夜道を歩いていたら、虫の声が聞こえた。
歌声を頼りに、辺りを探すと、一匹の蟋蟀が、
けなげに、音を奏でていた。
「声」とか「鳴く」と言う表現を使うが、
正確には虫は鳴かない。
蟋蟀は前翅を、細かく擦り合わせて、音を出す。
器用なものだ。
虫達の歌声を聞くと、やはり秋を感じるものだ。
残暑はあるものの、季節は秋へと向っている。
家に連れ帰り、虫の音を楽しむほど、風流人ではない。
そっと別れを告げ、その場を離れた。
ふと、疑問。
何故、蟋蟀を「ジィッ~
」と見れたのだろう…?
私は基本的に虫が苦手の方だ。
ゴキブリはダメ
。見たくない
。
でも、良く考えると、蟋蟀とあまり変わりが、、、無い。
色は似ているし、触角は同じく長いし、蟋蟀の体つきを
平べったくしたら…
まぁ、深く考えるのは止めましょう。
「一寸の虫にも五分の魂」、無益な殺生は、、、
止めましょうね。。。
昔、僕はこの崖の極みの
1粒の虫だったかもしれない
地平線の森へ歩きだした
疑わない虫だったかもしれない
あの雨が降ってくる
僕は思い出す 僕の正体を
昔から降ってくる なつかしく降ってくる
あの雨が降ってくる
なつかしく降ってくる
~昔から雨が降ってくる by 中島みゆき