真っ赤なスイフトスポーツと暮らす with Dream50&Bianchi

FIAT PUNTO SPORTING ABARTHより軽自動車3台を経て、真っ赤なSWIFT SPORTに乗り換え

STI Genome ストラットタワーバー・日常使い編

2013-10-23 18:53:48 | PLEO RS インプレ

 プレオネタはほとんどなくなってしまいましたが、ちゃんと毎日の足として使用しています。元々距離を走る必要から乗りつぶすつもりで車を探していて、おもいがけず趣味性もある車を入手したという経緯なので、いじるより綺麗に維持することが優先。とりあえず月1の撥水コート洗車は続けています。 


 STIのストラットバーを取り付けてから、とりあえず2ヶ月ほどが経過したということで、タワーバー装着後の日常使いのミニ・インプレをやります。


 ということで、いつものコース。車を購入して半年以上が経過したことから、ほんとに普通に足としての軽自動車という感覚になってきました。


 あらためてみると、一昔前のボーイズレーサーとか、ホットハッチなどと呼ばれたモデルっぽい感じもする。元々地味なプレオというクルマのホットバージョンとして、懸命に背伸びして気負っているようで微笑ましくもある。


 プレオが登場した90年代の終わり頃から2000年代中ごろまでは、スポーツモデルがまだまだ人気を保っていました。今では、話題となるのはミニバンとエコカーばっかりになってしまいました。オートバックスにも走り用のパーツなんて置いてなくなりました。


 プレオは、スバル軽の主力としての座をR2、ステラに譲ってからも廉価モデルとして継続して11年間販売されました。おかけで今でも良く見かけるのですが、商用車だったりおばちゃんや高齢者の足となっているものが多い。RSが存在したのはメインの車種だった頃までですから、プレオの歴史の中でも中盤までなんですね。


 ヴィヴィオの頃までは、ラリーでの活躍などスポーツイメージが販売に重要な意味を持っていましたが、プレオ以降は(販売に結びつかなくなったのか)そのような活躍もなし。スポーツモデルが、販売戦略上まだなんとか意味を持っていた最後の方のモデルだったのかもしれません。


 タワーバーを入れたのも、スポーツ性や運動性の向上というよりは、ボディ剛性をしっかりさせて、走りの質感をあげたいという意味が大きかった。


 ということで、走り出します。


 毎日の足に使ってますので、やはり気になるのは燃費。普段の走りでは、3000回転以上回すことはありません。2000回転で60キロ~2200回転で80キロ位迄伸びますので、日常使いではそれで十分。


 また本来はハイオク指定ですが、これだけガソリンが高騰してしまうと、普段はレギュラーを入れています。たまにハイオクを入れて高回転まで回してやると、ホンダの4気筒のオートバイのような乾いたエキゾースト音がします。ノーマルマフラーですが良い音。4気筒の660㏄ですから、近い部分はあるのかも。ただバイクは同程度の排気量で車体重量150~200㎏程度に対し、軽ワゴンは約一t。やはり加速を期待するのは無理がある。


 ここからは、プチ・ワインディングコースに突入。


 プレオは本来はかなりアンダーの強い車で、街中の曲がり角でも結構大回りをしますが、タワーバーの恩恵かかなり曲がりやすくなった。ハンドルを切った位置(狙いに)添って曲がってくれるような感じ。あくまでも感じですが。


 またダッシュボードの振動やびびり音も減るため、そういった意味でも質感は上がっている。


 ホンダのN-ONEが普通車なみの質感を持たせたことを売りにしていますが、時代は違ってますがプレオも普通車っぽさを売りにしていました。トルクがあるため、普通に走っている分には軽自動車を意識することは少ない。ただ、いくら普通車なみと言ってもドアの薄さやハンドルの細さなど、華奢な作りは間違いなく軽自動車を感じる。


