「だから、私のことを見てください。
よく見てくださいね。
イラク爆撃ときいたときに
思いうかべなければいけないことが、
わかるはずです。
爆撃で殺されるのは、
私のような子どもなのです。」
■2400万人のイラク国民のうち、1200万人は15才以下の子どもたち。戦争はどんなに理由をつけたとしても、やっぱりただの殺し合い。しかも犠牲になるのは子どもたちだということがよくわかる。人種も宗教も何もかも乗り越えて、共に助け合って生きることができたらどんなに幸せな地球になることか。毎日のように報道される見えないところで、子ども達が泣き叫び、恐怖におびえ、助けてほしいと手を差し出している。今の私には、その手を握る術がない。こうして「知る」ことしかできない。共感しようと努力することしかできない。「戦争を反対してほしい」と言われればいくらでも声に出すし、署名もする。魔法でも使えたら、きっとこの世からすべての武器を消し去ってあげる。ユニセフを通して募金をすること、はるか離れた日本で思うことしか、私にはできません。
■講談社 『私たちはいま、イラクにいます』文:シャーロット・アルデブロン 写真:森住卓
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