(写真は左が木村山、中央が影山)

朝青龍の独壇場、横審けいこ総見

2005-12-26 22:20:03 | 雑記
 朝青龍の8連覇は間違いなし! 今日のけいこ総見を見てそう思った。決して朝青龍の体調が万全なわけではない。他が弱すぎるのだ。注目の琴欧州は緊張していたのか、立ち合いにまったく迫力がなく、踏み込みが甘すぎる。右四つがっぷりで横綱を持っていった相撲もあったが、本場所の敵ではないだろう。
 ぶつかりけいこでは、横綱が垣添、片山を捕まえて、胸を出した。いつも真っ直ぐあたってくる垣添、今年の春巡業では自分から横綱にけいこをつけてもらおうと申し出た片山。二人のそういう姿勢が今日のぶつかりに指名されたゆえんなのだろう。しかし、片山のふがいないあたりに朝青龍はイラつき気味。ついには思い切り横から突くと、片山は後頭部を土俵に打ちつけ、その場で失神してしまった。白露山が頭から水を掛けてやるなど、応急処置を施した後、車椅子で運ばれた。幸いにもというか、単なる脳震盪で済んだようだが、片山の性格からして、これがトラウマにならなければいいが…、心配である。

各部屋は餅つき大会

2005-12-25 21:19:37 | 相撲部屋探訪
 この時期になると、各部屋は餅つき大会をおこない、地元との交流をはかっている。おととい、立浪部屋では新十両の猛虎浪をはじめ、部屋の力士が交代で昔ながらの臼に入ったモチを力いっぱい突いて、出来上がったものを道行く人たちに配っていた。
 同部屋から7年ぶりの関取誕生となった猛虎浪は、翌日の立浪連合けいこでは、横綱朝青龍から、ぶつかりけいこの指名を受け、約15分砂まみれになりながら、引きずられていた。途中、立てなくなると、一握りの塩を口の中に勢いよく放り込まれるなど、手荒い洗礼を受けた。「立てなくなったときは、(塩が)来るなと思ってました。でも、いいけいこになりました」と本人は殊勝なコメント。
 思い起こせば、昨年も白鵬が横綱に同じ目に合わされている。それだけ、“モンゴルの虎”も期待されている証拠だ。
 関取衆との申し合いでは、安馬と並び、この日最高の36番。内容的にもまずまずだが、得意の左上手をつかんでも、すぐに切られる場面も多く、関取デビュー場所は、そう簡単には結果は出ないだろう。ただし、勝ち越すだけの地力は十分にある。フレッシュな顔ぶれが揃った今場所の十両の土俵は楽しみだ。
(写真は23日、立浪部屋でおこなわれた餅つき大会で、モチを突く猛虎浪)

立浪連合けいこに朝青龍登場!

2005-12-24 16:48:53 | 相撲部屋探訪
 7連覇中の横綱朝青龍が朝日山部屋でおこなわれていた立浪連合けいこに登場。全19番取ったが、これがなかなか苦戦。最強横綱を苦しめたのは、春日王だ。13番取ってなんと5番も勝った。けいこ場の勝敗だけで判断するのは、あまり意味はないが、春日王が得意の左上手を引けば、たとえ最強横綱でも屈してしまう。
 内容的には完璧な上手投げで横綱の背中に砂がベッタリついたのが一番。上手は切れたが強烈な左からの小手投げが決まった一番もあった。それ以外でも、朝青龍が相手の左上手を警戒しすぎたのか、引き落としで敗れる相撲も二番あった。
 ただし横綱の体調は素人目に見ても万全ではなかった。体は絞りきれていないし、二,三番ですでに息が上がっていた。26日にはモンゴルへまた帰国の予定。年明けのけいこも通常からいくと5日から。初日前日は休むから、場所前のけいこ場でのけいこは今日とおとといを含めても多くて4,5日といったところだろう。
 先の秋場所のミラクル優勝でけいこの大切さは身を持って感じたはずなのに、また同じことが繰り返されようとしている。

元寺尾の錣山部屋地鎮祭

2005-12-23 23:25:39 | 相撲部屋探訪
 独立して約2年。元関脇寺尾の錣山親方が今日、都内江東区清澄で、待望の部屋の地鎮祭をおこなった。鉄筋6階建て、1階はけいこ場とちゃんこ場、2階が大広間、三階はトレーニングルームが入る予定で、来年10月完成を目指す。すぐ近くには大嶽部屋や北の湖部屋、尾車部屋などもあり、出げいこにも事欠かない立地条件。
 今日の式では、親方や若い衆に囲まれて、新十両の豊真将がまわし姿で清めのシコを15回踏んで、無事を祈願した。「まあ、ひとつの区切りですよ」と親方は気持ちを新たにしていた。