 カーブを抜けるのは楽しくなってる。以前は、重心の高さからグラっときてカーブを抜けるのが楽しい車ではなかった。ハンドリングにきびきび感が、生まれていると思います。


 このようなツイスティなカーブも軽快に抜けられる(おばちゃんの乗る軽セダンのレベルくらいには)。


 4輪ディスクなので、軽自動車としてはブレーキ性能的には不満は少ないと思います。


 スポーツカーではないし、サーキットやジムカーナーを走る車でもない。あくまでも軽ワゴンのスポーツモデルですが、その範疇の中では今でも十分に通用する楽しい車ではないでしょうか。スーパーチャージャー付きDOHC4気筒で、4輪独立懸架、4輪ディスクブレーキ、ハイオク指定なんて、現在の車でも存在しません。同年式、同価格帯でスポーツできる軽を探した場合だと、選択肢としてケイ・ワークス、MAX、ソニカあたりがある。


 ただエンジンとドライバーの間にCVTが介在する。そのためもっさりしていてダイレクト感は薄い。これから(スポーツモデルとして)プレオ購入を考えている方は、MT車を入手された方が良いと思います。ただし、30~50万程度の価格帯で7速変速可能なCVTが手に入ることを思えば、バーゲンプライスとも言えるでしょうか。


 タワーバーを付けた事によって、ボデイのたわみみたいなものも多少は改善されていると思う。軽自動車だし、特に古い車なので、これが抑えられることは大きい。


 ここからは、直線道路。


 プレオのホイル交換の間、代車として同時代の軽RV車を借りていた。4ATのターボ車でブォーーシュルルル・・・(←ターボが効いた音)を4回繰り返すといった感じで、速くはあったけれどもいかにも軽自動車という印象でした。プレオは最初からトルクが厚くなっており、余力がある分もう少し懐が深くなっていてしっとりした印象。運転した感覚がまるで異なっているよう感じました。


 重量のためか、CVTの特性からか、出足は遅い。踏み込めば当然早いのだけれど、日常使っている普通の感覚でスタートしても、(重量増で重いはずの)トールワゴンにすら置いていかれる。CVTは踏んでから徐々にタコの回転数に速度がついてくる感じ。この点からも、ダイレクトな感覚にはMT車が欲しい。


 それ以外の日常使いには、ワゴン車なので過不足無く使えると思います。


 今の時点でハイオク指定のプレオRSをわざわざ指名買いする人は、そのスポーツ性を期待しての事だとは思います。製造から10年を経過し、過走行車が多くなってきたことから値もこなれてきてますので、遊び車としては良いと思います。スポーツ性ということに限って価格と内容を考えると、かなりお買い得な車です。


 ということで、帰ってきました。デザイン的には、癖が無くてプレーンなデザインなので、同年式の同時代の車と比べても、それほど古びてはいないのではないかと思います。90年代後半の登場時には、CMに中田選手を起用してヨーロッパの町並みを使うなど、スノッブで洒落たイメージも持っていたのですが。


 ドレスアップよりも何よりも、綺麗な状態を維持してやることが、この年式の車にはまず大事かな。汚くなると、途端に大事に乗ってやる情熱が薄れて乗りっぱなしになってしまいますし。


 ということで、STIタワーバー装着後の日常使いインプレッションでした。

STI Genome ストラットタワーバー・ミニインプレ編

2013-07-31 23:54:06 | PLEO RS インプレ

 ということで、購入編、取り付け編に続いてのSTI Genome ストラットタワーバーのミニインプレ編です。

とはいっても、別段ワインディングや峠を攻めたわけではなく、数日間装着して使用してみて、街乗りや一般道などの普段使いを含めた感想です。


 導入した理由は、カーブを曲がる時に少しぐらっとくる感覚が嫌だったことと、10年落ち8万キロ超えなので、サスがもう終わっているのか、ふわふわするような乗り心地をシャキっとさせたかった事。エンジンパワーがシャーシに勝っているより、シャーシが勝っているセッティングの方が好きなのです。


