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幸せの植物楽

自然の力をプレゼント。
身近な植物に託した想いや、日常雑記を心のままのびやかに表現したい。

蒲鉾にちなむ植物ガマ

2012-10-24 09:22:34 | 植物
 池や沼の岸辺を彩り、風にしっとりとなびく細く長い葉。ガマ、コガマ、ヒメガマの3種類。葉はくるくるとねじれて表裏がなく、松葉と同じく太陽がまんべんなく当たる。観察会で「この葉のように裏表なく生きたいものです」と言う。葉の断面は、飛行機の翼のように流線形で風に強い構造となっています。夏にロウソク状の雌花群とその上に黄色の花粉をつけた雄花群をつけ、受粉して赤褐色の果(か)穂(ほ)となる。葉、花粉、果穂に特徴があります。

 雄花の花粉は蒲黄(ほおう)として生薬となる。冬枯れの風の強い日、果穂から吹雪のように綿毛(果実)が舞い乱れる。綿毛が目の中に入ると厄介で、風が吹くと桶屋が儲かるとならないように気をつけましょう。熟した果穂を手でしごくと、ニュルニュルとバラけて面白いが、(目に入ると大変なので)絶対しないこと。漢字では、蒲と書きカマ(古名)、ガマ、ホと読みます。

ロウソク状の果穂の形から蒲鉾(かまぼこ)、今の板蒲鉾ではなく元はこのような形をしていて、元の蒲鉾の形を竹輪と言っています。うなぎを丸のまま串刺しにして焼いたことから蒲焼。色から蒲色または樺(かば)色(いろ)。葉を編んでさまざまな物を作っていました。穀物・砂などを入れた莚(むしろ)の袋を蒲簀(かます)、丸く編んだ物を蒲団(ふとん)といい、ガマの綿毛をふっくらさせるために入れた。布を使用したものを布団といいます。その他蒲(がま)扇(おうぎ)、蒲笴(かまけ)、蒲蓆(がまむしろ)、蒲(がま)帆(ほ)、蒲(かま)脛(はば)巾(き)などすべてガマの葉で作った物で、漢字をじっと見つめると、昔の生活が蘇(よみがえ)りタイムスリップ。ガマの根は食用とした。ガマと 口に出すと、ガマガエルのように親しみがジワーと湧いてきます。




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