小鳥と金木犀

金木犀湯

勝手に名づけてみた。

頭上には
花をつけた金木犀の枝。
香りが満ちて、

湯舟には

たくさんの花がたゆたう。

…ゆったり浸かってみたい。

と言っても
人間（わたし）が入るわけではなく
小鳥たち向け。

バードバスに金木犀の花が散っていた、
というだけの
ことなのだけど。

シジュウカラ。

右の子はまだちょっと幼い。

朝、窓をあけて
下を見ると
バードバスに
金木犀の花が浮かんでいて。

もうあんなに散ってる～

と悲しくなったものの
なんだかいいじゃないですか。
きれいきれい。

シジュウカラの親鳥

その子ども

鳥の

抜け落ちた羽根とか

枯れっ葉とか

虫とか

木や草の種とか

ハナミズキの赤い実とか。

バードバスには

とにかく、いろんなものが

浮いちゃうのだけれど

金木犀の花のバードバス

…いい感じ。

ヤマガラ

見た目はかわいいけれど。

ゆったりと

水に浸かるわけではない

鳥たちからすれば

ゴミが浮いてる感覚かもしれない。

せっかくバシャバシャしても

羽のあいだに金木犀の花が

挟まっちゃうかも。

「ちょっと早く水かえてよね」

って思っているかも。

シジュウカラの幼鳥。

水浴び後で

ふっくらふくらんでカワイイ。

シジュウカラって
前から見ると白黒のツートンカラーで
シックな印象だけど

翼には
青や黄色の
なんともいえないグラデーションの
美しい彩りがあって

後ろ姿は
ちょっと違った雰囲気になる。

親鳥

水浴びのほかにも

金木犀の木のてっぺんで

ヤマガラが元気に歌っていて

ベランダから見てみると…

ぢっと手を見る（啄木）

右見て～

左見て～

飛翔～

金木犀は、

咲いていた花は
雨と風で
だいぶ散ってしまったけれど

よく見ると
花芽が

まだまだたくさんあって

これから咲く気満々なのでした。

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