 STI Genomeのゲノムとは、競技用としての性格を持つSTI製品を、もう少し一般向けにしてメーカー純正オプションとしても出せるようにしたブランドの事。性能的には、本格的なタワーバーより若干マイルドというのが、この製品に関しての一般的な評価のよう。 


 そんな腕もないし、軽自動車だし、トールワゴンだし、ということで、個人的にはそこまで高いものを求めません。ロールが抑えられ、カーブが若干でも楽しくなればいいかなという感じ。ボディ剛性がしっかりすることで、質感が少しでも向上してくれればよいと期待します。


 ということで、緑地公園へと続くバイパス道へ向かいます。


 山道のようにも見えますが、市街地よりそれほど離れてない、アップダウンの続く勾配と緩やかなカーブの続く道。冷房をつけるとパワーダウンすることと、燃費が極端に悪くなるため、窓を開けての走行。


 街中でも感じる事が出来ますが、ボンネット部の塊感(箱感)が増し、振動なども減ったような気がします。ダッシュボードの軋み音や、びびり音も、走っている限り聞こえてきません。


 坂を駆け上がると緩やかなカーブが続きます。


 ツィスティな連続したカーブの切り替えしは試してませんのでわかりませんが、緩やかなカーブでは、安定感が増したように感じる。


 ここからは、緩やかな下り勾配。


 緩やかなカーブに少し速めの速度で飛び込んでみても、しっかり感があって未装着時よりも安心感があるよう感じます。


 はっきりと体感でき凄く変わるというほどではなく、しばらくすると慣れてきて、それが普通に感じるようなレベルですが、ハンドルを左右に切るとすっとボンネットが向きを変えてくれる感じ。


 この日は記録的な暑さのためか、木々の緑も目に痛いほどの鮮明さ。


 木々の生命力が道路を圧倒している。どこのジャングルですかというレベル。


 期待していた質感の向上はどうかというと、あまりに暑すぎてわからない。街中をクーラーを掛けて快適に走行しているような状況でないと、感じられないと思います。またタワーバーとは関係ない、マフラーよりびびり音(共鳴音)が出ていて、余計にわからない。


 小さめのカーブや街中での曲がり角に関しては、(極端に言えば)水平に向きが変わってゆく感じ。未装着時のよっこらしょといった感じのグラリとくるロールが抑えられている。プレオRSはスタビライザーが装着されており、ロールを抑えるセッティングはしてあるようですが、ヴィヴィオではフロント、リア共に装着され22㎜だったものが、プレオではフロントのみ18mm(RSのみ19mm)とスポーツ性が薄くなっている。WRCに出場した車と、流行を取り入れたワゴン車では、スポーツグレードとはいえ本気度が違うという事か。


 タワーバーを入れてやる事によって、重心位置が高くなっているトールワゴン故のネガは若干は改善され、それによって幾らかはコーナーを気持ちよく抜ける事ができると思います。


 ということで緑地公園に到着。


 緑のトンネルを抜けて行きます。


 光のシャワー、緑の洪水といった趣き。


 まるで日本でないかのような光景ですが、外側には畑と民家が広がっています。


 それにしても、蒸し暑くて木々の緑が眩しい。


 ということで、車を降りて一旦休憩。正直、暑すぎてタワーバーどころではない。山頂のワインディングロードなら涼しい風も吹くのだろうが、あいにくここは無風状態。暑すぎてセミも鳴かないレベル。おまけに自販機もない。


 マフラーからのびびり音(共鳴音)は、マフラー内が錆びて何か落ちている模様。叩くとカラカラ音がする。先端が錆で落ちて溶接してもらっているので、内部も似たようなものなのだろう。これは、次はSTI Genomeマフラーをということか(無理)。


 ただプレオRSは、このような峠っぽい場所も案外似合います。


 ということで、サーキットや峠を攻めたわけでもないので、タワーバー装着により走りの質が向上したかどうかはわかりません。ただ振動やロールは明らかに少なくなっています。一般道を走る程度では、ダッシュボードはミシリともいわず、現役時のいくつかのインプレッションで、プレオの美点とされていた普通車っぽさ(しっかり感)も強化されている感じにはなっている。


