1. Women / 2. Rocket / 3. Animal / 4. Love Bites
5. Pour Some Sugar On Me / 6. Armageddon It / 7. Gods Of War
8. Don't Shoot Shotgun / 9. Run Riot / 10. Hysteria
11. Excitable / 12. Love And Affection
80年代の至高!最高傑作!という言葉が一番合うとすれば今回紹介する
デフ・レパードの4作目『Hysteria』ではないでしょうか?前回、前々回に紹介した
『New Jersey』『Whitesnake』と同等、それ以上の内容の作品じゃないかと。
デフ・レパードはイギリスのロックバンドで、他にたくさんあるロックバンドとは明らかに
違う面は、そのぶ厚いほどの重厚なコーラスワークだろう。ボーカルのジョー・エリオット
の声もしゃがれまくりで特徴的だが、その特徴を最大限に活かしている。
このコーラスにハマれるとデフ・レパードにハマってしまうのだ。
1980年にデビューしたが、1984年大晦日に、バンド内最年少のドラマーの
リック・アレンが大事故を起こしてしまい、左腕を切断する大怪我を負ってしまう。
ここでバンド存続は危ぶまれたが、シモンズ社の協力で右腕と両足のみで演奏可能
なドラムセットを特注で作成。
これによりバンドは最大の危機から脱することとなる。これを乗り切ったバンドが作り
あげたのがこの『Hysteria』という怪物だ。
1でゆ~っくりと始まるイントロ、ジョーのおどろおどろしいボーカル。いきなり引き込ま
れてしまう。リックのドラムも力強く素晴らしい。アルバムの幕開けにぴったりだろう。
2はアルバムからの最後にリカットされた曲で全米12位を記録した。サビのかっこよさ
はもちろんだが、間奏部でのSEやコーラス、ギターのリフが暴れ狂うのがたまらない。
3で少し落ち着き、ミディアムテンポなロックを聴かせてくれる。フィルとスティーヴの
エレキギターとアコギギターのコンビネーションも絶妙な味を出している。全米19位。
4は彼ら最高のバラード曲。ジョーの切ないボーカルが嫌というほど胸に響く。サビの
コーラスワークは文句ナシの出来、アコースティックな雰囲気もありながらちゃんと
ロックバラードとして成り立たせているのは見事。彼らのキャリア唯一の全米1位!
個人的にこの作品のハイライトはこの5。これぞハードロックの真骨頂、ジョーの変幻
自在なボーカルはこの曲で特に際立っている。ギターも要所要所でかなり暴れている。
ベスト盤『Vault』収録バージョンはさらに好きだ、特にイントロ部。全米2位の大ヒット。
6も全米3位と4~6は大ヒット曲が続く、勢いはさらに増す。サビのコーラスが前作の
「Photograph」の雰囲気に似ている、とてもキャッチーで聴きやすい曲でもある。
7で再び、少し落ち着いて、筆休めをする。しかしコーラスワークとロックの融合がここ
まで出来るバンドは彼らくらいだろう。
リックのドラムがパワフルで8が始まる。 9も打って変わり、ギターが前面に出て弾きま
くる、ジョーの高音も絶頂だ。しかし休まず聴くほうも疲れてきそうだが、彼らの美しい
コーラスがそれを許さない。
10は再び、シングルヒットした1曲(全米10位)、それまでの9曲に比べるとボリューム
を下がり目でおとなしい。しかしその分、メロディアスさに磨きがかかっている。ギター
リフのメロディが印象に残る。僕は5の次に好きだったりする。
11、B級ホラー映画みたいなイントロから始まる曲でこのアルバムの中で一番彼ららし
くない(悪い意味じゃない)雰囲気だ。アメリカンなノリを感じる。
12でラストだが、アルバムを締めくくるのにふさわしい、ミディアムテンポな1曲。10に
近い雰囲気だ。演奏を聴いていてもリラックスモードなのが伝わる。最後までしっかりと
聴かせてくれていてコーラスも美しい、フェードアウトで終わるのも良い。
アルバム全体で前半はシングル曲でぶっ飛ばし!後半はメロウな曲でゆったりと
聴かせてくれた、1曲1曲の出来も申し分ない。やはり80年代を代表する1作なのは
間違いない!
最後に、『Hysteria』自体のチャートアクションについて、87年にリリースされていは
いるが、1位に上り詰めたのは翌88年になってからだった。前作よりは売れ方がスロー
ペースだったが、最終的には全米だけで1300万枚を売り上げ、彼ら最大のヒット
アルバムになった。
この87年から88年にかけては、ロック作品がチャート上位にひしめいている。
U2 『The Joshua Tree』 『Rattle And Hum』
Bon Jovi 『Slippery When Wet』 『New Jersey』
Van Halen 『OU812』
Whitesnake 『Whitesnake』
Gun's And Roses 『Appetite For Distruction』
Metallica 『And Justice For All』
など、とてつもないラインナップが余裕で500万枚以上を売り上げている。
HM/HR時代の群雄割拠であろう。 もうこんな時代は来ないのだろうけど。
とにもかくにも、『Hysteria』はとてつもない。これまた表現してしまうが、
モンスターアルバムだったのだ。80年代すごかったんだな~リアルタイムで
追ってみたかった・・・(笑)
『Hysteria』の個人的点数・・・・・・★★★★★★★★★★(10点満点!!)
ではYouTubeから「Pour Some Sugar On Me」をお送りします。
(このバージョンが大好き!イントロからゾクゾクくる)
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