なぜスライムピアスをつけると「さびしがりや」になるのか?

自分の好きな音楽のレビューをメインにぼちぼち更新しています

ZARD 『君とのDistance』 - アルバムレビュー vol.126

2017年05月27日 10時54分54秒 | ZARD

2005年9月リリース

1.夏を待つセイル (帆) のように
2.サヨナラまでのディスタンス
3.かけがえのないもの
4.今日はゆっくり話そう
5.君とのふれあい
6.セパレート・ウェイズ
7.Last Good-bye
8.星のかがやきよ
9.月に願いを
10.あなたと共に生きてゆく
11.I can’t tell
12.good-night sweetheart
13.君と今日の事を一生忘れない


今年もこの日が来ました。そしてあれから10年も経ってしまいました。
年月が経つのは早いものです、僕はあの時25歳だったから。

ZARD坂井泉水さんが亡くなった2007年5月27日はショックで
よく覚えていません。ただただ現実感がなかった。5月という月はhide
や清志郎さんも亡くなった月なのでなんというか寂しい月ですね。

今年レビューするのはZARD最後のオリジナルアルバムとなった
『君とのDistance』です。おそらく坂井さんがご健在であれば当然
これが最後の作品になるわけはなかったはずですが、悲しくも結果的に
遺作になりました。
 



1.夏を待つセイル(帆)のように
アルバム1曲目を飾るのは後期ZARDの名曲中の名曲であるこの曲。
劇場版「名探偵コナン 水平線上の陰謀(ストラテジー)」の主題歌としても
有名で劇中で活躍する小五郎のファンだという坂井さんのメッセージ映像も
記憶に新しい。壮大なイントロから優しい坂井さんの歌声が癒されるバラード。
作曲は大野愛果で後期のZARDには欠かせないメロディメーカーだ。

2.サヨナラまでのディスタンス
案外ハードテイストなロックナンバー。初期の雰囲気も少し匂わせる。
メロディはベタな90年代ぽさがあったりと、全体的に懐かしい気持ちになる。

3.かけがえのないもの
後期ZARDの名曲中の名曲(2回目)、パワーバラードで坂井さんのサビでの
歌唱はまさに「熱唱」といった感じで「GOOD DAY」に近い感じを受ける。
ギターソロはB'zのツアーサポメンの大賀氏のせいか松本さんのソロみたい
な雰囲気を感じてしまった。

4.今日はゆっくり話そう
僕は「月桂冠」のCMで流れている印象が強すぎて最初はそこまで好きには
なれなかったが(酒嫌いだし)アルバムに収まると素直な気持ちで聴ける。
素晴らしいコーラスを担当したのは大田紳一郎、大野愛果、上木彩矢。
このころのシングルは売り上げは思わしくなかった。曲はとてもいいのに。

5.君とのふれあい
シンプルな演奏をバックに切々と歌い上げる穏やかなバラード。こういう
坂井さんの声が堪能できる曲はアルバムに入っていると名盤度が増す気がする。

6.セパレート・ウェイズ
思わずジャーニーのカバーか?などと反応してしまうのは洋楽ファンです。
ミディアムテンポな曲で地味だが、トランペットのソロが入るというのが珍しい。 

7.Last Good-bye
なんとここでFIELD OF VIEWに(このアルバムリリースから)10年前に提供した
ヒット曲をセルフカバーしたものを収録。wikiによると秋のリリースに合わせたかった
ようでなかなかセルフカバーしなかったという。

8.星のかがやきよ(両A面シングル。もう1曲は「夏を待つセイル(帆)のように」)
アニメ「名探偵コナン」のオープニング曲として使われた。僕はここまでアグレッシブで
BPMの早いZARDの曲は珍しいな、と思いかなりヘビロテしていた思い出がある。
シングル両A面としてリリースされたがまさに両方A面がふさわしい出来だと思う。
2番のサビ前の「低空飛行やめ エンジン全開で」という歌詞のところが大好きです。
後期ZARDの代表曲2曲だと思う。