 サスは7~8キロでヘタってくる消耗品といわれ、たとえ純正のサス交換でもかなりの工賃がかかる事を考えると、1万円ほどで自分で簡単に取り付けられ、車体剛性の向上や走りの質の向上に繋がると考えればリーズナブルで、コストパフォーマンスのよいパーツと言えるでしょう。


 ボンネットを開けない限りわかりませんが、ファッション性(自己満足性)も意外と高い。


 ここまで所要時間一時間足らず。ブログ記事にする作業の方が、時間がかかっています。ということで、STI Genome ストラットタワーバーのミニインプレでした。

プレオRS雑考

2013-05-11 10:04:50 | PLEO RS インプレ

 今週、昼より空いた時間が持てる機会がありました。ということで、プレオRSを通勤・通学の足に使う日常の中で感じた、とりとめのない雑感を記してみます。


 たまたま新型のトヨタbBに乗せてもらう機会がありました。1.3~1.5リッターの普通車ということもあって5人乗せた状態でもたつくことなく加速をして、ロールをほとんどしないままカーブを駆け抜けていました。また煌(きらめき)という室内ユーティリティやオーディオに凝った仕様だったこともあって、防音性やインテリアの質感を含めて、最新型の普通車を肌で感じることができました。


 で、プレオを見ると、あらてためて軽だなと実感したり、あらゆる面での普通車と軽自動車の壁を再認識しました。まあ、10年落ちの軽と新型の普通車では、比較の対象にはなりませんが、軽自動車でも室内の質感、走りの質感とも、もう少し向上させたいですね。普通車から軽自動車に乗り換える際に一番気になったのが、質感でした。現在の軽自動車は、価格も含めてコンパクトカー並みになっており、質感も向上したと言われてますが、90年代くらいまではセンターパネルのエアコンがレバー式だったり、車名のエンブレムもステッカーだったり、コスト削減の跡が露骨に目に見えていました。


 ということで、いつものコースに向かいます。


 プレオRSを含めて、軽自動車のエクステリア自体には不満はありません。可愛らしさを含めていろいろなバリエーションもあり、軽自動車規格というサイズの制約の中で作られていますので、密度が高くて良いと思います。


 今の軽自動車では、エンブレムもちゃんと普通車並みのメッキのものが使われてます。これは後付のなんちゃってエンブレムですが、費用対効果は良いと思います。


 ワゴン型の軽も好きではなかったのですが、室内空間が広いことで軽独特の狭苦しさからは、逃れられます。ここもワゴンRが生んだ、軽自動車の質感向上のひとつですね。一度乗ってしまうと、スポーツ性を犠牲にしても、ここは外せない点になります。


 プレオは、背の高いワゴン型のため、もともと峠を攻めたりジムカーナなどに使われる車ではありません。スタビライザーは装着されてますが、重心位置が高いためロールは大きいし、基本的にアンダーな車です。


 ただこの車自体は、10年落ちのためサスも抜け気味なのでしょうか。フワフワする感覚もあります。


 純正にしても社外にしてもサスを交換となるとかなりの出費となりますので、とりあえずはタワーバーを入れたい。


 タワーバーはドレスアップとしては目立たないパーツですが、ボディのしっかり間が増すため、質感の向上にはつながります。費用対効果が高いため、個人的には好きなパーツ。


 10年落ちの軽のため、ダッシュボードのびびり音や、軽独特のきしみ音みたいのは仕方ないか。


 まったくもって峠向きの車ではありませんが、サス交換とタワーバーによってロールを抑えてやれば走りの質感は向上し、かなり楽しくはなるような気がします。


 この車、10年落ち8万キロの割には、外装内装ともかなり綺麗な個体ですが、まったくのフルノーマル車です。プラグコードがブルーの社外品に変わっているくらい。反面、バンパーの隅などあちこち修正ペンの跡があります。女性オーナーで、車庫保管されてたのでしょうか。RSはいかつい顔ですが、マンダリンイエローのおかげで、ファンシーさも加味されて、女性が乗っていても不思議ではありません。


