蒼穹

SOU建築設計室の徒然なるブログ

じつは多い保育園への侵入窃盗、内装の工夫でできる防犯対策とは NO13

2020年02月17日 13時06分00秒 | 保育園

保育園や幼稚園への侵入窃盗が多いことをご存じですか?
夜間が無人になることが多く、窃盗犯から狙われやすいのです。
子どもたちを預かる大切な場所だからこそ、安全を徹底するための防犯対策をご紹介します。



じつは多い保育園への侵入窃盗 
どうして子どもを預かる場である保育園が窃盗犯に狙われるのでしょうか。その理由には以下のようなものがあります。

【夜間が無人になる】
24時間保育園でない限り、一般的な保育園は夜間が無人になります。
職員は仕事が終われば自宅に帰りますし、すべての電気が消えていれば無人であることを証明しているようなものです。

確実に誰もいない時間がわかるため、狙われやすいのです。

【防犯意識が低い】
保育園には「泥棒が入らない」という先入観を持っていることが、被害が続く原因ではないでしょうか。

「狙われるかも」といった意識で現金などを管理していないケースが多く、窃盗犯もその防犯意識の低さをわかって侵入します。

金庫の中にはある程度の現金を保管していることも多く、それを事前に把握している犯人に狙われます。
狙われるのは現金だけではありません。パソコンなどの家電も盗まれることがあります。

【防犯対策が弱い】
一般的な会社よりも、保育園は防犯対策が弱いところが見受けられます。
防犯カメラなどの設置はあっても、赤外線センサーや電気錠などで2重、3重と対策をとっているところが少ないのも現状です。

そのため、窓ガラスを割れば簡単に侵入できるところもあるでしょう。


以上のように、「確実に無人になる時間があって、侵入しやすく、意外とお金になる」。
これらが窃盗犯に狙われる理由と言えるでしょう。

死角をなくし、出入り口は人目につく場所を 
犯罪者は、人目につくことを恐れます。目撃者がいることですぐに足がついてしまう可能性があるからです。
「誰かに見られているかもしれない」という不安感は、犯罪の抑止力につながります。

【死角をなくす】
背の高い植物を密に植えていたり、一部分が周りから見えにくくなる箇所、いわゆる死角が建物まわりにあると、犯罪者が影に潜むことができるため危険です。

屋外の空間(園庭やバスの駐車スペースなど)は外を歩く人や敷地内を歩く人、建物内にいる人、すべてから見えやすい設計にしましょう。
また、園庭などの屋外空間はできるだけ開放的に作り、閉鎖的な空間をできるだけ作らないようにしましょう。

最近ではプライバシーの保護のために、外から見えにくい目隠しフェンスなどもありますが、オープンフェンスのほうが外からもはっきり見えるため、犯罪の抑止につながります。

【出入口は目立つ場所に】
出入口が入り組んだ場所にあったり、人目に付きにくい場所にあったりすると、各段に侵入しやすくなります。
出入口は人目に付きやすい目立つ場所(大通りに面した場所、集合住宅に近い場所、人通りの多い場所など)に作ることで犯罪抑止力につながります。

出入口だけでなく、2階のバルコニーの掃き出し窓が最もピッキングされやすいところなので、平屋でなく複数階でバルコニーを設ける場合は、人目に付きやすいところに作ることが大切です。

内装の工夫でできる防犯対策 
窃盗などの犯罪を防ぐためには、「防犯対策がしっかり施されているから、侵入しづらい」と思わせることが大切です。
つまり、狙われるスキを与えないということです。

内装で工夫できる防犯対策について見ていきましょう。

【視覚でガード】
前述した、死角を作らない、出入り口を目立つ場所にすることは視覚的に犯罪をガードする効果があります。

他にも、警告用ステッカーで「窓ガラスが割れたら警報音が鳴ります」といったものを貼っているだけでも抑止につながります。
防犯灯、防犯カメラ、防犯ベルなどを目立つところにあえて設置することで「防犯対策をしっかりしている」ということをアピールできます。

【音でガード】
侵入することで音が出る対策をとっていれば、犯人が侵入しにくい状況となり犯罪抑止につながります。

例えば、窓ガラスが開くと大きな音がでるブザー、侵入者が赤外線センサーを遮ると警告音が鳴るものは、音で周りに知らせて抑止します。

また、ホームセンターなどでも手軽に購入可能で、家庭でも防犯対策として使われていることも多い、防犯砂利を敷くことも効果的です。
石一粒が大きく、大きな音が鳴るのが特徴で、踏むと76.5dB(デシベル)以上の音が出ると言われています。

【光でガード】
人が近づくと自動で明かりがつくセンサーライトは、明かりがつくことで人の接近を周りにも知らせます。

他にも、実際には無人でも設定の時間に点灯したり、消灯したりする照明もあります。
園内に明かりがついていれば、「人がいる」と感じて狙われにくくなります。

2重、3重の侵入対策でガード
ご紹介した対策方法のうち、どれか一つではなく、いくつも組み合わせることで2重、3重のガードができます。

他にも、カギを2重ロックにするなど施錠箇所を増やす、壊せない頑丈なものにする、などカギを壊しにくくすることでも侵入しにくくなります。

また、狙われやすいバルコニーですが、植木や室外機など足掛かりになるようなものは置かないようにしましょう。

 

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清水義文 (株)SOU建築設計室
E-maily.s-soukyu-arc@tbr.t-com.ne.jp
品川区西五反田5-24-10K・オフイィス2階

 


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