9.月に願いを
ZARDとしては珍しくメジャー拍子でなくおそらく3拍子のリズムの曲でしかも
ワルツ風なテイストのアレンジがなされているのも面白い。(カノンぽさもあるか)
上品な雰囲気がとても良い。

10.あなたと共に生きてゆく
まさかのテレサ・テンさんのカバー曲。というか作詞は坂井さんで作曲は織田
哲郎のゴールデンコンビだ。だから正確にはセルフカバーになる。原曲のテレサさん
をイメージしてか二胡(中国の弦楽器)の演奏もよい味わいを出している。ラストサビ
の熱唱ぶりは凄みがある。

11.I can’t tell
なんとなくシングルのカップリングになりそうな感じのロックテイストな曲。作曲は
栗林誠一郎。切なさと激しさを感じる90年代のZARDぽさがある。 

12.good-night sweetheart
ビーイングおなじみの分厚いコーラスが印象に残る1曲。アップテンポで明るい
雰囲気がとても良い。坂井さんの楽しそうなレコーディング風景が想像できて
逆に泣けてきてしまう。

13.君と今日の事を一生忘れない
タイトルからしてもうグッときてしまう壮大なバラード。前曲同様にコーラスが
かなりすごいことになっている、しかし坂井さんの歌声もそれに負けじと頑張って
いるのが伝わってくる。歌詞からするにメガティブな感じも受けるものの
「少女のようにときめいている 宇宙の歌が聞こえる」という部分が希望を感じさせ
てくれる。サビ部にギターソロが入っていたりと曲構成も捻ってある。

 



ZARDの最後のオリジナルアルバムは名盤。基本バラードやゆったりめの曲が
多いが曲のクオリティは高くて捨て曲もない。後期ZARDを作曲面で支えた大野
愛果の貢献度は高い。90年代のZARDとはまた違う2000年代のZARDを作り
上げたスタッフの仕事は本当にお見事。

坂井さん本人も2000年代に入ってからは体調面で苦労したのだろうし、チャート
的にもピークを過ぎて下降していき、ZARDの名前も薄らいだような感覚も持った。
しかしこの最後のアルバムや前作『止まっていた時計が今動き出した』の素晴らしさ
は数字だけでは語れない熱量や勢いを感じる。だからこそ次のアルバムはまだかな
~と待っていたファンもスタッフや坂井さん本人も無念で仕方がなかった。

ジャケットでは珍しく遠目の坂井さんが写っているが、背景の色のせいで暖かみを
感じることができる。アップの坂井さんももちろん素敵だが、これもまた良い。

「星のかがやきよ」で聴くことのできるかなりアップテンポなZARDが好きだし。
「夏を待つセイル(帆)のように」での優しいZARDも素晴らしい。
ただ「かけがえのないもの」「あなたと共に生きてゆく」などで聴くことのできる
熱唱する坂井さん(の歌声)になにかこう鬼気迫るものを感じるのは気のせいか。

亡くなられて今日で10年、それでもZARDの数々の楽曲は無くなることはなく
聴き続けていくのだと思う。素晴らしい作品を残してくれた坂井さんに感謝です。 

 

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Journey 『Escape』 - アルバムレビュー vol.125

2017年05月15日 02時13分22秒 | さ~そ

1981年8月リリース

1.Don't Stop Believin'
2.Stone in Love
3.Who's Crying Now
4.Keep on Runnin'
5.Still They Ride
6.Escape
7.Lay It Down
8.Dead or Alive
9.Mother, Father
10.Open Arms


久々の洋楽作品のレビューとなる今回は1970年代のデビュー以来
今現在も活動を続けているアメリカのロックバンド・ジャーニーの大ヒット
作である『Escape/エスケイプ』です。