 町で見かけるプレオって、なぜかおばちゃん率が高い気がします。


 直線は、かなり得意。スーパーチャージャーによる高トルクと、低回転よりのCVTの設定のため、音も振動もかなり静か。最近の高燃費のエコ軽の技術を見ると、アイドリングストップや運動エネルギー回生システムなどと並んで、CVTの採用による低回転化が燃費を稼ぐ技術のひとつになっています。スバルは、10年以上も前からこれを実用化していたのですね。


 プレオは、エアコンの効きも弱いと言われてます。これはまめにガス補充してやるしかないか。


 風切り音やロードノイズは、かなり室内に入っています。これも古い軽自動車の仕方のないところ。エーモンからノイズ低減のセットとか出てるみたいですが、どれくらい効果があるのでしょうか。


 ドアのデッドニングやウーハーとまでは行きませんが、コンポもナビ付きの新しいものに変えて、スピーカーも社外品に交換してやれば、かなり良くなるでしょうね。ただ一体幾らかかるのだか。


 ここまでの不満点を解消すると、へたすると車体価格超えちゃいそう。


 ということで市街地に戻ってきました。軽自動車購入時にスバルのR2と並んで欲しかった軽のひとつ三菱i(アイ)。日本車には珍しい、何から何まで個性的な車。ユーティリティより質感、存在感重視の車。週末用として距離を走らないでガレージに保存しておきたい。


 駐車場にて、単体で見るとあまりワゴンという感じがしないプレオRSですが、並べてみると普通車より全然背が高い。少しワゴンタイプに見えるスイフトなんかと並べても、軽ワゴンって全然背が高いです。ワインディング不得意なはずです。


 ということで、ガレージへ帰宅。プレオRSの不満点について、とりとめもなく考察してみました。10年落ちの車ですから(基本設計は15年前)、今の新型車に劣って当たり前なのですが、比較して考察の対象になるというだけでも、スバルの先進性を感じます。あの当時の車としては、そうとうにキチンと作られていたのだと思います。


 CGの軽自動車特集を見ていたら(ステラ・カスタム、ソニカが新車当時のもの)、販売される車の1/3が軽自動車とナレーションがされてました。現在では、4割とか言われてますので、普通車よりの乗り換え組も多いのでしょう。個人的には、軽自動車は質感さえ向上してくれれば、お気楽で楽しくて良いと思います。プレオRSだと、セカンドカーの趣味自動車としても、十分役目を果たしてくれるでしょう。

プレオRS 室内装備

2013-05-04 04:32:29 | PLEO RS インプレ

 ということでプレオRSの室内装備を見ていきます。こちらは、2001年にマイナーチェンジされたTA-RA1/TA-RA2型(D型)のRSになります。プレオは1998年より発売されており、前期型はGF-RA1/GF-RA2型という型番になります。ちなみにRA1と2の違いは2WDとAWD。


 前期型では、サッカーの中田英寿選手をイメージキャラクターとして起用しており、こちらは遠藤久美子さんをCMキャラクターとして起用して、スイスイプレオとしてイメージの転換を図ったもの。純正エアロが刷新されて外観上のイメージが変わるとともに、ラインナップも整理されてSOHC+スーパーチャージャーで7速CVTのRM型が廃止されRSに統合されました。初期型では、ヨーロッパの街並みなどカジュアルなイメージで売ってましたが、こちらはもっと身近で軽快なポップイメージに。


 最初期の段階のカタログより、あえて高さを抑えてワゴンの利便性と走りを追求したことが強調されています。長く取ったボンネットからもわかるように、乗用車らしい形を優先して、室内の広さだけを追求するというコンセプトではなかったようです。またこの型番より、更に高さを1550に抑えて立体駐車場に対応したスマートルーフ仕様となっています。


