John Lennon 『Double Fantasy』 - アルバムレビューvol.18

1. (Just Like) Starting Over / 2. Kiss Kiss Kiss / 3. Cleanup Time
4. Give Me Something / 5. I'm Losing You / 6. I'm Moving On
7. Beautiful Boy (Darling Boy) / 8. Watching The Wheels
9. Yes I'm Your Angel / 10. Woman / 11. Beautiful Boys
12. Dear Yoko / 13. Every Man Has A Woman Who Loves Him
14. Hard Times Are Over

そして、最後はこの人。ジョン・レノン。80年代の彼の作品はもうこの
『Double Fantasy』しかありません、悲しいです。1980年12月8日に彼は突然
亡くなってしまいました。まだ僕も生まれてはいません。しかしビートルズを知り、
ジョンの事を知ればこの事実はやはり衝撃的なものでした。

ビートルズ解散後、ジョンは歴史的名盤『Imagine』を世に出します。「Imagine」は
今でも平和を願う歌として世界中で聴かれているアンセムです。それだけでもジョン
のカリスマ性がよくわかります。僕はジョンとポールならどちらが好きか？と問われれば
ポールと答えるポール派ですが（笑）だってポールの曲の方が断然聴きやすいし。

ただジョンの作り出す曲にはポールにはない、魅力を感じます。ビートルズの曲の
中で好きな曲の割合はポール作の曲が多いのですが、本当に大好きな曲はジョン
作の曲なんですね、「Strawberry Fields Forever」「In My Life」「Come Together」
あたりがそうです。ジョンにしか作れない曲です。

1976年からジョンは息子、ショーンの育児専念のため音楽活動を休止。
表立った音楽活動はしなくなった。その間、軽井沢にも来たりしていた事は有名で
去年、僕と奥さんはジョン一家が訪れた軽井沢の「離山房」に行きました。
（その事はいずれこのブログで書きたいと思うけど）

1980年になり6月ごろからバミューダ諸島でレコーディングをはじめるが、有名な
ショーンの「パパはビートルズだったの？」はジョン自身は否定しているみたい。
なのでどういう心境の変化があって音楽活動を再開させたんだろうか？いずれに
せよ、ジョンは再び音楽の世界に戻ろうとしていた。

そんなジョンの久々の作品が良くないはずがない。まあ『Double Fantasy』の
正式なクレジットは「John Lennon & Yoko Ono」であり、1曲ごと交互に
ジョンとヨーコがボーカルを取る曲が収録されている。

ヨーコのボーカルに関しては、僕自身好きではないので評価しようがないが、
2とかはもうやりすぎで呆れてしまいますねぇ、ヨーコさん・・・発禁モノでしょうよ。

とにかくジョンの曲は素晴らしい曲ばかりが収められている。 全14曲中、半分の7曲
がジョンの曲だが、先行シングルの1は文句ナシの名曲だ。 鐘の音のあとに、
優しいジョンの声が歌い出す、個人的にジョンで一番好きな曲がこれです僕は。

3はジョンのファンキーなボーカルが楽しめるロックンロールだ。素直にかっこいい。
5もけっこうヘヴィな曲で同じくジョンのボーカルがキれている。
7は当時5歳のショーンに捧げた美しい1曲。ジョンのこういう曲はホント素晴らしい。

8もシングルカットされ全米10位のヒット。サビメロが僕は大好き。
10は1と双璧のジョンを代表するナンバーで日本でもスタンダード化している。
女性に対する想い（もちろんヨーコにもだろうが）を綴っている、この曲のジョンの
声を聴くだけでなんかこうやりきれない気持ちになってしまう、コーラスも絶品！

アルバムは皮肉にもジョンの死後に全米全英1位になり、グラミー賞のアルバム・
オブ・ザ・イヤーも獲得した。だが、たとえジョンが死ななくともこれだけの作品
だから1位になっていたと強く信じたい。（悪い言い方をすると、ヨーコの作品は
邪魔だが・・・すみませんヨーコさん） 

シングルは1が全米全英1位。10が全米2位、全英1位。8が全米10位。
と文句ナシのチャートアクションを起こした。ジョンの遺作となってしまったが、
彼がもしあの時に死ななければ、どういう80年代、90年代になっていたのだろうか？
ビートルズの真の再結成は実現したのか？それはすでにわからないが、
ともあれ、ポールとリンゴには長生きしてほしい。 ジョンとジョージの分もね。

 

『Double Fantasy』の個人的点数・・・・・★★★★★★★☆（7.5点）
ヨーコ作品がなければ、10点満点あげたい（笑） 

 

さて、今日は元ビートルズの4人の80年代のソロ作品を紹介しました。
今後、ビートルズの作品も紹介する予定ですので、懲りずに見てくれている奇特
な方（失礼）は、引き続きよろしくお願いします。

次回以降も、まだまだ洋楽80年代名盤のレビューは続きます。

ご清聴ありがとうございました m(_ _)m