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幸せの植物楽

自然の力をプレゼント。
身近な植物に託した想いや、日常雑記を心のままのびやかに表現したい。

地下で芋をつけるアピオスは花もきれい

2012-10-19 11:36:42 | 植物
豆といえば地上で実(果実)がなる。しかし、ナンキンマメ(ラッカセイ、ピーナッツ)は、地上で黄色い花が咲いて実は地下でなります。他にもヤブマメは、地上と地下両方に実がつく。地下のものは花の咲かない閉鎖花。ホド(ホドイモ、ホトドコロ)は、地下に小さな芋(塊根)ができる。クズも地上に果実、デン粉を根茎に蓄える。なお、クズの花は、香りがよく安い蜂蜜に入れておくと高級品になります。根茎だけでなく花も薬用となるそうです。アメリカホドイモをアピオスと言います。姿は芋でもマメ科。昔の事にはこだわりませんが、漢名の馬鈴薯(ばれいしょ)はこのホドイモのこと。江戸時代の本草学者小野蘭山が中国の文献を基に、ジャガイモを馬鈴薯としたことによると牧野博士が書いておられます。アピオスは、北アメリカ原産のマメ科のツル性、多年草。和名をアメリカホドイモ。アメリカ北東部から、フロリダ、テキサスに至る広大な地域に自生。茎はツル性で、二メートルから長いものは4メートル近くもあり、地面を這ったり、大きな木にからみついたりする。葉は複葉で、長さ5から7センチ。花は、7月から9月にかけて、深い紫色の蝶のような形をして、濃厚なスミレに似た香りをもっている。根茎は、地下に一メートルほど伸び、5から10センチほどの間隔で節ができる。この節部が肥大してイモになる。数珠やネックレスのよう連なったかたちとなってイモができる。イモの大きさは、長さが3から6センチ、直径が一から四センチで、皮は茶褐色。ちょうどサトイモを小さくしたように見える。しかし全体のかたちは、西洋梨によく似ているというので、西洋梨のアピオンからアピオスの名前がつけられた。アピオスは、北米ネイティブ・アメリカン(インディアン)の食料にされていたが、一六世紀以降(推定)、他のイモとともにヨーロッパに伝わった。しかしジャガイモなどとくらべると、栽培も難しく、収穫量も少ないところから、食用イモとしては、ほとんど重視されることなく現在に至っています。
あるアピオス生産組合のパンフレットから「カルシウムは、ジャガイモの30倍あります。エネルギー・たんぱく質・脂質・リン・鉄分・ナトリウム・ビタミンEイモより多い、自然栄養食品。煮たり蒸したり、から揚げやバター焼きにしたり、好みによって塩などで味付けしてください。毎日二、三ケ食べてスタミナばっちり。お土産に喜ばれています。」だそうです。マメ科で地中に塊根ができるホドイモ属は北米と東アジアに約10種あるそうです。
ヤブマメは北海道アイヌの人たちの食文化です。十勝ではエハ、日高地方ではアハと呼
ぶ。マメはラッカセイのように根に密集している。収穫は9~10月ぐらいで、葉が黄色くなったら食べごろです。皮をはぐと紫色っぽく、形はインゲン豆に似ていて、栗のような味がします。この豆を使った炊き込みご飯にします。食べると栗おこわのようで、素朴な味わいがあります。
葉の茂ったラッカセイ畑、夕方じっと座っていると太陽が沈むにつれ葉っぱが少しずつ折りたたんで茎も下にさがり、眠りにつく。畑全体が動いているようだ。収穫後、葉や茎が付いたまま乾燥させるため積み上げ(千葉ではボッチという)、吹いてくる風に土の香が体を包み、晩秋の風景となります。







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