 運転席右側にあるスポーツシフトモードのスイッチ。LSではここに、CVTの回転を極力抑えて走るエコモードのスイッチが設定されています。その下は、小銭や給油カードくらいなら入るインパネポケット。


 電動格納式ドアミラーのスイッチ。これも軽でも当たり前の装備に。


 スピードメーター、燃料計、水温計、RSはタコメーター装備。ハザードスイッチはメーターパネル前に設置。デザインはそれなりにスポーティですが、最新の軽だと付いている液晶インジケーターみたいなものはありません。


 箱バンのようなコラムシフト。コラムシフト上には7速スポーツシフトモード切り替えスイッチ、この下にフットパーキングブレーキの解除レバーがあります。


 7速スポーツシフトi-CVTスイッチ。限定車だと本皮巻きになる模様。


 今では古臭く感じるセンターコンソール。オートエアコン付き。RS、RM以外だとレバー式スイッチになります。


 今では当たり前となった助手席SRSエアバッグ。


 インパネマルチボックス。このトレー上に物を置けるということみたい。置きませんが。


 その下にグローブボックス。


 純正のADDZESTサウンドシステム、CD&MDプレイヤー、AM/FMチューナー・4スピーカー。正直音が良くない。メーカーオプションで、ここにナビシステムも入れられた模様。入っていたとしても、古くて使えないでしょうが。


 フロントのスピーカー。社外品に変えたい。


 リアのスピーカー。素の状態では、装着されてない。一応配線は来てるみたいなので跡付けは容易。


 フロントシートの間には、センターボックスが設置。


 前席カップホルダーは一個だけ。必要な場合には、社外品を付けるのでいらないと思います。折りたたみ式だと壊れそうですし。


 サイドウォークスルー。コラムシフトのため、箱バンや軽トラのように運転席から助手席への移動がしやすい。


 フロントシート・センターアームレスト。豪華装備仕様だったRMでは、リアシートにもセンターアームレストが付いていました。ここは、ちょっとうらやましい。RSは、一応スポーツ仕様なので、付いていない方がよいのか。


 後席用のリアカップホルダー。縦に2本置けるようになってるので、多分使いにくい。


 運転席側のパワーウィンドウスイッチ。今となっては、付いてて当たり前でしょう。


 フロントドアポケット。地図とか、半券とか入れれる程度。シンプルさが軽らしいけれど、もうちょっと何とかして欲しいところ。


 リアドアには物入れはありません。


 リクライニングと高さを調整できる運転席シートリフター。今の軽ワゴンだと、シートアレンジもいろいろ工夫されてますが、この辺は平凡。


 リアの売りは、10センチ4段階に高さが変えられるというパノラマシート。何の意味があるのかよくわかりませんが、後継R2、ステラには採用されなかった模様。


 リアシートは平坦。軽だしコストもあるでしょう。カラーリングで安っぽさを極力抑えらている感じ。


 助手席シートバックポケット&お買い物フック。この項を作るため、カタログを調べてみるまでは、こんなものがあるとは知りませんでした。


 荷室は、室内からはこのような感じ。ワゴンとはいっても、軽なのでこんなものでしょうか。この安っぽさが逆に和むような。


 荷室は狭いです。この下にはサブトランクが設けられ、スペアタイヤ、工具類が収納。スバル的には、ラゲッジルームサイドポケット、アンブレラボックスという収納ボックスも設けられてますが、言われなきゃ気付かないレベル。


 防眩ミラー。88円の芳香剤がここまで似合うのも、軽ならでは。


 運転席バニティミラー。マジックシートでベリベリっと。付けなきゃ良いレベルにまで安っぽい。最近の軽だと女性を意識してこのあたりはきちんと作っている様ですが、軽トラレベル。