ジャーニーといえば1980年代の活躍がなにより有名で彼らの長い歴史
の中でもメンバーの入れ替わりが激しいが、中でも希代のボーカリスト
スティーブ・ペリーが在籍していた時期は絶頂期でレコードセールスも
ずば抜けていた。彼の存在がデビュー後、ブレイクしきれないバンドを
一気にスターダムに押し上げた。そんな傑作をレビューしました。
 



1.Don't Stop Believin'
美しいピアノのイントロから、ペリーのハスキーなボーカルが入る1曲目。
ニール・ショーンの控えめながら力強いギターリフも光るこの曲は彼らの
代表曲の一つ。全米9位を記録。とにかくハードとポップの絶妙なミックス
が素晴らしい。

2.Stone in Love
ミディアムテンポなロックナンバー。ロスの図太いベースフレーズが曲の
屋台骨を担う。ニールのギターソロも酔いしれるかのようだ。純粋にかっこいい
と思える1曲だ。

3.Who's Crying Now
AOR的な雰囲気がたまらないしっとりとしたバラードでアルバムに先がけて
シングルリリースされて全米4位まで上昇した大ヒット曲である。
ジョナサン・ケインの奏でるピアノも聴き所だが、なんといってもペリーの
抜けたボーカルと終盤のギターソロが泣き所。

4.Keep on Runnin'
スティーブのドラムとギターの切れ味鋭いカッティングがクールなロックナンバー。
それにしてもペリーの高音ボーカルは聴いていて気持ちが良すぎる。バンドの
一体感も、十二分に感じることができる。

5.Still They Ride
ペリーの情緒的なボーカルから入るピアノ主体のバラード。ペリーの独壇場。
とにかく素晴らしすぎる。

6.Escape
アルバムタイトル曲。でありながら10曲中では地味な印象な1曲。ボーカルより
も演奏がメインの印象を受けるためか初期プログレハード時代のジャーニーを
彷彿とさせる。

7.Lay It Down
アルバム中で一番転調が激しく、ペリーのボーカルも変化自在ぶりを発揮して
いる。ニールのギターもそうとう暴れているように思うが、メロディがきれいなお
かげで暑苦しく感じないのがすごい。

8.Dead or Alive
ピアノの連弾と小刻みなギターリフでかなりハイスピードナンバーだ。ペリーはと
いうとまったく演奏に負けないボーカルが凄い。(歌詞の数は少ないが)

9.Mother, Father
初期の様な少し仰々しいSF的なサウンドにペリーの熱唱が光るパワーバラード。
サビでの力強いペリーの歌声は見事というほかない。

10.Open Arms
ジャーニーといえば少なくとも日本では一番有名な曲がこれだろう。80年代を
リアルタイムで知らない僕なんかの世代はマライア・キャリーの素晴らしいカバー
バージョンを聴いて最初に知った人も多いだろう。僕の下の世代は2004年の
映画「海猿」の主題歌として使われて知った人が多いかな。とにかく80年代の
名曲中の名曲といっても良いかもしれない。ペリーのボーカルもまさにベスト
パフォーマンスだろうか。惜しくも全米2位が最高位(ジャーニーのシングル曲
最高位がこれ)


僕が生まれる一年前の1981年にリリースされたこの『Escape』はバンド史上初
かつ唯一の全米1位を勝ち取った記念碑的アルバムである。売り上げも1000万枚
を超えるモンスターヒットになり、一躍ジャーニーは時の人ならぬ時のバンドとなる。

やはり今回しっかりと聴きなおしてみたが、スティーブ・ペリーのボーカルの圧倒的
ポテンシャルと表現力の凄まじさを感じた。僕がただ単にスティーブ・ペリーが大好き
なこともあるが(相当褒めまくってる)「”歌う”というのはこういうことだ」みたいな
ものをひしひし感じた。

