olatissimo

この島で生まれた息子はなんと中学生。ほぼ育児日記です。

タイプ別・勉強法

2020-09-03 | おっとっと語学学習
英検話のつづきです。


ところで、息子は、そんなに勉強をしません。

…こう言い切るのもどうかと思うけど、
だってそうなんだもん。

家庭内も家庭外も英語環境になく、
小さい頃からの英才教育などカケラもなく、
今まで、やったっつっても
一日15分のNHKラジオ講座
そして「ルー語」で乗り切るJ先生レッスン
もちろん、
予習も復習も確認も何もない。
「気楽に楽しむ」を貫き通している。



英検対策だってテキトーです。

一応、対策用の本を買ったけど、
問題集はサラッと半分くらいやったかな?
単語の方は見もしませんでしたね
ああ、もったいない。
あとは、コロナ休みの間にやった
スタディギアくらい。

 
 
ま、これも想定内。

私は、それでいいと思っています。
息子の性格は、そういうものだから。

しかし、そうはいかないのが夫です。

幸い、夫が息子の進度チェックを
することは無いのですが
(そこまで興味がないんだと思う)、
英検2次試験の朝、
出発時間まで
いつも通り魚の世話などして
楽しく過ごしている息子に対し、
文句を言いはじめたんです。

「なに呑気にしてるんだ。
今日は試験でしょ?
試験の直前まで諦めずに勉強しなさい!


息子にしたら、「はぁ?」です。
(私も内心「はぁ?」だった)

「勉強ってなにすんの?
面接だよ?
何もすることないよ!
練習なら昨日したし」

(私も内心「そうだそうだ!」)

(そもそも今までだって
勉強らしい勉強なんてしてないのに、
何を復習しろって言うんだ?・笑)


しかし、夫は引きません。

「試験っていうものは、
どんな試験でも傾向があるんだから、
対策が立てられるんだ。
それで試験時間の直前まで努力するんだよ!
その姿勢が大切なんだ!
開始直前に見ていた参考書の、
そのページが試験に出ることもあるんだから。
それなのに…グチグチ


・・・あー、出た。

息子の試験があるたびに
夫は同様の小言を言うんですよね。

息子は、
「わけわからん!
お母さん、何とかしてよっ!」
と私に目で訴えている。

あー、はいはい、分かってる。 
でもここで議論するのも面倒だから、
とりあえず「はーい」って言っとけば?
と目で答える(笑)

一応、
「私は、そんなこと
人生で一回もしたことないなー。
それでも受かるよ。実力さえあれば。
と、軽く息子の援護をしておきましたけど。

これでもだいぶ我慢しているんです。

今更、何なん?
子どもの勉強なんて見る気もないくせに、
子どもの特性に応じた勉強の仕方なんて
考えたこともないくせに、
試験当日の間際になって
いらん口だけ出して。
今、親がすべきことは、
にこやかに気持ちよく
送り出すことだけでしょう!
的外れな説教垂れて
「子どもを指導するしっかりした親」
のつもりになってるんかもしれないけど、
自己満足のために
無駄に子どもの気分下げるようなこと
しないでほしいわっ!!
という心の声が喉まで出かかるんですが、
いやいや、しかしこれでも
夫なりに息子を心配してのことだから、
ここで無下に否定したら
臍を曲げるはず(余計面倒)気の毒だと思い直し、
ぐっと言葉を呑み込む。