 キーレスエントリー受信部。TVのリモコンみたいな赤外線。最終型辺りで電波式になった模様。後継車のステラあたりになると、さすがに電波式&キーレスエントリーになってます。なかなか受信しない。


 マップランプ。LED球に変えたい。


 オーバーヘッドコンソール。サングラス入れ。後は半券を入れるのに便利か。


 オフディレイルームランプ。安っぽい。LED球に変えたい。


 天井の高さだけはだだっぴろい。開放感はあるが、スペースとしては無駄のような気が。


 2002年式の10年落ちですが、プレオの発売開始自体は1998年ですから、設計は軽の規格が変更になった頃のものになります。最近の軽は、内装の質が向上して普通車並みになってますが、この当時だと標準レベルだと思います。カタログでは、走りのよさを考えてちょうどよい高さに抑えたということを強調しており、必ずしも室内空間を考慮したモデルでもなかったみたいです。特にRSだと、100キロ以上重いとはいえヴィヴィオの特別仕様であるRX-Rと同等のエンジンと装備を奢られてるため、走りを強調した方向性もあながち誇張ではないと思います。


 ただ当時のプレオのカタログを見ると、軽ワゴン、カジュアル、スポーツモデル、RV、商用ワゴンといろいろな使い方、使い勝手が提案されており、更にレトロ調のネスタ、パイクカー的なニコットがラインナップされていました。デザイン優先、コンセプト優先のR1、2がこけた後、急遽開発されたステラのカタログでも、子育て世代の女性に向けた様々な提案がなされています。メインの車種として、広く売るためにには、このような様々な用途やニーズに対応するモデルであることが必要なのでしょう。後継車R2が出た後も生産が続けられていたり、次のステラが出た後でも商用バンは作り続けられています。


 個人的には、軽規格の寸法や流行のワゴンにあえて背を向けたプレミアム路線のR1、2は好みですし、360に匹敵する名車だと思ってますが、メインの機種として広く売るためには、あまりにもマニアックすぎたと思います。プレオのコンセプトがそのまま発展して後継車となっていれば、もしかするとスバルの軽はまだ作られていたかもしれないなどと夢想します。


 ただあえて流行に背を向けてコンセプトを貫き通す姿勢があるからこそ、スバルの車はプレミアムカー的な魅力があるのかもしれないですね。

参考:プレオ1998年GF-RA1/GF-RA2型、2001年TA-RA1/TA-RA2型カタログ

夏への扉

2013-04-28 16:47:55 | PLEO RS インプレ

 まだ5月にもなってませんが、日差しは夏を感じさせます。ゴールデンウィークに突入しましたが、仕事が入っていることと節約モードのため遠方へ出かける予定などは特にありません。ということで、街乗りや高速域でのプレオRSのミニインプレの続きなど。


 このボディカラーは、マンダリン(柑橘類)イエローといい、オレンジ色に近い黄色なのですが日差しや光線の具合でかなり表情を変えます。写真に取った際の明るさの程度や、画像編集ソフトで色合いを調整もしているため、その度合いによっても薄く感じたり、濃く感じたりします。かなり綺麗には保たれていますが、10年落ちのため色褪せによる影響も当然あると思います。


 プレオという車種自体、R2やステラにモデルチェンジ後も商用車は引き続き作られていた関係で、業務用で使われている個体を街中で普通によく見かけます。セダン的に見えたり、軽ワゴン的に見えたり、商用バン的に見えたり、その時々で印象が変わります。街で年配者が乗っている素のプレオもあまりワゴンという印象は受けません。ボンネットが長いため単独で見るとスポーツセダンぽくも見えますが、駐車場で他の車の横に止めると背の高いワゴンということがわかります。ホンダのN ONEが、ワゴン車並みの車高があるにもかかわらず、ボンネットが長く作られているためセダン型に見えるのと同じ効果があると思います。


