高天原(たかあまはら)三丁目

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愛国行進曲

2016-06-18 14:43:37 | 歴史




愛国行進曲とは、昭和12年(1937年)に発表された行進曲である。


曲調から軍歌とも言われやすいが、実際は軍歌ではなく、特にその区別をよく分かってない者が多い現代ではよく混同されるが、全くの別物である。


また、発案時の意図から「第二国歌」「国民歌謡」と呼ばれることもある。

(概要)

1937年といえば満州事変(日中戦争)が起こった年であり、これを受けて「国民精神総動員」というスローガンの下、日本が一丸になろうとした時代である。


わかりやすく言えば、「贅沢は敵だ!」や「欲しがりません勝つまでは」という言葉が広まった時期である。



本歌もこの国民精神総動員から発案された歌であり、「国民が永遠に愛唱すべき国民歌」として国民から歌詞と旋律を募って製作された。


そうしてこの曲のために全国から送られてきた6万点の歌詞を北原白秋や島崎藤村といった文豪人などが審査員し、そして歌詞を補作し、これに全国から届いた1万点の旋律から瀬戸口藤吉(軍艦行進曲や艦隊勤務の作曲者)の旋律がつけられて発表された。


ただ、選ばれた歌詞は作詞者の若い歳と比べてあまりにも内容が立派であり、歌詞のほとんどは審査員の手によるものだという。


また瀬戸口は旋律を作った当時70歳にして病床にあり、「最期のご奉公」としてこの曲に旋律をつけ、その4年後に亡くなった。


発表された本曲は内閣情報部のお墨付きの元著作権フリーで公開されたため、コロムビアレコードを始め各社が様々な形態(独唱・斉唱・合唱etc)でレコードを販売し、日本全土で100万枚以上も売り上げられた。


またその性質上軍民問わず歌われ、これが東南アジアを"解放"した日本軍によって現地にも広まったため、今でも東南アジアではこの旋律や歌詞を元にした曲が歌われることがあるという。




( 歌詞 )


1番


見よ(みよ) 東海(とうかい)の空(そら)明(あ)けて

旭日(きょくじつ)高く(たかく)輝けば(かがやけば)

天地(てんち)の正気(せいき) 潑溂(はつらつ)と

希望(きぼう)は踊る(おどる)大八洲(おおやしま)

おお晴朗(せいろう)の朝雲(あさぐも)に

聳(そび)ゆる富士(ふじ)の姿(すがた)こそ

金甌(きんおう)無欠(むけつ)揺るぎなき

わが日本(にっぽん)の誇りなれ



※大八洲(おおやしま):大八洲国とも書き、日本全土の事

※正気(せいき):物事の根本をなすといわれる気、もしくは正しい気風の事
それが溌溂(はつらつ)している

※金甌無欠(きんおうむけつ):甌とは液体などを入れるビンのこと。他国から一度もや侵略を受けたことのない強国の意。
事実日清戦争・日露戦争・第一次世界大戦では負けておらず、国連の常任理事国を務めるなど、関東軍が満州事変で暴走する以前は金甌無欠だった





2番

起て(たて) 一系(いっけい)の大君(おおきみ)を

光(ひかり)と永久(とわ)に頂き(いただき)て

臣民(しんみん)我等(われら)皆(みな)共(とも)に

御稜威(みいつ)に副(そ)はむ大使命(だいしめい)

往け(いけ) 八紘(はっこう)を宇(いえ)となし

四海(しかい)の人(ひと)を導きて(みちびきて)

正しき(ただしき)平和(へいわ)打ち立てむ(うちたてん)

理想(りそう)は花(はな)と咲き(さき)薫(かお)る



※御稜威(みいつ):天皇家が持つ威光。この頃の軍事作戦は天皇の勅令(大使命)を大本営が発表するという方式を取っていた。


※八紘を宇となし:「八紘一宇(はっこういちう)」の字で有名。八紘とは八方の世界を示し、これを一つの宇(いえ)とするという考え方。元々は神代に神武天皇が発した令であり、この意味においての八紘は古代日本の地方豪族を示すが、色々あって大東亜共栄圏の標語になった。




3番

今(いま)幾度(いくたび)か我(わ)が上(うえ)に

試練(しれん)の嵐(あらし) 哮(たけ)るとも

断乎(だんこ)と守れ(まもれ)その正義(せいぎ)

進まむ道(みち)は一つのみ

嗚呼(ああ) 悠遠(ゆうえん)の神代(かみよ)より

轟く(とどろく)歩調(ほちょう)受け継ぎて(うけつぎて)

大行進(だいこうしん)の行く(ゆく)彼方(かなた)

皇国(こうこく)常(つね)に栄え(さかえ)あれ



※試練の嵐:実際この曲以前に関東大震災や世界恐慌が起きて日本経済はかなり危なくなり、二・二六事件の遠因になった。また日露戦争によって南下政策を強めたロシアに対抗するため満州国を手放せないがために起こった満州事変・連盟脱退も嵐の一端と言える。

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