3-1で勝利!
不本意な戦績、ひとえに決定力不足からなる停滞を振り払わなければならなかった今節。
監督が「正直に言うと勝つ事が出来てラッキーだったと思っている。もしかしたら今節は、昨シーズンも含めて悪い内容だったかもしれない。」と振り返った試合ではあったものの。
それでも、なんとかした。
先制点を挙げ、追加点を挙げ。ショックなかたちで失点するも、突き放す追加点。さらには最後まで集中力を切らすことなく抑え込んでの勝利。
上手くいったところも上手くいかなかったところも含めて。なんとかしたい、なんとか勝ちたいという気迫が決定力不足を打ち破り、今季最多得点での勝利を呼び込んだ。そう思います。
なんとかしてみせた、という自信を胸に、さらなる飛躍を遂げねば。
ほとんど総入れ替えであった前週の県選手権決勝。そこからレギュラーメンバーに戻すような編成となった今節のスタメン。今瀬がメンバー外となり、代わって代がキャプテンマークを巻いた、という変化くらいでしょうか。
対してガンバ大阪U23は、やはりトップスコアラーの食野がトップチーム合流のために帯同せず。
控え選手がGKを含めて3人、全14人のメンバーの半数がユースの選手という、U23どころかU18では?というくらいの編成で乗り込んできました。
ただし、J3リーグ経験の少ない若手が相手だから低レベル、なんてことは、全く無く。
むしろ、全く逆の印象。
リーグ戦も今節で9試合目、ほぼ半分の相手と対戦してきたわけですが。そのなかでも、見劣りしないどころか、むしろ比較しても上手いチームだ、と思わせたくらいで。
攻撃の際にも、斜め後方から前を走る選手の足元にピタリと合わせてみせたりとか。ゴール前での揺さぶりも、各々がしっかりと次をイメージしながら連動していたりだとか。
トップチームで出場しながらバリバリとプレーしていないというだけで、伊達に名門クラブの一員として名を連ねているわけではない―――その力の片鱗が垣間見えた、というか。
若い選手たちとはいえ、個々の力は侮りがたく。緩いプレーをしていたのではやられてしまうような危険さを、ひしひしと感じさせました。
試合が動いたのが、31分。
ペナルティーエリアわずかに外、という絶好の位置でFKのチャンスを得ました。キッカーは花井。先週の県選手権決勝では、伊藤が同じような場面で直接決めて加入後公式戦初ゴールを決めた、ということもあっただけに。先制への期待も盛り上がっていたなかにあって。
シュートはGK正面、しかし、それをキャッチしきれない。そのこぼれ球を押し込んだのは才藤!
可能性を見越して抜け目なく詰めたのが奏功、予測が的中し、今季初ゴールを挙げて先制することに成功したのでした。
さらに39分。
前線で高橋、白石らが細かくつなぎ、最後に決めたのは陽次!追加点を挙げてリードを広げることに成功しました。
決定力不足は、待ったなしの課題。その克服に向けてトレーニングを重ねてきたわけですが、まさに練習でやっていたかたちだった、ということのようで。
やはり、これまでやってきたことは間違いじゃない―――そんな手ごたえを感じさせたゴールだったのではないかと。
2-0と、勝利に向けて俄然優位に立ったカターレ。
しかし、相手はリーグトップクラスの攻撃力を誇るガンバ大阪U23。決して、セーフティーリードとは言えませんでした。
44分には、「食野 弟」こと食野 壮磨がロングシュート。枠内に飛んでいたところ、榎本が横っ飛びでセーブ、という危ない場面も。
“2-0は危険なスコア”なんてのは、サッカー界における有名なジンクスですが。
決して、気を緩めるわけにはいかない―――そう、思っていたのですが。
懸念は、すぐに現実のものとなることに。
後半開始時に、2人だけのフィールドプレーヤー交代枠を早くも使ってきたガンバ大阪U23。同点、逆転をにらんでの起用であったことは明らかでしたが。
そんな開始直後・・・僅か数十秒で。
FW髙木 彰人に決められてしまい、1点を返されてしまうことに。
オフサイドぎりぎりから、ボールを受けて反転、流れるようにそのままシュートという見事なゴール。
わかっていたはずですが・・・やはり、侮りがたい相手であるということを、再認識させられたかたち。
2点差と1点差とでは、言うまでもなく天と地ほども違う。
勝利に向けては、「次の1点」がどうなるか・・・いかに耐えるか、いかに突き放すかが問われることに。
そんななかで。
54分、再び陽次が決めて、突き放す!1点目は左足、そして2点目は右足で。いずれも、迷いなく振りぬいたキックでゴールを奪ってみせたのでした。
反撃を受けても、そこで気落ちしてしまうのではなくしっかりと突き放す。もちろん、簡単なことではありません。これまで決定力不足にあえいでいただけに、なおさらそう思うわけで。
それでも、やりきった。
再びの2点差。チームに大いに勇気を与えるゴールであったかと。
71分、またも果敢に狙ってきた食野。そのシュートがポストに跳ね返って難を逃れるという、肝を冷やす場面も。
優位に立っているというだけで、勝利が確約されているわけでもなんでもない。
それが侮りがたい難敵であるならなおのこと。
試合最終盤まで、気を抜くことなど許されない展開が続き。
88分にも、ゴール前であわや!というピンチを榎本の好セーブで切り抜ける、という危ない場面があったりと。
そんなに長かったか?という5分ものアディショナルタイム。コーナーフラッグ付近でボールキープなど、じっくり時間を使いながら、決して油断なくプレーし続ける選手たち。
そして、タイムアップ。
見事に勝利し、お待たせのホーム戦勝利を挙げることができたのでした。
内容は、必ずしも良くなかった。結果としては1失点ながら、もう少し何かが違っていたなら、同じ結果にはならなかったかもしれない内容。
それでも、勝った。
それでも、やり遂げた。
これまで、なかなか内容に結果がついてこなくてやきもきさせられてしまっていただけに。
なんとかしなければならない試合で、なんとかしてみせた。
やはり、勝利には代えられない。
勝つことでしか自信は身につかない―――何度となく言ってきていることですが。
それを、実践してみせた、意義の大きさ。
この成功体験を、次なる勝利へと繋げていかねば。
まずは、次週の天皇杯1回戦。
まぐれでもない、偶然でもない。今季取り組んでいるサッカーが間違っていないという確信を、さらに強固なものにしていくために。
自信を胸に、さらに精進していかねばなりません。