水桶にうなづきあふや瓜茄子 蕪村
この掛軸の書は、藤原ジトという書家の作品。
俳句は有名な与謝蕪村です。
冷やすために入れられた水桶の中で、プカプカと浮いているウリやナスビが、なにやらお喋りをしながら頷きあっているような……そんな様子が目に浮かびますね。
冷蔵庫が普及した現代は、こんな光景がもう見られなくなりましたが。
俳句の素晴らしいところは、情景を詠みながら、同時に心象も物語っているところです。
この句から、さまざまなことが連想されるのではないでしょうか。
自分の思い出の中にある、音や匂い、風の触感、そのとき感じていた想い、懐かしい人々など……
あなたは、どんなことを思い起こされましたか?