新刊からの一部です。
春の嵐
□月◇日 晴れ
さわやかな春にこんな嵐が起こるなんて…
「お金はコンさんのおなかの中に入れてあります。阿散井さんの言う事を
ちゃんと聞いて、危ない所には近寄らないようにして下さいね。一護さん、
コンさん」
「うん!りぇんぢのおはにゃし、きいぃて、いいこちてりゅ! ちゃーと、
きしゅけのもみいんなのも、いちごぉかっちくりゅ!」
「ちゃんと言えますか?」
「えぇ~っちょ、ちゃいやきにじゅきょくらはい!」
小さな指で何とかV字を作り、もう片方の指を丸めゼロを作る一護さん。
「はい、それを大きな声でお店の方に聞こえるように言って下さいね。
コンさんはフラフラして、迷惑かけないようにして下さい」
「うん! ら、いっちきまぁーしゅ」
「一護さん!お守り、絶対に離さないで下さいね」
一護さんは頷くと隊首室の扉そばで待っていた阿散井さんの所まで走って行く。