(財)日本相撲協会設立80周年祝賀会

2005-12-17 23:57:28 | 雑記
 式典のあとは国技館で協会員や関係者など約1,300人の立食パーティー。小泉首相も冒頭で「相撲が国技から国際技になった」と挨拶した。会場は立すいの余地がないほどで、懐かしい顔ぶれも。私が確認できただけでも、28代庄之助の後藤悟さん、呼び出しの元康夫、元横綱双羽黒の北尾氏や先代立浪の安念氏(何とも言えないニアミスですな)も見えた。
 80周年ということで併設の相撲博物館も、歴史を振り返るような展示となっている。なかでも春秋園事件(1)後の天竜三郎率いる革新力士団の興行の様子や、大量離脱で幕内力士が半分になり、観客がまばらの中での東西わずか10人ずつぐらいの寂しい幕内土俵入りなど、なかなかお目にかかれない写真ばかりであった。

(1)昭和7年、関脇天竜が中心になって、当時の相撲協会の運営、力士の待遇に不満をもった力士が協会を脱退し、新たに団体を旗揚げした事件(ちなみに春秋園とは決起した中華屋の店の名前です)。

恐山に行ってきましたパート2

2005-12-16 23:27:36 | 記憶に残る出来事
 昨日に続き、恐山リポートです。写真は境内にある「血の池地獄」です。思わずシャッターを切り、池の水をすくってみましたが、単なる水でした。なぜ池が赤く見えるかというと、内側が赤いペンキで塗られていました。なかなかお茶目な恐山です。

恐山に行ってきました

2005-12-15 16:29:04 | 記憶に残る出来事
 「恐山に行ってきました」と言っても去年の話である。写真のようにイタコの口寄せで有名で、行ったことがない人は、霊界と現世の接点で恐ろしい場所というイメージを持っているかもしれないが、実際は風光明媚な観光地で、境内には誰でも自由に入れる温泉もあり、天気がいい日はとても気持ちがいい。
 なぜこんな話題を出したかというと、「恐山」という力士が昭和40年代から50年代にかけて、伊勢ヶ浜部屋にいたからだ。ちなみにシコ名は「おそれやま」と読む。最高位は54年九州場所でマークした幕下26枚目。透き通るような色白で、初っ切りもやっていた。そんなことを思い出しながら、歩き回った。
 相撲どころの青森県でも、むつ市出身の力士は珍しい。下北半島のほうは、あまり相撲はさかんではないようだった。二代目「恐山」は当分現れないだろう。

東農大の木村正和

2005-12-13 19:33:45 | 相撲部屋探訪
 東農大4年で団体では先鋒を務めていた木村正和は、時津風部屋入門の予定だ。大学時代はさしたる実績は残せなかったが、今年の学生選手権ではアマ横綱に輝いた吉田(日大)を左からの上手投げで破っている。しかし、結果はベスト16。先日の全日本選手権もベスト16に終わった。
 体格的には191㌢、130㌔と申し分なく、長いリーチを利した突っ張りや、外四つから相手を高々と吊り上げたりと、スケールの大きな相撲を取る。もしかしたらプロで化けるかもしれない。おまけにルックスもそれなりの雰囲気を持っていて、出世すれば人気も出るだろう。先物買いとして、今から要チェック…かな?

日大・吉田がアマチュア横綱に

2005-12-11 23:43:52 | アマチュア相撲
 本人には申し訳ないが、まったく予想もしてなかった結果だった。これまで体重別は何度か制したことはあったが、大きな大会では去年のインカレ3位が最高。団体でも吉田で落とすことがたびたびあった。田中監督は「動きがいいし、スピードもある。今日はうまさを十分に発揮できた」と、今日はツボにはまれば強いところを証明した。これで幕下15枚目格付け出しの資格が得られたが、同監督は「就職も内定してるし、(実力的に)プロ入りは厳しいんじゃないの」と見る。本人も「今のところまったく考えてない」と言う。(写真は優勝した吉田勝雄)
 田宮(現・琴光喜)以来、国体A、学生横綱、アマ横綱の3冠を狙った日大の下田は準決勝で、同じ日大の市原のはたき込みに破れた。去年の覇者、“小手投げ”の栂木は決勝2回戦で加藤耕市に寄り切りで敗退。小笠原、日大の森は本調子ではないのか、いずれも決勝トーナメント1回戦で敗退。おもな結果は以下の通り。左が勝った選手。
<決勝>
吉田勝雄(日大)すくい投げ 市原孝行(日大)
<準決勝>
吉田勝雄(日大) 送り出し 加藤耕市(静岡県)
市原孝行(日大)はたき込み 下田圭将(日大)
<準々決勝>
加藤耕市(静岡県)肩透かし 田中大陽(東農大)
吉田勝雄(日大)はたき込み 緒方正和(日体大)
下田圭将(日大)はたき込み 石前辰徳(鳥取県)
市原孝行(日大)はたき込み 寺下隆浩(東洋大)