バンドもこの後に83年に『Frontiers』、86年に『Raised on Radio』をリリースし
いずれも大ヒットを記録した。そのツアー直後にペリーが脱退したが96年にも
『Trial by Fire』で復帰しこれも大ヒット。と全盛期を迎えた。

そしてペリーは完全に脱退してしまい、何人かボーカルが替わったがやはり彼が
歴代最強だろう。

そんなジャーニー。今年2月には来日公演も行っており健在ぶりを見せつけた。
いつまで彼らの<Journey=旅>は続いていくのだろうか。

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hide 『Ja,Zoo』 - アルバムレビュー vol.124

2017年05月02日 23時53分49秒 | は~ほ

1998年11月リリース

1.SPREAD BEAVER
2.ROCKET DIVE
3.LEATHER FACE
4.PINK SPIDER
5.DOUBT '97(MIXED LEMONed JELLY MIX)
6.FISH SCRATCH FEVER
7.ever free
8.BREEDING
9.HURRY GO ROUND
10.PINK CLOUD ASSEMBLY


19年前の5月2日にhideが亡くなった。
あれからかなり経ったけどhideがいないということは悲しいことであり
音楽界の多大な損失だと思う。そんな彼が残した最後のオリジナル
アルバム『Ja,Zoo』(読み:ヤ・ズー)を今回レビューしようと思います。


1.SPREAD BEAVER
SEから始まる1曲目。かなりヘヴィな演奏で幕を開ける。ロックギタリストhide
の本気をひしひしと感じさせワクワクしてしまう。

2.ROCKET DIVE
ご存知今やhideのソロ楽曲では一番の知名度であろう大ヒットシングル。
ヘヴィな音作りの反面、メロディはとても親しみやすくサビで一気に気持ちが
開放されるような爽快さに満ちている。僕も当時、「Xより売れるんじゃ?」とか
思ったくらい。

3.LEATHER FACE
hide特有のクセのある歌い方で攻めるヘヴィロックチューン。
もうかっこいいのなんのって。

4.PINK SPIDER
死去後に発売されたシングルでソロ、X JAPANを含めて最大のヒットシングル
になった曲(ミリオンヒット)相変わらずヘヴィなのだが要所要所のメロディが
耳なじみがよくhideが優れた作曲家という面も見せてくれる。間奏でしゃべってる
女性の声はhideの声を変えたものらしい。皮肉ながらシングルとしては初の
オリコン1位を記録した。

5.DOUBT '97(MIXED LEMONed JELLY MIX)
このアルバム中で一番の激しさを備えたハードロックナンバー。
サビでのシャウトは鳥肌モノだ。冒頭や曲間にhideのしゃべりが入っている。

6.FISH SCRATCH FEVER
X JAPANっぽさがどことなく感じ取れる1曲。80年代のHM/HRを意識して
作られた風なベタな雰囲気がどこか新鮮だ。

7.ever free
「ピンクスパイダー」の2週間後に発売されたシングル曲。この曲も1位を記録。
前2曲のシングルよりもポップで非常に突き抜けた明るさが特徴で僕も特に
好きな曲だったりする。

8.BREEDING
重厚なベースラインから始まるヘヴィチューン。

9.HURRY GO ROUND
アコギの軽快な音色からはじまる、ポップチューンなシングル曲。事実上のhide
の最後の楽曲である。歌詞を読むと輪廻転生をテーマにしている節があるのも
興味深いところ。hideの歌声が優しく聴こえるのも素晴らしい。
「また春に会いましょう」という歌詞は読むだけで泣けてしまう。大好きな曲である。

10.PINK CLOUD ASSEMBLY
「ピンクスパイダー」の続編らしき楽曲だが、最初の数分で終わり20分近く無音
やSEがたまに聴こえるくらい。これはCDの総再生時間を「5月2日を忘れないで
ほしい」という意図のもと58分28分にしようとしたためのようだ。収録曲10曲も
平成10年(1997年)からということらしい。語りが入っているがhideの弟さんだ。

