BMW E3 3.0Si マイノリティ リポート

街でほとんど走っているところが見られなくなった1972年式のBMW E3 3.0Siのレストアについてのリポートです。

幻のMカー M633csi

2008-03-25 22:52:03 | ブログ

半年ほど前、何かのオフ会で妙な噂を耳にした。

「M633CSIってのがあったらしいですよ」

「えっ?あったんですか?へ~」と相槌をうちながら、内心「ハテ?聞いた事ないな」と半信半疑でしたが、最近その証拠を発見することができた。

Img_0209

CG84年3月号にBMW JAPAN の広告。謳い文句を紹介すると「少数精鋭派。ニューBMW M633csi いま、選り抜きのモーターリストに加わる理由のすべてを。」

「M633csiの頭文字”M ”は、単にBMWのモータースポーツの血統を表しているだけではありません。83ワールド・フォーミュラ1・チャンピオンシップでの優勝、またBMWクーペを駆っての、ヨーロッパ・ツーリングカー選手権での優勝・・・その輝かしい記録だけでなく、それは、このBMWクーペによって享受できる、卓越したスポーツ性をも象徴しているのです。」

写真を観察すると、633csiに、吊り下げのフォグランプ・スリムライン・トランクスポイラー・そして前後にMバッジが付けられ、いかにも即席にしたてあげられた感じがする。アルミもノーマルで中身も633そのものだ。

この車を新車ないしは、後年中古で購入された方は、きっと「あ~、あとからMのバッジ付けましたね。M633csi?ない!ない!あ~る訳ない!」などと、いわれのない屈辱を味わったかもしれない。

「天下のBMWJAPANが、商売根性丸出しにして、いかがわしい中古外車屋みたいな事しちゃいかんだろ」と思わずツッコミを入れたくなってしまうところだが、20年以上たった今、もうそんな事言っても、仕方のないことかもしれない。

逆に当時の状況に立ち返って、謳い文句を何回も読んでると、確かに633csiはいい車だし、何せ別格の高級クーペなのだから、70年代からのモータースポーツの活躍を記念してMバッジくっつけてお祭りしてもいいじゃないか。84年当時は960万もしたんだし、Mバッジだってディーラーに無理言って本国オーダーしないと手に入らなかったかもしれない。と思ったりもする。

そして20年以上たった今、もしかしたら、マイノリティとして、幻のMカーとして、日の目を見るときが来たのではないかと思う。(ホントかよ?)

M633csiの車体番号は何番なのか?何台製作されたのか?ヨーロッパや北米でも売られていたのか?ロードインプレッションは?

現存する吊るしの状態のM633が、日本に何台あるのか?

自宅のガレージに633を飼っている方、Mバッジがついていたら一度確認してほしい。特徴は、なんといっても、吊り下げ式のフォグランプ!!もしかしたら本物のM633csiかもしれませんぞ!!