手術のあとにまじめな話をひとつ
僕は形成外科の先生方とチームを組み、頭蓋顎顔面領域の外科治療をおこなっています。その中で術前の準備、あるいは手術設計、また術中は予定外のことが起こることもあり、術中での現場判断などをおこなっています。
しかし、時には術前の準備は外病院の先生がおこない、術前の設計からおこなうこともあります。。音楽の世界で言うと、作詞、作曲もしますし、作詞されたものに作曲だけもしますって感じでしょうかね。
前年度、医学部大学病院において、この領域での手術件数は国内トップでした。それだけの手術をうまくやっていく秘訣を二つお話しましょう。実に簡単なことです。ひとつは
『手術前後はチームの仲間を信じ、手術中は絶対に信じないこと』
手術にやり直しはありません。したがって手術中は己のみを信じことです。
「この先生ならここまで準備してくれるんじゃないかな?」、とか「手術後に、この先生ならなんとかフォローしてくれるだろう」といった発想を持つと、心に甘えがでるため失敗することになります。もうひとつは
『術前計画のための時間と努力を惜しまない』
これは当たり前のようで、この領域の治療をするものにとっては辛いことなんです。何故かというと、はっきり言ってこれらの治療計画や実際の手術、あるいは術後のフォローもいれて完全に赤字部門の治療なんです。したがって本当に好きでないとやってられないというのが現状なんです。少しでも損得を考えてしまうことがあれば、この世界からは引退し、別の治療を頑張ったほうがいいでしょう。
偉そうなことを言いましたが、言うことで自分へプレッシャーをかけるんですよ。そうするとやるしかなくなるでしょう(^^)
少し体調もどってきたかな(^o^)