いよいよ北風舞う冬となってまいりました。
今年も残すところあと1ヶ月となり、世相も騒がしくバタバタと過ぎていく平成24年です。
今年最後の企画展は、書家の藤原ジト氏の個展で締めくくりたいと思います。
藤原ジト氏は、東京都の唯一の村、奥多摩郡桧原村在住の書家です。出身は広島県尾道市です。
「書」というと皆様方、「難しい!」と言われますが、藤原氏は墨象とは違って、字は字として自由に表現しています。
私は27年前に当時勤務していた画廊が新築移転することになり、旧店舗で最後の企画展として開催させていただいたのが「藤原ジト書展」でした。
それ以来、「自分で独立してお店を持ったら、必ずジト氏の個展をやらせていただく」と心にずっと願ってきました。
どこの誰方にジト氏の行方を尋ねれば連絡がとれるということは分かっていましたが、自然に出会えるまでずっと待っていました。そのことが叶ったのが今年の5月でした。
即、その場で個展をお願いしていました。
27年振りの願いが叶ったわけです。
おおらかで力強く、そして穏やかな文字の藤原氏作品。
多くの方々にご高覧いただきたいと切に願います。
※写真の書「雪冠」は、毎年、新年の企画展に掛けさせていただいています。
この書に毎年会いに来てくださるお客様もいらっしゃるほどです。
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