 


 

hideのたった3枚のオリジナルアルバムのうちの最後の1作である。
このアルバム収録の4曲のシングルはシングル発売時の名義は
hide with Spread Beaverとなっているがこのアルバムではあくまでも
hide名義となっている。

彼の死によって皮肉にも注目されて売り上げを伸ばしたアルバムは
ミリオンヒットとなった。年間チャートにも98年、99年と両方に登場した。

アルバム全編通してハードロック、ヘヴィロック色が強く。聴く人を選ぶアルバム
ではあるもののhideに興味があるのならぜひとも聴いてほしい作品です。

来年2018年は彼が亡くなってついに20年になります。
しかしhideが残した曲たちは輝きを失うことなく聴く人の耳に心に残るでしょう。
こんなかっこいいアルバムを作ってくれたhideにありがとう、と言いたい。 

 

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Music review Questions

2017年04月23日 21時42分01秒 | 音楽ネタ

宇宙ネコ(@sibuyandam)さんの企画に乗りました。
ここのところブログ放置していたのでよい機会になりました(笑) 


 

 

Music review Questions

 

・なぜ音楽レビューをブログに書いたり、またはツイッターに呟くようになりましたか?

→ホームページは15年くらいまえから作ってたりしたけど更新がめんどくなり
ブログサービスを使えばラクかな、と思って始めたんだけどネタがなかったから
普段聴いてるCDの感想でも書くか~くらいの気持ちだった。 

 

・現在レビューの対象にしている音楽のジャンルは何ですか?

→基本J-POP(80年代~現在くらい)と洋楽(70年代~現在くらい)
洋楽はロックが中心かな。 HR/HM、プログレ、UKロック、さまざま

 

・レビューを書く上で気をつけていることは?

→あまり個人的なことは書かないように気をつけてるけど、だいたい書いてるな(笑)
まあ気まぐれでマイペースでやってるから特に「気をつける」ようなことは考えてないです。
 

・批判的に書くことはありますか? 書く場合はどんな感じにしていますか?

→レビューしている作品を愛してやまない人もいるだろうから、直接的な表現は
していないつもり。あくまで「僕個人的には○○です」と書くことが多いです。
読み手が不快になるのは嫌ですから。基本アルバム全曲レビューを今はしている
ので好きでない曲とかの場合はむしろあまり触れないとか(笑) 

 

・影響を受けた音楽レビューブログはありますか?
(Amazonなどのレビュアーさん、ツイッターのユーザーでも構いません)

→影響というか「歌姫バカ一代」はよく読ませていただきました(今でもですが)

 

・今までレビューを書いた中で一番気合いを入れて書いたアルバム、
楽曲を教えてください。

→やはり洋楽で一番好きなBON JOVIの『THESE DAYS』のレビューです。
思い入れのある好きな作品は気合入ります。 

 

・あなたにとって音楽レビューとは?

→気が向いた時に「久々にやるか~」となる趣味。息抜きのひとつでもあるかな。
とりあえず考えて書いている時は楽しい。
コメントとかいただけるとは思ってないのでもらえた時は嬉しいですね。


 

以上です。これからも超マイペース(超スローなね)でやっていこうと思います。

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TM NETWORK 『Major Turn-Round』 - アルバムレビュー vol.123

2017年03月21日 23時25分43秒 | TM NETWORK

2000年12月リリース

1.WORLDPROOF
2.IGNITION, SEQUENCE, START
3.MAJOR TURN-ROUND
4.PALE SHELTER
5.WE ARE STARTING OVER
6.MESSAGE
7.CUBE

 

来月に「Get Wild」ばかり30曲以上を収録したとんでもない
アルバムをリリースするTM NETWORK。彼らの2000年リリース
の9枚目オリジナルアルバムである『Major Turn-Round』
レビューします。