なんで分からないかなぁ。

違うんだよ。

タイプが違ったら、
適する勉強法も、試験に臨む態度だって
変わってくるんだよ。
息子は息子なりのやり方でいいんだよ。


…と話したことはあるんですけどね、
夫は
「そうは言っても試験というものは…」
「あんなナメた態度では、いつか頭打つよ」
と、自説を曲げない。

自分はそうやって試験を乗り越えてきた
という自負があるから、
それに固執するのでしょうね。


夫みたいなのは、
高い所に手を伸ばすために
目標に向かって
コツコツと一つずつ石を積み上げ
足場を作っていくタイプです。

対して息子は、
跳ぶのが楽しいから
ぴょんぴょん跳んでいるうちに
いつの間にか上手に跳べるようになり、
高い所まで手が届いちゃった
みたいなタイプ。


【積み上げ派のTさん】

あなたはノルマが大好きですね。

単語帳や文法書を片っ端から覚え、
知識を積み上げることで
英語の試験を乗り越えるタイプです。

長期計画であろうと短期決戦であろうと、
目標を定め、1日のノルマを決め、
丸暗記を旨とし、確認テストでチェックしながら
着実に知識を増やす。
日々の「ノルマ達成」が
あなたの学習モチベーションにつながります。
苦しければ苦しいほど
やり終えた時に達成感が得られるので、
厳しいノルマを自分に課すのが大好きです。
もちろん、試験会場に参考書を持ち込み、
直前まで「最後の努力」を怠らないのもこのタイプ。

もしかしたら、あなたには、
物事を直感的に捉える力、想像力、センス
といった能力が
足りないのかもしれません。
だからこそ、小さな石を
一つ一つ積み上げていくしかないのでしょう。

しかし、悲観することはありません。
「歯を食いしばって
地道な努力することができる」
というのもまた、
人生において非常に役立つ
重要な能力です。
コツコツと溜めた知識が
あなたの不足を補ってくれるでしょう。

宙を舞うような飛躍は難しいかもしれませんが、
足下は盤石です。
それが自信につながります。



【楽しくぴょんぴょん派のSさん】

あなたの武器は、
豊かな想像力、感性やセンス、
ものごとを楽しむ力、
耳の良さや勘の鋭さ
…そういったものです。

測りがたいフワッとした能力ですが、
実は、それが有ると無いとでは大違い。
生来、そういう能力が備わっている
あなたはラッキーです。

ただし、それを生かせるかどうかは、
あなたの日々の習慣にかかっています。

あなたの学習スタイルは
一見チャランポランに見えるのですが、
案外身に付いているので心配いりません。

しかし、
計画を立てにくく、
短期集中で能力を伸ばしにくく、
基礎部分に穴が空きやすい
という欠点があるので、
対策は講じておきましょう。

取り組む対象が何であれ、
日々、無理なく少しずつこなしてゆく
ことをオススメします。
ルーティンにすれば
気負わずこなせるようになるでしょう。
「あとでやる」は禁句です。
あなたにはやりたいことが沢山あるので、
「あとで」は永遠に来ません。

楽しい学習内容をメインに据えて構いませんが、
しかし、基礎部分に穴が空いていると
いざ高く跳ぼうとしたときに
ずっこけたりするので、
基礎も少しずつルーティンに
組み込んでしまいましょうね。

試験を目標に定めるやり方は、
あなたには向きません。
試験は、愉しい行程のただの通過点だと思い、
気楽に受けましょう。

楽しんで得たことは、身につきやすいものです。
あなたの好む大量の無駄も、
最終的には、無駄にならないでしょう。
もしかすると、より高い所、あるいは新境地へと
行けるかもしれませんね。
ま、たとえ無駄になったとしても、
楽しい人生には変わりありませんから
よしとしましょう。
Good luck.


***

「英検」「対策」などのワードで検索すれば、
いろいろな「正しい勉強法」が出てきます。

でも、それらはほとんど
「積み上げ派」の主張なんですよね。
彼らの勉強法は、
How toを人に伝えやすい。
そして伝えたがる。


一方、「ぴょんぴょん派」は、
たとえ能力は高くても、
自分はこれで成功した!と書けるような
勉強をしていないに違いない。

何もしていない訳じゃないし、
総量としてはそれなりに取り組んでいるんですが、
いざ勉強法を問われると、
…えーと。何となく、いつの間にか
としか言いようがない感じ。
彼らの方法を他人が参考にするのは難しい。

でも、最終的により高いところまで行けるのは、
このタイプなんだと思います。
羨ましい。


…ということなんでね、
「積み上げ派」は、自分が親になった時、
「ぴょんぴょん派」の子どもに
己のやり方を無理強いしないように!!

「いい加減に見えるけど、
こういうのが案外、
いずれ自分より高いところへ
到達するのかもしれないな」
と思いながら、
ゆるく見守ってあげようね。


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