 スバルは他社のように何種類も車種を持てなかったため、これ一台でその頃流行っていたセミトール型ワゴン、RV型、日常の足となるセダンタイプ、商用のバンタイプ、と幾つもの性格を持たせていたことが、その背景にあります。スズキやダイハツだと、アルトやワゴンRなどと同じプラットフォームに、いろんなボディを被せて性格の異なる車種を幾つも持っていますが、スバルは(サンバーは別にして)これ一台でそれをやっていたんですね。


 そういういろんな表情を持っているところ(悪く言えばどっちつかずで中途半端なところ)も、この車の個性のひとつかとも思います。


 内装も廉価グレード、商用車ともプレオ共通なのですが、コストをかけずにそれなりにスポーツ車っぽい雰囲気を出しています。


 チープさは隠せませんが、ブルーの布張りというアクセントが結構いい感じ。


 室内から後方視界。商用のバンだと、室内でもボディが剥き出しでコストダウンの影響をもろに感じますが、一応プレオの最上級グレードのため多少は装飾されています。それでも現在の質感を追及した軽から見ると苦しいかな。視界は悪くないと思います。


 その理由はボディ部分に比してガラス面積が広いこと。これもプレオのデザイン上の特徴の一つ。デザイン的にはガラス面はもっと狭い方がバランスが取れていると思いますが、視認性を優先させた結果。この少し不恰好にも見えるデザインはちょっと好きです。


 素のプレオはかなり素っ気無いのですが、青というカラーのおかげでそれなりにスポーツ車っぽい感じを醸し出しています。


 薄いし質感も昔の軽のものですが、カラーのおかげですっきりとした印象も。反面汚れると嫌なので、実用性は薄いかな。


 ということで街乗りに向かいます。


 高速ではありませんが、直線が続くバイパス路。このような道が、スーパーチャージャーの恩恵を最大限に発揮して、プレオRSが最も得意とするところだと思います。


 基本的にCVTは燃費優先で働くため、低回転域でシフトアップをするようになっています。ひと世代前(プレオ→R2→ステラ→OEM版)の軽ですから防音対策されてないのか、或いは不十分なのか風切り音は大きめ。ですが四気筒ということもあって、エンジン音は静かで振動も少なく、滑らかさが感じられます。スーパーチャージャーという過剰な響きとは裏腹に、実は上品(上質)なエンジンフィールを持っています。ボディ剛性の高さと四輪独立懸架も相まって、しっとりとした安定感も感じられます。このあたりが販売当時に普通車並みと言われていた所以。660㏄の排気量に500㏄のスーパーチャージャの容量ですから、リッターカーと同程度のトルク感は体感できます。


 低速トルクがあるため、信号の少ないこのような直線道路だと法定速度内でも7速まで使えます。回転を上げないエコ走りをしていると、おばちゃんの軽にもあおられてしまいますが、余力がありますので交通の流れをリードして走ることも十分できます。ある程度踏んで(回して)やると、スーパーチャージャー独特の金属音が聞こえてきます。


 街中では、オートマ(CVT)の軽自動車なので、とにかく楽です。信号が多いゴー・ストップの続く場面でも、スーパーの狭い駐車場内でも。原付も便利ですが、日本の交通事情を考えたら、やはり最適な乗り物かも。日常の場面では、軽ワゴンであることの利便性が最大限に顔を出します。


 個人的には、フィアット500とかアバルトみたいな車が好きでしたので、趣味性さえあれば軽でも十分Okなんですね。現代のフィアット500とかアバルトは、あれは別物ですが。もともと十万キロ以内10万円~という条件で、乗りつぶすための足車を探していて、思いがけずRSを入手したという経緯のため満足はしています。経済的事情や家庭的な理由で、趣味車をあきらめざる得ない人の良き選択肢の一つになると思います。


 ということで、プレオの街乗りミニインプレでした。この日は金曜日。ゴールデンウィークの入り口の日で、同時に夏の入り口を感じさせる日差しの強さも感じました。このような開放感って、何物にも変えがたいひと時だと思います。