この作品、なぜかメジャーレーベルからでなくインディーズレーベル
からのリリースであまり一般にはあまり知られていません。
しかしこのアルバムは小室哲哉の趣味全開のトンデモ作品となって
いるのです(笑)

 


 

1.WORLDPROOF
30秒弱のインスト。といっても演奏されているわけではなく水の音が
するだけ。マイクを海に沈めて録音されたというもの。なんとなくだが
意味ありげだ。 

2.IGNITION, SEQUENCE, START
エンジン音のようなSEが流れて、アナログシンセとギターで演奏が
始まるが、もう雰囲気はおもいっきりプログレである。ハモンドオルガン
がムーグの音が新鮮だ。一般的なTM NETWORKのイメージとは
180度違うハードロックを聴かせてくれる。ウツさんのボーカルも
心なしか荒々しさを感じてめちゃくちゃカッコイイ!

3.MAJOR TURN-ROUND
 1-FIRST IMPRESSION
 2-SECOND IMPRESSION
 3-THIRD IMPRESSION
30分を軽く超える長~い1曲。この曲も全編プログレで攻めまくり。
小室さんの根底にあるプログレ好きな一面をこれでもか、と知らしめ
る大曲ぷり。とにかくアナログシンセの音色と生ドラム、ディストーション
が強く効いたギターが暴れたり、時には静かに奏でる。
聴ききるのはなかなか時間がかかるのが難点か。 

4.PALE SHELTER
アコギとエレキの両方のギターがうまく絡み合うメロディが素晴らしい。
作曲はキネバラで有名な木根さん。この曲はバラードではないのだろう
が小室さんとは雰囲気の違う曲がまた良い味を出している。コーラスも
美しい。

5.WE ARE STARTING OVER
シングル曲だが、このアルバムバージョンではさらに暖かみを増すアレ
ンジが施されているTHE・キネバラという感じの泣きの1曲。小室さんは
この曲を ”もっともTMらしい曲” と評している。ちなみにシングルA面に木根
曲が使われるのは初めてで唯一である。
「さあもう一度出会いなおそうはじめから」という最後の歌詞はグッとくる。 

6.MESSAGE
この曲もシングル曲だが、アルバムバージョンは少し毛色が違う。
僕は最初にこのアルバムバージョンから入ったせいでこちらが好きだが。
バラード寄りの曲で、雰囲気はキネバラだが小室さん作曲。
ちなみにシングルバージョンは曲タイトル表記が「MESSaGE」となる。

7.CUBE
ピアノ主体の静か~なバラード。このアルバム内の曲の中ではプログレ
色は薄いものの間奏などではオルガンが印象的に演奏されており、
アルバムから浮いてはいない。キネバラの真骨頂というべき名曲。

 


 

全7曲(実質1曲目は曲じゃないので全6曲)という少なさだが、3曲目が
異常に長いというのもあるが昔のプログレのアルバムというのはだいたいが
5曲~8曲の作品ばかりだ。当時まさかTMがプログレをやるとは思わなか
ったのでかなり驚いた。

小室さんの音楽の根底にはプログレ好きというのがあったようでこの
アルバムでは先生の好き放題やっています。完全に大衆性を廃して趣味に
走ったのは評価に値するね(笑)

ウツさんのボーカルもかなりキレがあり、セクシーさと荒々しさがよく現れて
いて聴いていて気持ちよかった。そして最大の功労者は作詞の小室みつ子
さん、全曲の作詞を担当し、プログレという難しいジャンルでも上手く詞を
当てはめていているのがお見事だと思う。

2000年という時代に60年~70年代に全盛を極めたプログレをTM風に
表現したのはなかなかなチャレンジだと思う。またTM NETWORKとして
こういう面白い作品も出してくれるといいな。

「Get Wild」「Love Train」などの曲しか聴いたことのないリスナーにも
敢えて聴いてみてほしい作品であります。 

 

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